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松任谷由実「春よ、来い」 歌の中の【春】は季節のことだけではない

なんだかしんどいなあ・・・・・と思うことは誰にでもあるだろう。
早くこの問題解決しないかな?
楽にならないかな?
と思うような気持ちも「春がやってくる」と言う表現に置き換えている歌が結構ある。
沈丁花の蕾が一つ、一つと開いて
香りがしてくる。花が咲くとき、まだかまだかと待っている時もあれば
そこにその花があることさえ忘れているほど、その季節が来たことを忘れるほど
多忙であったり、気持ちにゆとりがない時もある。
でも、その突然香る花の香で「ああ、花が開いたんだ」と思い
その季節になったことに気が付く。
松任谷由実さんの「春よ、来い」は1994年の作品。
この年はNHKの70年の記念の年。
その同じ題名の連続テレビ小説の主題歌としても有名。
同じ言葉を(ここには歌詞が書けませんが)2回言う形を繰り返す
特にサビの「春よ〜」の前の部分が好きだ。
ユーミンが歌うこの曲ももしもカセットテープ全盛期のあの時代だったとしたら
テープが伸びてしまうほど、それほどこの曲を聴いた。
何度聴いても切ない。
何度歌っても好きだ。
「森の水車」と言う歌をご存知でしょうか?
コトコトコットン、と繰り返す。明るい曲調だが
3番の「もしもあなたが怠けたくなったり遊んでいたくなったら」と言う部分で
ドキッとする。
この曲は「もうすぐ春がやってくる」というが
やっぱりコツコツと積み上げて待っていないとまだ春は遠いのかも
と思わされてしまう。
昭和の古い歌だが、シビアな内容と反対の明るくて西洋音楽そのもののような
曲調が結構人気がある。
「春よ、来い」は北京五輪のエキシビションで
羽生結弦氏がピアニストの清塚信也氏の演奏で滑った。
それは清塚氏のアレンジされたもので、これはまた非常に美しい作品に。
ピアノの音も素晴らしかった。
私たちの春はこのマスク生活や感染に怯える毎日から完全に解放されることでもあるかもしれない。
もしかしたらもう元には戻れないかもしれない、と思ったあの日々より
確実に春へ進んでいる。もう春を感じている人も多いだろう。

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