山のふもとのソワレ

子どもたちはすでに20代の大人に成長。子育て日記や読書感想を記録していた別ブログの中か…

山のふもとのソワレ

子どもたちはすでに20代の大人に成長。子育て日記や読書感想を記録していた別ブログの中から抜粋、加筆・修正後にnoteへ移動。他にも少しずつエッセイなども書いていきたいと思っています。

マガジン

  • 大人も読むべきヤングアダルト(YA)本の世界

    12歳から19歳くらいの子たちに向けた本の読書記録です。 本離れの世代には、まず大人が読んでみて薦めてみましょう

  • いわゆる読書感想文(一般書)

  • intermission

    合間に入るエッセイや身の回りのお話でちょっと休憩。読書感想文だけじゃない、自分のことを書いていきます。

  • 息子二人の子育て日記

    約十数年に渡る子育ての記録の中から、息子たちの発したおもしろい言葉や、気になったことを抜粋しています。 まだアップしていない記事も今後加えていく予定です。

  • 山のふもとの映画館

    私のお気に入りの映画をご紹介します。時々の更新です。どうやら子どもが出てくる映画が好きなようです。

最近の記事

「今こそ読んで考えたい本当の理想郷~絵本『桃源郷ものがたり』~」【YA81】

『桃源郷ものがたり』 松居直 文  蔡皋(さいこう) 絵 (福音館書店)                                   2003.1 読了 突然ですが、“理想郷”と聞いて、どのようなところを思い浮かべられるでしょうか? 他にも古くから、“ユートピア”とか“シャングリラ”とか“エルドラド”など、その地域の言い伝えによって、表現も内容も様々だと思います。 中国では“桃源郷”という言葉で昔から言い伝えられていますが、案外というかやっぱりというか、日本人の

    • 「先生と付喪神たちのおしゃべりが楽しい~『芦屋山手 お道具迎賓館』~」

      『芦屋山手 お道具迎賓館』 高殿 円  著 (淡交社) 2024.3.22読了 タイトルだけではいったいどのような内容の本なのか、わかる方はあまりいらっしゃらないでしょう。 もちろん私もさっぱり予想がつきませんでしたが、表紙絵とタイトルの持つ雰囲気が良さげで気になって読んでみました。

      • ≪intermission⑪ ≫ SEKAI NO OWARIと前に進むための曲

        今日から新年度です。 もう現役を退き、家にいる私にとっては新年度になったから何かが変わるということもあまりないのですけど、現役で学校や仕事に専念されている方たちにとって、新しく始まる気持ちがワクワクなのかドキドキなのかそれとも何も変わらないと未来に悲観しているのかで、感じ方が様々だと思います。 かつて若かった私も、新年度はとりあえずドキドキしていたような気がします。訳あって前の仕事を辞め新しい職場に移ったときも、いったいどういうことが待ち受けているだろうかと、向かう足は進

        • ≪intermission⑩≫ 子どもに本のたのしみを

                                    2006.4.21記録 今回もまたまた、かつて勤めていた図書館で出会った人について書こうと思います。 大きな図書館になる前の、公民館図書室でのことです。 当時狭い中にびっしり本棚があり、古い本がぎちぎちに並んでいました。 受付のテーブルと平成の頃にやっと導入されたパソコンは、オリジナルのシステムで図書原簿(蔵書リスト)に受け入れと削除くらいしかできず、貸出・返却はまだ手書きの受付簿に利用者本人に記入してもらう方式で、今

        「今こそ読んで考えたい本当の理想郷~絵本『桃源郷ものがたり』~」【YA81】

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          81本
        • いわゆる読書感想文(一般書)
          36本
        • intermission
          11本
        • 息子二人の子育て日記
          123本
        • 山のふもとの映画館
          8本
        • マサカノベル
          10本

        記事

          「近代画の巨匠を知るなら、その周辺の人物を追え!~『ジヴェルニーの食卓』~」

          『ジヴェルニーの食卓』 原田マハ 著 (集英社文庫)                            2024.3.9読了 私、原田マハさんの本で読了済みは数冊しかありません。 『楽園のカンヴァス』『生きるぼくら』『総理の夫』は読んでいましたので、今回のこの本は彼女の作品の4冊目ということになります。 いずれもその内容はそれぞれ分野が全く違っていて(農業と家族の話と、文字通り政治と政治家の話)、『楽園のカンヴァス』と今回の『ジヴェルニーの食卓』だけが絵画に関連する

          「近代画の巨匠を知るなら、その周辺の人物を追え!~『ジヴェルニーの食卓』~」

          「初めて大滝を落ちた勇敢な女性~『ナイアガラの女王』~」【YA80】

          『ナイアガラの女王』 クリス・ヴァン オールズバーグ 絵と文  江國 香織 訳 (河出書房新社 )                            2015.11.18読了 今回は絵本の紹介です。 絵本『おじいさんの旅』の紹介文でも書いたのですが、 この絵本ももちろん子ども向けなのですけど、中高生や大人が読んでも「えっ!?初めて知ったんだけど…」というような内容のものなら、子ども向けという括りをあえてしなくてもいいのかなと、こちらでとりあえずYA本(子どもと大人の合

          「初めて大滝を落ちた勇敢な女性~『ナイアガラの女王』~」【YA80】

          ≪intermission⑨≫ 様々な人間が集まる場所、図書館

                                    2005.8.13記録 以前勤務していた図書館。新しく大きく新築される前はかつてどの自治体にもあった小さな部屋の公民館図書室という施設でした。 今回のこの記録を書いた当時(約19年前です!)、 町の図書室に勤務し始めてから3ヶ月半、少しずつ慣れてきました。 ただそこのPCが古いタイプ…というか、最近の図書館ってPCを導入しているところは、バーコードでの作業ですよね。しかし我が図書室は、せっかくPC使っている割には

          ≪intermission⑨≫ 様々な人間が集まる場所、図書館

          「君たちの学校校則はヘンじゃないですか?~『ルール!』~」【YA79】

          『ルール!』 工藤 純子 著 (講談社)      2024年2月8日読了 “学校では男女とも白のスクールシャツを着用、下着の色は白のみ” “靴下はくるぶしまで、ルーズソックスは禁止 色は白の無地もしくはワンポイントのもの” “中学生らしい清潔な頭髪、パーマや染髪は禁止” “学校外においては薬物使用・飲酒・喫煙は禁止”etc‥‥ 各学校では必要とされて学校独自の規則…【校則】が存在していますが、内容によってはなぜ?どうしてここまで決められているのか?というような、ち

          「君たちの学校校則はヘンじゃないですか?~『ルール!』~」【YA79】

          「豆まきをやったんだけど、覚えてるかな?」

                                 2003-02-03 21:22 記録 この日記を書いた当時、我が家の長男が小学1年生と次男が年少さんの時ですが、以前の狭いアパートの自宅では本格的な豆まきをすることがない中(狭くて逃げられないし、後の掃除が大変…)、子供向けの施設で豆まきイベントをすると聞き参加してきた時の様子を懐かしさもありこちらにあげてみました。 昨日(くどいようですが日記を書いた20年前当時です)、一日早い豆まきをしました。 我が家では豆まきがなかな

          「豆まきをやったんだけど、覚えてるかな?」

          「ジェンダーな内容に新しさを感じる古典~『とりかえばや物語』~」

          『とりかえばや物語』 田辺聖子 著 (文春文庫)                            2019/08/28読了 NHKの大河ドラマですでに始まっている『光る君へ』は紫式部とその生涯を描き、とても興味があるので期待して観ております。 本人の詳しい人物像、いつ頃生まれたのか、本名は何なのかなどはもとより私生活についてもほとんどわかっていないからほぼフィクションではありますが、だからこそどういう展開になるのか予想つかないところが気になって観てしまいそうですよね

          「ジェンダーな内容に新しさを感じる古典~『とりかえばや物語』~」

          「お年玉で金銭感覚を養う~子どもたちのお年玉、どうしています(した)か」

          2006.01.05記録 年が明けて、(我が家はお正月気分はありませんでしたが)いつものようにお正月の一連のイベントがほとんど済んだのではないでしょうか。 冬休みの長期休暇中だし、クリスマスから大晦日、お正月の様々なしきたりは子ども心にも濃密な期間だなと思えるのでしょう

          「お年玉で金銭感覚を養う~子どもたちのお年玉、どうしています(した)か」

          「風流にして難解なれど触れてみるにいとおもしろき~『きみと詠う  江の島高校和歌部』~」【YA78】

          『きみと詠う  江の島高校和歌部』 大平しおり 著 (KADOKAWA) 2019/01/1読了 今回ご紹介するのは、このYA本紹介で初めて取り上げるライトノベル(通称ラノベ)に属します。 ひとくちにラノベと言ってもいろいろな作風・ジャンルがありますが、中高生がよく読む異世

          「風流にして難解なれど触れてみるにいとおもしろき~『きみと詠う  江の島高校和歌部』~」【YA78】

          大晦日ですね。今年の年末年始は、親族の不幸がありいつもより忙しくはしていませんが、予想外のことが。長男がインフルエンザに罹り、一人アパートに残しておくのも気がかりなので隣県まで迎えに行きました。 皆様もお気をつけいただきますようご自愛下さい。 来年もよろしくお願い申し上げます。

          大晦日ですね。今年の年末年始は、親族の不幸がありいつもより忙しくはしていませんが、予想外のことが。長男がインフルエンザに罹り、一人アパートに残しておくのも気がかりなので隣県まで迎えに行きました。 皆様もお気をつけいただきますようご自愛下さい。 来年もよろしくお願い申し上げます。

          「クリスマスを彩る様々な愛のカタチ~映画『ラブ・アクチュアリー』~』

          『ラブ・アクチュアリー』  リチャード・カーティス 監督 イギリス・アメリカ・フランス製作 2003年公開                           2004.12.25鑑賞 『ラブ・アクチュアリー』という作品は2003年のクリスマス時期にイギリスやアメリカで公開され、日本では明けて2004年のバレンタインデーの時期に公開されました。 でも内容は、確かに本国での公開時期のクリスマスに向けての愛し合うたくさんの人たちの物語と聞いていましたので、日本公開からずいぶん経

          「クリスマスを彩る様々な愛のカタチ~映画『ラブ・アクチュアリー』~』

          「職場体験で得られるもの~『天使のにもつ』~」【YA77】

          『天使のにもつ』 いとう みく 著 (童心社) 2019.05.08読了 風汰はちょっといい加減な性格の中学2年生。 学校でのカリキュラムのひとつ、職場体験の申込みをクラスメイトが皆さっさと提出している中、なかなか出せずにいました。 担任に決断を迫られ、適当に選んだ体験施設は

          「職場体験で得られるもの~『天使のにもつ』~」【YA77】

          ≪intermission⑧≫ Mr.Mのこと

                          2002.11.15記録 2023.12.08加筆 これまで生きてきた人生の長さよりも、残っているだろう時間の長さの方が短くなると、自分がやってきたこと全てははたしてどうだったのだろうか、間違っていなかったかなと悔やんだり反省したりと忙しい。 あの時こうしていればと選択ミス・決断ミスを認めたり、でもああやっておいてよかったと満足したりもするのです。 「勉強」においては、もちろん悔やむことばかりです。 あのころもっと勉強を真面目にしていれば

          ≪intermission⑧≫ Mr.Mのこと