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「植物はなぜ動かないのか」


#読書の秋2021 #植物はなぜ動かないのか


植物はなぜ動かないのか


植物は動かない。
じゃぁ、動物が動く目的は?

共通の祖先から枝分かれした…
と考えられている私たち

「人生で何が正解か?」

そんなのない!

もし、正解が1つだったとしたら
地球上には1種類の生き物しか
残っていないはず。

こんなにたくさん残っている。
それぞれの正解があるのです。
(絶滅したのも、もちろんいます)

話しがそれました…。

この本は、そんな壮大なことは
書いてありません。

植物と動物の違いから
いろいろ考えてみよう。
そんな内容です。

でも、とってもためになる内容なので
ご紹介します。

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「植物はなぜ動かないのか」

この本を本屋さんで見つけたとき、
「確かに」と思い、迷わず手に取りました。

著者は植物学者の
稲垣 栄洋(いながき ひでひろ)さん

植物や、動物に関する本を
たくさん出版されてますが、

どれも、植物や動物の専門書
というわけではなく、

植物や動物の生き方を通して、
私たち人間の「生き方のヒント」を
しめしてくれる内容になっています。

植物とは無縁…と思っている
ビジネスパーソンこそ読むべき本
と思っています。

そんな稲垣さんの本の「読書メモ」です。
イラストは私が勝手に書きました(笑)

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どうして植物は動かないの?
その答えを植物に聞いてみたら、
きっとこう答えるだろう。

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植物は動く必要がない。

動物は動かなければ生きていけない。
だから動き回っている。
ただそれだけのこと。

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人は、人間を基準に他の生き物をみている。

人間に近い=高度な生き物
人間から遠い=下等な生き物

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果たしてそうなのか?


動物は居心地が悪ければ、
より適した生息場所を求めて
移動することができる。

植物は、そこがどんな場所であっても
移動することはできない。

そこに根を下ろしたら、
その場所で生きるしかない。

生き残るために変えられるのは何か。


それは自分自身である。

赤くて甘い実をつけ、
動物に食べられることで
種を遠くに運ばせよう。

硬い実で種を守り、
食べられないようにしよう。

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動物の食害をさけるため、毒を持つ?

毒を持つには栄養が必要で、
成長が遅くなる。

どっちにするかは費用対効果。

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セグメント分け。どこで繁殖する?
良さそうなところは競争率が高い、
レッドオーシャン。

乾燥地帯、寒冷地、
自分なりのブルーオーシャンを探そう。

他の植物と、時期をずらすのも一つの手。


目的は、花を咲かせて種を残すこと。
それ以外のことにエネルギーは使わない。
やるべきことに全集中。

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食物連鎖の底辺は、
ただ食べられるだけの存在か?

いいえ違います。

上に乗っている動物は、
下がいなくなったら生きられない。

植物は、上に乗っかっている動物なんて
いなくてOK!

光と水で生きていけます。

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多くの戦国武将が家紋に植物を選んだわけ

戦国武将の目的:
家を絶やすことなく、繁栄させること

虎や竜など強そうな動物よりも、
植物の力強さを見抜いていたのかも知れない。

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読書メモはここまで!

植物の生存戦略について書かれた本ですが、
人の生き方についても問われているような…
そんな気持ちにもなります。

普段、いかに人間中心、自分中心に
物事を考えていたのか…

ちょっと人間の世界に嫌気がさしたら
手に取って、読んでみるのも
いいと思います。