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地方と食、日本酒、ノンアルの面白さに行き着くまで〜自己紹介にかえて

ご覧頂きありがとうございます。
二年前に東京から福岡に移住して、地方と食、日本酒、ノンアルコールをテーマに楽しんでいます。
それぞれゆるっとリンクしており、その楽しさと出会いについて、自己紹介がわりにお伝えしたいと思います。

海外を見た先に地方があった

私の生業はソフトウェアエンジニアです。
黎明期にインターネットと出会い、スタートアップを転々としながらインターネットカルチャーの成熟を楽しんできました。

グローバルを見ると日本になる

黎明期を脱して事業色が強まったドットコムバブル前後の頃でしょうか。
腕に覚えのあるエンジニアの多くが海外を志向するようになり、日本の IT 企業の幾つかも西海岸に支社を作り、業界内でシリコンバレー研究が盛り上がった時期がありました。

私も流行りものにはよく影響されるくちで、スタートアップカルチャーや海外を志向した事業展開、キャリア形成に興味をもって勉強会やセミナーによく顔を出してました。

あるスタートアップをテーマにしたセミナーで登壇者のお話が的を射ていたので「なぜそこまで見識があるのに貴方自身はシリコンバレーでなく、日本を活動の拠点に選ばれているのか」と聞いたことがあります。
その答は、グローバルな舞台に出て世界中から集まる様々な文化、背景を持つ人々と価値を作っていこうと思ったとき、まず自分の文化、背景が問われる、というものでした。
単にスキルを提供するだけでなく、多様性を形作る一員として自分のバックグラウンドからの価値化が求められる、と。

この話を聞いて以来、より日本を意識するようになりました。
最もホットな場所から最高のプロダクトを生み出すことは間違いなく素晴らしいことですが、プロダクトや事業の目標はそれを通じて価値や豊かさを提供することにあります。
世界にどんな豊かさをもたらせるかを考えたとき、自分の生まれ暮らす土地や文化の持つ可能性や価値観を、世界にわかりやすい形で伝えるというのはミッションのようなものだと感じるようになりました。

そのとき話題に上ったのは例えば出汁メーカーです。
ネスプレッソのように手軽に鰹出汁、昆布出汁が楽しめるメーカーを研究開発している方がいて、その支援をされているとのこと。
日本ならではのプロダクトを通じて出汁の楽しみを世界に届けるというのは、自己のバックグラウンドを価値化して世界の多様性に寄与するわかりやすい例だと思います。

日本を見ると地方になる

その後、日本から何ができるのかを考え始めると自然と目は地方に向いていきました。
地方に目を向けると人口減少や衰退といった課題も目に飛び込んできます。

ちょうどバーで偶然出会ったおいしい日本酒が、蔵の廃業からもう飲めなくなると知らされ、人口減少というのは個性や文化の消滅でもあるのだと実感もさせられました。
地方には可能性と課題が同居しています。

人口減少、地方問題もまず危機感が語られがちですが、同時に様々なチャンスが埋め込まれています。
人口減少は余白が生まれるということでもあり、古民家再生や多拠点生活、エリアリノベーションなど様々な面白い事例が存在します。
消費動向も人口減少や経済力の衰退で全体が右肩下がりになりますが、実は細かに絞って見ると成長分野が存在します。

そんな気づきから地方が面白いと思うようになりました。
しばらく東京で地方創生の勉強会などに顔を出していましたが、地方創生にも関わる新規プロジェクトに加わったタイミングで、やるからには肌感をもってと思い、東京から福岡に移住しました。

実際、福岡は地方に近く、色々なものがより身近に感じられます。
何より東京の経済圏を離れてみると色々と見える世界、体験が変わります。
この辺りは追々 note で記事にできればと思います。

日本酒と食はフラグシップになる

地方と食も相性のよいコンテンツです。

食、楽しいですよね。
昔からおいしいものが好きでしたが、地方を意識してより食への楽しみが増すようになりました。
食にはその地域の歴史や文化、自然風土が映し出され、食を通してその土地を知る楽しみをもたらしてくれます。

産土を醸す熊本 花の香酒造の自社田にて

日本酒も同様です。
日本酒自体が世界でも類を見ない面白いお酒で、その成り立ちは歴史、風土を反映しています。

日本酒の楽しみを知ったのは学生の頃でした。
縁あってヨットハーバーでバイトをしていたのですが、海外から来たセーラーに「不味い」と日本酒を捨てられてしまったのが私が日本酒にハマるきっかけです。

本当に不味いのか?
私も飲んでみると確かにその日本酒はおいしくないのですね。
それでも疑問が残り後日、日本酒専門の酒店を訪ねて店主に相談して買った一本は最高でした。
そのお酒で浅利の酒蒸しを作り、ヨットハーバーの焼けたアスファルトの上で夕景を見ながら日本酒とのペアリングを楽しんだひとときは忘れられず、そこから日本酒にハマりました。

おいしいものとお酒に惹かれて他の仲間が集まって自然と輪ができたのも覚えています。
旨いもの、旨い酒は人の輪を作り、人生を彩ってくれます。
そんな時間、思い出こそ人生に欠くべからざる大事なもの。
だからこそ、美味いもの、旨い酒を皆で囲むことには意味があります。

世の中や人がどうあれど、この楽しみは変わらないものです。
また最後に思い出せ価値として残るものは、こういった経験であると思います。
日本酒、食自体にも惚れ込む魅力がありますが、そこにストーリーや体験が加わるとひとりの人生に取って忘れがたい場面が生まれ、代えがたい価値をもたらしてくれます。

酒好き高じて、ノンアルに行き着く

その後も日本酒が好きで日本酒会を開催するなどして楽しんでいましたが、徐々にノンアルコールに目が向くようになりました。

飲めない方でも酒場の雰囲気は好き、輪に加わるのは好きという方は居り、お酒好きであっても飲めない事情や時期を迎える方もいます。
そんな人々も輪にいれて一緒に楽しめるには、そんな課題をぼんやり持ち続けていました。

2020年頃、六本木のあるレストランで衝撃的に美味しいドリンクに出会いました。
食前酒がわりに提供された自家製の発酵ドリンクで、ワインを思わせる香気と豊かな味わいは下手なお酒よりこちらを選びたいと思えるほど満足度が高かったのをよく覚えています。

六本木 ICHII のコンブチャ

同時期にノンアルコールスパークリングでも満足できる味わいのものに出会うことができ、ノンアルコール、微アルコールへの興味を高めてくれました。

翻ってノンアルコールの世界というのはまだまだ未開拓だと思えます。
興味をもって色々試していますが、最初の頃に手に取ったビネガードリンクやシロップといったノンアル飲料はその味で満足のいくものではありませんでした。
ただ探求を深めてみると美味しいノンアルコール飲料は存在し、フードペアリングの可能性も感じさせてくれます。

ノンアルで日本酒、飲食を盛り上げたい

改めて福岡に目を向けると、巷は美味しい店にあふれており、オープンで雰囲気もよく、飲み歩く楽しみを与えてくれます。
好きなお店も増え、こんな方々の力になれるような何かをしたいと考え続けて来ましたが、ノンアルコール、微アルコールがその一助になるのではと感じています。

ウーロン茶、ジンジャエールだけではない料理の味わいを豊かに広げてくれるドリンクの体験があると、そのお店で過ごす時間は更に楽しいものになります。
リピート率の向上も期待できるでしょう。
何よりノンアルコール、微アルコールの充実は単価アップになります。

ノンアルコールが充実することは、飲める側も豊かにしてくれます。
人は美味しいものに出会うと誰かに進めたくなり、美味しいと言い合いたくなるものです。
その味が想像できてしまう画一的なソフトドリンクでなく、日本酒と同様に、ストーリーがあり、風土があり、想いの醸されたノンアルコールドリンクは誰かに勧めたくなる味と体験を伴うはずです。
飲める飲めない関わらずドリンクも料理も一体になった楽しい場はお酒の消費も進ませてくれるはずです。
そんな思いからノンアルコール、微アルコールの研究も始めています。

note を通じてもノンアルコール、微アルコールの美味しい情報をお伝えしていければと思います。

面白いがすべて

私の生業はソフトウェアエンジニアです。
元は何かを作るのが好きで、誰かが驚き喜んでくれる姿が好きでものを作ってきました。
それが子供の頃は工作であり、あるときはデザインであり、あるときはエンジニアリング業とプロダクトでした。
そこにノンアルコールドリンクが加わるかも知れません。

日々テクノロジに触れ、LLM や技術の発展による社会変化を実感し予想し、その中で変わらない価値、体験や感動は何になるのかと考え続けていると、地方、食、日本酒があるような人との時間に近年特に重きを感じるようになっています。

これまで理由なく好きだった食と日本酒の楽しみと、ノンアルコール、微アルコールへの興味と、地方にコミットすることと。
全てがゆるっと繋がるような繋がらないような、いまはそんな立ち位置です。

まず自分が楽しいと思えることを自分自身で確かめ、伝え、note もその整理や共有に使い、どなたかの役に立てば嬉しいと思っています。
どうぞ宜しくお付き合い頂ければ嬉しく思います。

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