過去の旅行の回顧をしたいと思う。
というのも、これを書いているGW現在、両親がMSCベリッシマのヨットクラブに乗船していて堪らなく羨ましいから。過去の旅を振り返ることで、気晴らしがしたくて...先に言うと、

ヨットクラブ最高！ヨットクラブ以外考えられない！

という感想。MSCクルーズを検討している人全員におすすめしたい。

タイトルにある通り、初クルーズでMSCビルトゥオーサ（2021年始業）のヨットクラブを利用した。初クルーズに選んだのはクルーズプラネットのツアーでたしかタイトルは「魅惑のアラビア湾をめぐるクルーズ9日間」。いきなり海外発着便からクルーズデビューしてしまいました。1月中旬のドバイ発着、クルーズ自体は1週間＋行き帰りの飛行機で合計9日間というプラン。
料金はヨットクラブ（デラックススイート）利用で、
・ツアー代　約70万
・燃料サーチャージ等　8万
・オプショナルツアー等　5万
エミレーツ直行便の飛行機代込みでこれは安くない？？同じ船に乗っていたいかにもセレブそうなご夫婦は「飛行機代別だと思ってた」と発言していた。その方たちはビジネスクラス利用だったけど、我々はエコノミーで浮かせるところは浮かした。
私はずっと中東に行きたいと思っていて、母はずっとクルーズに行きたいと思っていた。最強の折衷案ここにありという感じですぐさま大手代理店のクルーズ・プラネットに話を聞きに行った。そこでおすすめされたのが、ヨットクラブ。どうせなら後悔ないようにいいクラスをと思い、聞いてすぐ申し込んだ。

ヨットクラブとは

MSCのヨットクラブとは、いわゆるスイートクラスのこと。私がこの記事を書こうと思ったのは、日本を発着しないMSCツアーのヨットクラブに関する記事があまりないこと！私は乗る前にめちゃくちゃ海外の人のブログやYouTubeまで調べたから！！（とはいえ、MSCクルーズならたぶんほぼ一緒だからベリッシマの記事でも見とけという話ではあるが、ベリッシマはなぜかネガティブなことを書いている人も多いので、その素晴らしさを熱弁したい。）
この記事がMSCのヨットクラブを検討している人の参考になればと思う。

ヨットクラブは一般キャビンと比べて1.3倍〜3倍くらい値段が違うので、確かにちょっと高いが、お値段以上の体験を提供してくれる。
ヨットクラブに申し込むと、以下のような内容が料金に含まれている。

主なところで言うと、他キャビンの一般的なサービスに加え、
・専属バトラーサービス（いわゆる執事さんがつく）
・優先チェックイン/チェックアウト、乗下船
・エクストラドリンクパッケージ（確か€14までのドリンク飲み放題）
・インターネットパッケージ（一人二台まで）
・専用ラウンジとレストラン、バーの利用
・専用プール、デッキ
・寄港地の専用エリア利用
・サーマルエリア利用（お風呂やサウナ）
・ヨットクラブ限定カクテルパーティー
・ショーの専用観覧エリア確保
・ウェルカムシャンパンボトル、フルーツプレート
・冷蔵庫内のドリンクフリー、就寝前のスイーツの提供
以上のようなサービスが提供される。
ちなみに部屋（ヨットクラブデラックススイート）はこんな感じ。

そこまで広いわけではないがスーツケースを広げても十分なスペースとシャワーやソファー、デッキもあり、快適に過ごせた。
なおヨットクラブエリアは一般キャビンとは完全に遮断されていて、専用のカードがないと入ることが出来ない。静かで最高。

専属バトラーサービス

各部屋に専属のバトラーさんがいる。といっても、4~5部屋くらい掛け持ちしてそうだった。何かあったら電話一本ですぐ来てくれる。すごく感じが良い30代くらいの東南アジア系の男性だった。というか基本的にヨットクラブのスタッフは全員感じがいい。すごくフォーマルな感じではなく比較的カジュアルだけどいつもニコニコ迎えてくれる。
でも私たちがバトラーさんを利用したのは2回だけ。一回目は乗船日の避難訓練のとき。避難訓練のビデオを見たら電話で視聴確認作業をする必要があるのだが、部屋の電話が上手く反応しなくて呼んだ。二回目は下船日の朝。パスポート入れてた金庫が開かなくなって呼んだ。以上。自分たちでなんでもやってしまう派だったので、全然利用しなかった。
同じ船に乗っていたご夫婦は下船時に荷物を港まで運んでもらったり、寄港地で予約タクシーの運転手探してもらったりと色々お願いしていたみたいで、高齢の方がいたり、自分で色々やり取りするのが面倒な場合にはバトラーさんがいると便利そう。
ちなみにヨットクラブのレセプションに行けば、有料ショーの予約だったり寄港地ツアーの予約だったり、船内で必要な大抵のことは専用デスクに行かずとも出来るのでとても便利。デッキ5とかの専用デスクは大抵超混んでいるので…
余談だが、私は乗船前にバトラーさんの採用ページまで見た。執事育成学校などを卒業し、英語を始めとする多国語を操り、救命救助もできないとMSCヨットクラブのバトラーになれないらしい。ハイスペック人材である。

優先チェックイン/チェックアウト、乗下船

ヨットクラブで最も優越感を感じられるのが、この瞬間。1~2時間待つこともあるというチェックイン手続きが、専用エリアでシャンパン飲みながら15分くらいで出来てしまうのだ。万歳。

今回のツアーでは寄港地の下船や乗船時にそこまで行列ができることはなかったため、あまり恩恵を感じることはなかったが、紺色の専用テントがある出入り口でヨットクラブのカードを掲げると、それを見つけたヨットクラブスタッフがほいさほいさと列の先頭にワープさせてくれる。周りからは「なぜ？」というまなざしを受けるがこちとらお金を払っているので気にしない。
ちなみに寄港地のオプショナルツアーに申し込んだ際には、ヨットクラブの乗客は一旦ラウンジに集合後、みんなで優先下船して各ツアーのバスまで連れて行ってくれる。手厚い…

エクストラドリンクパッケージ

一般キャビンだと別で申し込みが必要なドリンクパッケージが日数分デフォルトでついている。ドリンクパッケージ結構高いので（€70/日くらい）日数分購入すると結構な金額になるが、ヨットクラブでは気にせずになんでも飲むことが出来る。レストランで提供されるワインやシャンパンはもちろん、各デッキにあるバーも大抵のものはこのドリンクパッケージでカバーされている。せっかく船に乗ったのに値段見てけちけちするの嫌だからね。一般キャビンのレストランは食後のコーヒーや紅茶も有料と出ていたので、そこで我慢するのは悲しい…
私はアルコール弱くて初日のディナーで「ノンアルコールドリンクない？」とヨットクラブレストランのスタッフに聞いたら、「ヨットクラブに乗っていてアルコール飲まないのはマジで損、シャンパン飲みな！！（意訳）」と言われたので、アルコール飲まないとちょっと損した気になるかもしれない。お酒をたくさん飲める人には間違いなく最高の環境。
これらはドリンクパッケージで飲んだものたち。

写真はないが、温室プールにあるスムージーが最高なので、飲んでください。アボカド切るところから作ってくれる。
滞在中「これはドリンクパッケージに含まれているか？」と各レストランやバーで聞くのが口癖になった。
含まれていなかったのは、ロボットが作ってくれるカクテルとチョコレート屋さんで飲めるドリンク。ここのは追課金して飲みました。おいし～

インターネットパッケージ（一人二台まで）

船上では携帯やWiFiが繋がらなくなるので、終日航海の日なんかは船内のWiFiサービスに接続する必要がある。これも一般キャビンだと追加で購入する必要があるけど、ヨットクラブならブラウズ・パッケージ（一人二端末まで接続可能）がデフォルトでついている。結構これも高かったので（€100/weekくらい）最初からついているのは嬉しい。あまり速度は速くないが、LINE送受信や寄港地について調べるくらいなら余裕で特に困ることはなかった。ただ、このパッケージだとストリーミング再生は出来ないっぽいので注意。
ヨットクラブではインターネットパッケージが元の料金に含まれているが、ややこしいことに一旦MSC for meのアプリでインターネットパッケージを購入する必要がある。それをレセプションで聞いて恐々と購入したが、5日目あたりで無事にその金額が返金され、請求されることはなかった。皆さん、安心して購入してください。

専用ラウンジとレストラン、バー

ヨットクラブにして個人的に一番良かったと思えるのが食事。基本的に好きな時間にレストランやラウンジに行って食事をとることが出来る。一般キャビンだと、食事の時間が指定されていてそれまでに戻ってくる必要があったり…と聞くので、スケジュールを気にせずに食事に行けることは大きなメリットだと思う。
ヨットクラブが専用で使えるのは、
・トップセイルラウンジ（アフタヌーンティーや軽食、夜はバー）
・トップセイルレストラン（メインダイニング）
・ルーフトップバー（屋上デッキにあるビュッフェ、バー）
の3つがある。
どれも料理のクオリティは、一般キャビンのレストランに比べたら数段上だそう（クルーズ・プラネットのスタッフさんは一般キャビンの食事はサイゼリアのようなファミレスレベルで、ヨットクラブレストランは普通に美味しいレストランと言っていた）。一般キャビンのレストランには行けなかったので、比較はできないがヨットクラブレストランのご飯は普通に全部おいしかった。都内の5000円～6000円くらいのディナーコースの食事という感じ。
メニューは日替わりで、エレガントナイトはロブスターとか高級食材のメニューあり。個人的には滞在中全然飽きずに楽しめた！最初は気合い入れてお肉とか食べてるけど、だんだん魚になって最終的には胃が疲れてベジタリアンメニューに助けられてました。あって良かったベジタリアンメニュー。

ちなみに基本的にサーブしてくれるスタッフさんは決まっていて、私達のテーブルはフィリピン出身のお兄さんとインドネシア出身のお兄さんだった。このスタッフさんも感じが良くて、「夕食後〇時のショーを見に行くんだ～」と話すと、それに間に合うように食事を運んできてくれる。ホスピタリティ～～最後仲良くなってインスタ交換した。
屋上のルーフトップバーはなかなか行く機会がなかったが、そこの食事もビュッフェでも美味しかった。中東のカラっとした風を浴びながら朝食を食べるのは最高で、もっとここで朝食を食べればよかった…昼間にいくと、バーベキュースタイルの食事などを提供していて、プールサイドで日焼けしていると、甲斐甲斐しく「なんか飲む？なんか食べる？」とスタッフさんが聞いてくれてビュッフェなのに持ってきてくれる。何ならシリアルの袋や缶コーラのプルトップまで開けてくれる。甘やかされてる～～ホスピタリティ～～

トップセイルラウンジでは、常時軽食や飲み物が提供されていて、夜になるとミュージックバーみたいに生演奏が始まる。寝る前に音楽聞きながらコーヒーや紅茶を飲んで、ちょっとだけお菓子つまんで…みたいなことが出来る。最高。
レストランもラウンジも全面大きなガラス張りで昼間は景色が良く見えて、船の中でもおそらく一番の特等席。寄港地ツアーに行って早く帰ってきた時はここでアフタヌーンティーして休憩するのが最高。ちなみに軽食の種類はそんなに多くない。

長くなってしまったので、前半はこんなもんで！まだヨットクラブの魅力を語らせてください...！