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体外離脱と記憶と宇宙の声

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記事一覧

体外離脱とアラサー

1日12時間を越す深夜帯の立ち仕事と、ようやく確保したはずの睡眠時間を利用した不健康極まりない体外離脱はすごく私をダメにしていった。たまにの休みも睡眠薬をぶっ込んで長時間寝るか、なかなか本命にしてくれない愛人のような立ち位置のオッサンと退廃的にベッドで過ごすかで趣味どころではない。

それを見かねたのかmがある提案をしてきた。

私はあんたを甘やかしたい気持ちもあるんだけどさ、このままアラサーに差

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明晰夢と精神と時の部屋

それは出勤一時間前の事だった。前日客足が引かず店を閉めそこね、16時間勤務になった挙句大量にお酒をいただき、へろへろで帰路につくも浅い眠りの繰り返しで疲れが全く取れない。

やばいなぁ。明後日試験があるのに全然勉強もしてないし、でも今月売上げ低いから昨日みたいなタイミング逃したくないし…取り敢えず今日は出勤ギリギリまで寝よう。化粧もしなくていいや。

うとうとしていると嫌な気配がやってきた。まずい

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明晰夢と宇宙の音楽の話

ある日体外離脱が上手くいかず、宇宙空間から明晰夢がスタートしたことがあった。
入眠時にいつも大きな音の幻聴があるが、それがいつまでたっても鳴り止まず、あたりは暗いしmもいない。ここで恐怖感を持つと怖い夢にシフトチェンジしてしまうかもしれないから、なるべくひょうきんな感じで空間に話しかける。

m〜。いないなら誰でもいいから返事して〜。

私だ。

誰だよ(笑)。

誰でもない。

その誰でもない人

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体外離脱と宇宙の話

mに体外離脱をしていて弊害があるか聞いてみたことがある。
私はこんなしょっちゅう体外離脱してて、きちんと寝れてないんじゃないかな?体に悪いんじゃないかな。
悪いよ。あと下手したら統合失調症になるから、気をつけな。
怖っ。でも癖になってるぽい。どうしょーー。って、聞いてもあんたは私なんだから所詮は、真理とかいうのじゃなくて自分で考えた答えなんでしょ。馬鹿みたい私。あーっ。つまんな。

この頃に

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明晰夢及び体外離脱の話

小学生の時から金縛り体質だった。学校の図書館においてあった「実録恐怖体験」のように息ができなくなったり重さを感じるということはなく、爆音の幻聴と出そうとしても出ない声、ぐるぐる回る何者かの気配が妙にリアルだったが、なんとなく心霊現象ではない気がしていた。怖いことは怖い。目を開ければ部屋に置いていたぬいぐるみや人形が手を伸ばしてくる幻視があってそのまま気を失ったこともあった。

中学に上がり、母親が

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体外離脱と記憶の保管場所

さて体外離脱で部屋の散策をするのは慣れてきたがそろそろ外に出てみよう。そう思い玄関に向かうと何故か小太りのハゲかけたおじさんが立ち塞がり真剣な目で叫ぶ。「出るなっ。出たら、大変なことになるぞーっ。」他人が出たことにビビりつつ無視してドアを開けると、外も見慣れた近所の風景。ただ、人の気配が全くしない。いても怖いんだが、意のままにできる世界にしては平凡で刺激が足りない。そう考えながら散歩すると、足元に

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