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外食店二刀流。

テイクアウトをもう一つの柱に! 

せっかく広げたテイクアウトのお客様を今後もつかみ続けたい 
店内飲食が通常に戻ったとしても、苦労して手に入れたテイクアウトの売り上げはできるだけ守り、できることならもっと伸ばしていきたい。

文・撮影・料理/長尾謙一 

イナショク®くっつかないで 
(素材のちから第43号より)

米飯や麺類、惣菜や菓子など、さまざまな料理のくっつきを防止する素材。テイクアウトメニューなど、時間をおいて食べる料理でも、できたてのおいしさが続く。

「くっつかないで」が、テイクアウトメニューにできること。

店内飲食とテイクアウトの二刀流が、外食店の新たな形になるかもしれない

コロナ禍の中で、店内飲食ができないという切実な状況の中でテイクアウトをはじめた外食店は多い。それより他に手がなかった。ようやくコロナの出口がかすかに見えるようになってきたが、大きく広がったテイクアウト需要はこれからどうなっていくのだろう。

外食店が通常通り営業するようになれば、お客様にとっては自分の都合に合わせて、店内で飲食する日もあればテイクアウトする日もあるというように、チョイスして両方を利用できるのはとても便利だ。お店にとっても手間がかかるとはいえ、せっかく広げたテイクアウトのお客様を手放してしまう手はない。毎日売れるテイクアウトメニューは、数量にかかわらず経営の助けになるだろう。

そう考えると店内飲食とテイクアウトの〝二刀流〟で営業する外食店はコロナ前よりも増えるだろう。あらためて、惣菜店やコンビニ、デパート、スーパー、デリバリーなどの業態はもちろん、同じ外食店どうしでもテイクアウトメニューを競い合わなくてはならない。

テイクアウトメニューの品質を上げるために

2020年冬号で「パラパラご飯の素」という商品をご紹介した。

これを加えれば時間が経ってもご飯はくっつかずにほぐれ、麺もほぐれた。

〈五目ちらし寿司〉

〈そば〉

時間の経過によってテイクアウトメニューのおいしさが損なわれるのを防ぎ、寿司や炊き込みご飯、チャーハンやざるそば、ナポリタン、餃子や生春巻きなどに効果があった。

さて、今回ご紹介する「イナショク®くっつかないで」は、この「パラパラご飯の素」を使いやすい500gにして外食店、特に個店の皆さんに広くお使いいただけるように発売されたものだ。

時間が経っても「くっつかないで」が、おいしさを守る。

ご飯や麺の〝ほぐれ〟は、テイクアウトメニューにとって大敵だった

「パラパラご飯の素」をご紹介して1年が経つが、それ以降、たくさんのユーザーの皆さんにお使いいただく中で、〝ほぐれ〟以外にもメニューをおいしくいかす効果が分かってきた。あらためてその効果を見てみよう。 

「くっつかないで」の効果
1. 米飯類
米飯どうしのくっつきを防ぎ、混ぜ込みの際に潰れにくくなります。
2. 麺類
麺のくっつきを防ぎ、伸びにくい麺になります。
3. 惣菜
作業性や食べやすさの向上に! 米飯や麺以外の料理にも幅広く使えます。
4. 食感改良
サクッと、カラッと。理想の食感に近づける効果も。
5. 煮崩れ防止
小豆や芋、かぼちゃなどに。見た目よく仕上がります。

まずは基本の米飯類への効果だ。炊飯時に「くっつかないで」を加えると加水が上がり、炊き上がり量は約1割アップする。ベタつかず、時間が経っても硬くならない。酢飯にはすし酢に加え混ぜ、混ぜご飯には合わせる具材に加え混ぜる。チャーハンには調味料を入れる時に加え炒める。その効果は混ぜている時にすでに分かる。とても混ぜやすく均一に広がるため、米粒が潰れにくい。そして、時間が経っても硬く締まったり、水分が抜けてパサついたりすることなく、艶のある仕上がりで食感をキープしてくれるのだ。

●ご飯

ふっくらと硬くなりにくいご飯に

●寿司

酢飯が硬くならずやさしくほぐれる

●チャーハン

簡単にご飯がほぐれパラパラチャーハンに

次に、麺類への効果である。ざるそばやうどんなどには「くっつかないで」を水に溶かした〝ほぐし液〟を、茹で上げて水洗いした麺に混ぜ合わせる。ソース焼きそばにはソースに混ぜ合わせておき、焼いた麺に和えて炒め、パスタにはソースに溶かしておいて茹で上げた麺と和える。「くっつかないで」を加えると時間が経っても麺どうしがくっつかないことに加えて麺がふくらまず伸びない。麺のくっつきはテイクアウトにとっては大敵だが、「くっつかないで」を加えればスムーズにほぐれてくれる。

●ナポリタン

麺がくっつかず伸びない

さらに生春巻きにも使える。生春巻きを巻く時に、皮がくっついて面倒な思いをしたことはないだろうか。麺の時と同じように「くっつかないで」と水で〝ほぐし液〟をつくり、そこに生春巻きの皮を浸して戻すと、具を包む時に皮がくっつかず、とてもスムーズに作業できる。

●生春巻

皮がくっつかず作業性がいい

また、餃子にも〝ほぐし液〟をつくっておき、焼く時に加える水の代わりに注いで焼き上げると、皮どうしがくっつかず破れない。

●餃子

餃子どうしがくっつかず皮が破れにくい

一般的には料理のくっつきを抑えるために油を使用するが、「くっつかないで」は油ではなく、植物由来の多糖類を主な原料としているため、ベタつきやカロリーアップの心配がない。

〝ほぐれ〟以外にもさまざまな効果が

ここまでは、「くっつかないで」の基本的な〝くっつかない〟効果をご説明したが、ここからはテイクアウトメニューを守る、その他の効果をご紹介したい。

まずは天ぷらだ。水と天ぷら粉に「くっつかないで」を混ぜ合わせておくと、いつもの天ぷらがカラッと揚がる。天ぷらを箸で挟むと、ふやけた衣が具材からはがれるのをよく見かけるが、「くっつかないで」を使えば時間が経っても衣の食感は変わりにくく、サクサクした状態が保てる。

●天ぷら

時間が経っても衣がサクサク

惣菜サラダの定番であるマカロニサラダにも効果がある。水と「くっつかないで」でつくった〝ほぐし液〟を、茹で上げたマカロニが温かいうちに加え混ぜ、粗熱が取れたらマヨネーズなどの調味料と合わせる。こうすると時間が経ってもマカロニの表面のみずみずしい艶が失われず、できたての食感を維持する。

●マカロニサラダ

マカロニにつくりたての艶と食感

また、おでん出汁に「くっつかないで」を加えて煮込むと、じゃがいもや大根の煮崩れも防ぐ。

●おでん

煮込んでも煮崩れしない

いかがだろうか。テイクアウトメニューはお客様の食べる姿を目の前で見ることはできない。だからこそ、時間が経ってから食べるお客様を気遣う必要があるのではないだろうか。

多くの店が競い合う外食業界の中で、個店がイートインとテイクアウトの二刀流を続けることは、なかなかハードルは高いかもしれない。しかし、丁寧な仕事は必ずファンをつくってくれると信じている。


協力/お問い合わせ:伊那食品工業株式会社

(2021年12月28日発行「素材のちから」第43号掲載記事)

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