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熱波師のトーク力を高めるための3つのポイントは、ライティグ技術だった件

面白いトークというのは、共感や、興味を持ってもらえる内容であることだ。

ある温浴施設で、熱波師のパフォーマンス研修に立ち会った。

熱波師とは、サウナで行うロウリュのパフォーマーのことで、熟練した熱波師は鮮やかなタオルさばきで、舞うように大判のバスタオルを振り回し、立ち込める蒸気を拡散しながら熱波を発生させる。

タオルさばきの技術はもちろん大切なのだが、場を盛りあげる人気の熱波師は、お客さまとの掛け合いもうまく、オリジナルのアロマを調合したり、盛り上がる楽曲を選曲した上で、華麗なる舞から熱波を放つ。サウナ室はまさに熱い熱気に包まれたライブで盛り上がる。

研修は、経験の少ない店舗のスタッフが集まって行なわれていた。

彼らは、タオルさばきばかりに執着するもののMCに対しては無頓着である。そのくせ、いざお客さんの前に出ると上手く喋れないと悩んでいる。

どんなにテクニックのある手品師でも、トークがダメだとショーとしてのマジックはもりあがらない。こればかりは場数を踏むことが一番の解決策ではあるが……

トークがうまくできない理由

彼らのトークを聴いていて、気づいたことを3つアドバイスした。

・説明しない
・受けを狙わない
・台本を用意する

1説明をしない
“今日のアロマはレモングラスです。レモングラスは体を温める作用があります、発汗を促すので風邪やインフルエンザの予防に効果があるといわれています……”

“今日の選曲は〇〇です。彼らは沖縄県出身の4人組のバンドで、▲▲というジャンルに属します……”
 
とりあえず、説明をしようとする。そして、説明して終わり!というパターンが多い💦だから「何」の部分がない。

マーケティングでは有名な話だが、車の宣伝ではエンジンの性能や、積載量などのスペックを語るより、その車に乗ることによって体験できるイメージを伝える方が販売は伸びるという。

”タウリン2000mg配合!”よりも”明日の朝にはスッキリ快調!”と書かれたPOPがある薬局の方が、リポビタンは売れる。

スペックを語るな、感情を語れという鉄則はトークにも通づる。
 
2、ウケは狙わなくて良い
話にオチをつけるのは、笑いを狙うことと同義ではない💦

面白いことを言おうとして、肩に力が入りすぎたり、失言とまでは言わないが、場にふさわしくない発言をしてドツボにはまる。「おもしろい」と「笑い」はイコールではないのだよ!

トークにオチは必要だが、それは自分がどう感じたがを伝えるだけでも良い。そこに共感や興味があれば、そのトークは十分に面白い。

3、そもそも準備ができていない
全てをアドリブで乗り切ろうとするのに、無理がある。優れたパフォーマーたちは、しっかりと台本を作り込んでいる。ダウンタウンだって台本なしに漫才はできない。

アドリブと思わせる部分も、実はしっかりとト書には書かれているものだ。何を話すのかは事前に練り込んでおく必要がある。

ライティング技術を高めればトーク力は上がる


文章(ブログ)を書くときもそうなのだが、体験談を具体例として入れた文章は読んでもらいやすいし、例えばnoreなら💌やコメントも頂きやすい。

アロマの話をするのも、選曲したB G Mの話をするのも構わないが、その香りや音楽でどんな経験をしたのか、どんな感情がもたらされたのかを述べることだ。自分のことなら話はできるはずだし、そこに共感があれば、それは笑いでなくても面白いと人は感じる。
 
熱波師たちへ僕がコメントしたアドバイスは、文章を書く時の心得として教わったことと同じ。人になにかを伝える技術って、とても大切なことなのであると、改めて感じた。

頑張れ!熱き熱波師達よ!


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