パイロットの仕事ほとんどは、勉強です。

そう言っても過言ではないほど、パイロットはよく勉強します。しかし、多くの人がイメージするような、机にかじりついてやるいわゆる「ガリ勉」スタイルの勉強はあまりしません。

ガリガリガリガリガリガリ・・・

かつては私も「ガリ勉」タイプで、特に訓練生の時はそれが必要な時もありましたし、「ガリ勉」が嫌いなわけではないのですが、エアラインパイロットになった今の私は、隙間時間を活用して無理なくやるスタイルです。

どうしてガリ勉をやめたかというと「サスティナブル」ではないからです。

「生活すること」の時間的占有は無視できません。夜しっかり寝て、３食を作って食べ、洗濯や掃除をしてちょっと買い物に行くだけで、1日は簡単に終わります。

これに加えて、私の場合は息子の誕生、それに続く育児、タマゴサンドの準備、錆びた車の修理、トンネル工事の監視などが乗ってくるので、今は育休でまったく仕事をしていませんが、現実問題として勉強するためのまとまった時間は取りづらい。

これから何十年と細く、長くパイロットとして働いていくには、生活を大事にしつつ、そこに勉強をうまく組み込んでいく工夫が必要です。

もちろん、ライセンスを取るための試験や、タイプレーティングなど、かなり「ガリ勉」的な努力をしなければならない局面もありますが、キャリア全体としての持続可能な勉強スタイルを身に付けることも、大事だと考えます。

育休明けの復帰に向けて私がやっていること