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日常が日常でなくなる時

スペイン生活 227日目

今日は朝からPCR検査をしにクリニックへ。
鼻のはずが唾液もぐりぐりされて、あれ?ってなったら、その次にまた別途、鼻もぐりぐり。でもシンガポールの時よりも断然痛くなかった。
むしろ鼻だけで良いんじゃないのか?と思いつつ、あとは結果を待って、明日、陰性証明書をピックアップしに行くだけ。

そして今日は最後のclase de inmersion。El museo Eroticoと言う何とも卑猥な感じの博物館へ。まぁ実際そうなのだけど。笑 日本の葛飾北斎の春画とかも飾ってあったりして、インパクト強めな博物館だった。最後と言うことで、私の大好きな先生とも一緒に写真を撮ったり。

その後は次の授業まで時間があるので、友達とタパスを食べに行って、更にお茶してのんびり。

バスクスタイル

ヒトってこういう至って普通の日常が一番恋しくなるものじゃないかと思う。毎日通ってた道や、いつも行っていた図書館、メルカドーナ、学校帰りによく歩いていたランブラス通り、メトロの駅、エル・コルテイングレス。
良くも悪くも、あっちこっちに住んでいる私は”当たり前の日常”の大切さをよくわかっているつもりである。
最初の1ヶ月は来たばかりで見るもの全て新しかったのが、段々と”いつも”の日常になっていって、またそうではなくなってしまう。
それを繰り返しているので、私にとっては当たり前の毎日がとても尊い。
バルセロナに最初来た頃は、ついに来てしまった!!!って感じで、スペインが好きだから来たけれど、旅行で来るのと住むのは全然違うし、嫌だったら帰れば良いしって思ってた。そして実際、あーもう帰りたいかもって思ってた時もある。

一昨日も昨日も今日も、色んな人とお別れの挨拶をしたけれど、そんなに悲しくなくて、またスペインで会おうねー、日本にも遊びに来て!ってな感じの軽いノリでずっと笑顔だったのだけど、今日、最後の最後に一緒にごはんを食べた仲間の一人、同じクラスでいつも一緒にいたロシア人の子とハグをしていた時に何だかじわじわ来て、涙が出てしまった。泣くつもりではなかったのに。
彼女は私より一回り以上歳が離れていて、ほぼ同じ時期に同じクラスでスペイン語を習っていると言う以外に共通点はあまりないけど、シッチェスのカーニバルを観に行ったり、ティビダボに行ったり、モンセラット行ったり、学校が終わってからの時間も一緒に過ごす機会が多かった。そして数少ない毎日学校に来る生徒だった。(私も旅行の時以外は毎日行ってたけどね)金曜のワークショップのクラスもよく一緒に行ったし、年齢関係なく、不思議と仲良くなれた。
そしてもう一人、別の中国人のクラスメイトは私に手紙をくれた。その子は比較的最近、同じクラスに入ってきて、まだ2ヶ月ちょっとしか経っていなかったけど、同じアジア人同士で共感できることもたくさんあって、素直なとても良い子だった。
他の子も最後だから一緒にごはんに行こうよーって言ってくれたり、アメリカ人の友達は彼氏も一緒に連れてきて、みんなで一緒にごはんを食べに行ったり。

It is by chance that we met , by choice that we became friendsと言うのがピッタリ。
一時期クラスの人数が15人とかになっていた事もあったのに、気付けばすっかり人数が落ち着いた私のクラス。活発に外を出歩かなかったので、知り合いは増えなかったけど、この後もずっと連絡を取り合いたい大事な友達が出来たと思う。

シンガポールの仕事を辞めて、思い切ってスペインに来てみて良かった。
スペインに遊びに来ること自体はコロナじゃなければ、そんなに難しいことではないけれど、住むって一大事。
来る前は、ホントにスペインに住みたいと思っているのかどうかちょっと自分でも疑問で、みんなの思っている私の理想像みたいなのに近づくためにスペインに行こうとしているのではないかと思ったり、単なる現実逃避なのではと思ったこともあったけど。
8ヶ月足らずと言う短い期間ではあったけれど、チャレンジして良かった。
これはカナダに行った時も、アメリカに行った時も、台湾に行った時も、シンガポールに行った時も、いつも思っている。だからこそ今回もチャレンジすることが出来たような気もする。

また来月からは新しいチャレンジが始まるけれど、スペインで学んだことを忘れず、日本でも頑張れたら良いな。

今日のトップ写真は朝ごはん。フレッシュオレンジジュースとビキニ。ビキニはカタルーニャのオリジナルらしい。


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