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「図書係、初の試み第2弾~成功もちょっぴり考えたこともあり…」

                           2003.11記録
 
図書係の強行突破(笑)、先生による読み聞かせ提案の続きです。
次に登場願ったのが、教頭先生です。今年転任してこられた方で直接お話したことがなく、それまで係長さんの話だけでの印象は、融通の気かなそうな頭の固い方と聞いていました。
なぜなら係長さんが出席されたPTAの運営委員会の席上で、けっこう意見も辛らつで、係長さんの意見も通らなかったという話を耳にしていたからです。
 
でも、この企画でお話を持っていかれた際の反応は意外に上々だったらしいのです。
あれっという感じですけど、話に乗っていただいたのなら結果オーライ。
おまけにすごく芸達者な方だそうで、案外親しみやすい方だということも後々わかってきました。
 
そしていよいよ読み聞かせの日。
ご自分で選ばれた本は『地獄』という本。(ここらあたりも、やる気満々ですよね)
 
この日二つ目の「初の試み」として、BGMを流してみました。
それまでの反省会のなかで子どもたちって音に敏感で、ただ読み聞かせるのもいいけど、効果音とかBGMなんかあってもいいのでは、という意見が出ていました。
 
でも、生の演奏までは用意できないので、係長さんが自前のCDを持ってきていらしたのです。
前日まで教頭が読まれる本がわかっていなかったので、とりあえず外国の絵本用にクラシック、日本の絵本用に和風のインストゥルメンタル曲のものを準備されていました。
それで和風のCDの琴やフルート演奏曲が静かに流れる中、教頭先生のお話が始まりました。
 
最初本を手にされていながら出だしが、ご自分の幼い頃の思い出話で入られたので「お、素語りなんだ!」と思いました。が、一通り体験談を話された後に本の語りへと移られたので、あのまま素語りでもじゅうぶん味があるのになあと感じました。
 
それはそうとして、少々設定時間よりも長くなりそうなので、ご自分で内容をはしょって話されていましたが、地獄の説明をされる時、絵を見せながら「こ~んなに恐い所だぞ」って、あおられるので子どもたちはもちろん恐がっていました。
でも楽しそうで、その子どもたちの反応がよかったせいか教頭先生も悦に入られて…やはり、持ち時間を越えてしまいました。
(その後に読まれるはずだった当番のお母さんはやや、残念そう)
でもこれまた個性あふれるお話でしたので、子どもたちの感想もとても素直で楽しめた様子でした。
聞く所によるとギターがお得意だということで、次回は弾き語りでやりたいなどとおっしゃってました。
 
まずまず好評のようですので他の先生方、特に読み聞かせの機会の少ない先生に、ぜひチャレンジしてきただきたいです。


ちなみにこの絵本が、その後「言うことを聞かない子どもへのしつけとして使いやすい」と話題になり、全国的にもすごく流行ったようです。
教頭先生に読んでいただいた時は、盛り上がってその空気感に満足しただけでしたが、そもそもの“生きるということの大事さ、命をそまつにしない”という絵本作成の意義をもう少し子どもたちに伝えておけばなあ、と今更ながらに感じています。
教頭先生も、幼い頃にご自身が教えられた“死”への畏怖の気持ちを子どもたちに伝えたかったと、読み聞かせの後おっしゃっていました。
保護者の方々には単なるしつけというふうに使わずに、それぞれの命の大切さ教えていただきたいなと思います。
 


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