靴磨き世界一周アジア編185日目
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そろそろバス停に向かおうとホテルを出た時に、
後ろからキンキンに迫ってくるバイクの気配がした。
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この距離はヒッタクリに違いない！！
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咄嗟に後ろを振り向いた。
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そこにいたのは竹おじさんこと、ノーパン男こと、
元バンドマンこと、ブルーハーツ好きのカデさんだった。
#昔のバンド名はノースコア

いつものようにケタケタ笑いながら
「見送りに来たよ」と言った。
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朝の7時30分。
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前日もトロペアントム村に遅くまでいて、
今日はゆっくり眠れるはずなのにわざわざ
早起きして見送りに来てくれたのだ。
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気づけばシェムリアップに合計12日間滞在。
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その間に5日間もカデさんとお会いし、村にも
3度も連れて行ってもらった。
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#市内から村まで25キロ
#ガタガタ道で一人で行くには危ない
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ホテルからバス停までバイクで送ってくれた。
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バスが出発するまでベンチに座ってコーヒーを
飲みながら語った。
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「トロペアントム村に何度も連れて行って、小学校で
靴磨きをしてもらって村の人達と交流してもらったのも
総将にとって一つ帰る場所になったらなぁと思った
から」
と言ってくれた。
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きっと、この旅の中でシェムリアップには
また帰ってくるだろうし、またトロペアントム村
にも行きたいと既に思っている。
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カデさんもカンボジアに在住するまでは
夫婦で世界一周をしていた。
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旅の大先輩だ。
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それがいろんな出来事がありカンボジアに
学校を作り、仕事場を作り、一つ一つ問題を
解決していってる。
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60カ国以上旅をする中で、カンボジアに
軸足を置いて活動している。
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私もそんな国がこの先見つかるのかな。
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できれば日本に軸足を置きたいとは思っているが
何があるのかは分からない。
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ただいつかカデさんのように"訪れる側"から
"迎え入れる側"になりたいなぁとは思う。
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カデさんにとってのワンピースはトロペアントム村
であり、竹建築であったのかもしれない。
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カデさんの話にあったのは、
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「この10年で小学校はいろんな支援や努力のおかげ
でカンボジアにもかなりできた。
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学校に物理的に行けないということは解決されつつある。
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でも先生を雇うためにも、そしてその先の中学、高校
と進学できるようにするためにも村の人達が自動的に
回るシステムを構築しないといけない。
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だからこそ次は仕事場だ。
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トロペアントム村では竹建築の職人も育ちつつあるし、
竹は繁殖率も強く、安価で耐久性もある。
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電波も拾いやすいという説もあるとかないとか。
（それに関してはまだ分からない笑）
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"村に生まれたからこそ俺たちにはこれができるんだ"
という誇りを持てる仕事にしていきたい」
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そう語る姿は海列車の可能性を語るトムさんのようだった。
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私も人生のワンピースを探してきます。
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そしていつか言いたい。
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「ワンピースは、実在する！！」って。
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、、、
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、、、
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#何の話やねん
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また一つ、帰る島ができた。
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カデさん、ありがとうございました。
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そして近いうちに奴らが来ると思うので、
よろしくお願いします。
#それはまた別の機会に書きます
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そして舞台は次の島、首都プノンペンへ。
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どんな物語が待っているのか。