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ドジャーブルーを纏った17番!スーパースターとスターの違いはこういうことなのか!


還暦を前にして30歳も歳の離れた一人の青年にドキドキする。ドジャースの入団会見をする大谷翔平さんに対して思う率直な気持ちだ。

野茂さんの時も、イチローさんの時も同じように思った。

国内でも、海外でも、大型契約金で、優勝請負人として移籍する選手は多い、その多くは自分を評価してくれる球団だから、自分を試したいから、といった理由を述べる。

もちろんその言葉に偽りはないのだろうが、プロの選手として自分を測るといった僕たちとはかけ離れた世界で野球を語っているように聞こえる。だから伝わってこないのだ。

野茂さんにしても、イチローさんにしても、大谷さんにしても、日本球界ではすでにスターであった。

彼らに共通しているのは、お金でも、評価でも、名誉でもなく野球を楽しみたいという少年時代の気持ちそのものが伝わってくることだ。

それはプロの野球選手でない自分にもわかる。なぜなら、それは誰しも少年時代になんらかの形で経験したことだからだと思う。

事実、野茂さんも、大谷さんも、日本球界で貰っていた金額を遥かに下回る金額で大リーグに移籍している。あのイチローさんは、大リーグならどの球団でも、どんな条件でも良いからまとめてくれと代理人に頼んだと引退後のインタビューで答えているのだ。

そのイチローさんが、マリナーズから、ヤンキースへ電撃移籍した時の裏話は、チームが低迷する中、記録を追い続ける自分へのチーム内でのやっかみや、野球以外のことに悩み苦しむ毎日に疲れ、自分から申し出たという。

ヤンキースは自分が選んだチームではない、愛着のある51番を捨て、レギュラーの補償もないチームへの移籍、決して良い条件とは言えない。しかし、純粋に野球を楽しみたいと言う思いが、行動となったそうだ。

大谷さんは7億ドルとスポーツ界最高の移籍金となったが、お金にこだわりがあったわけではなく、その多くを後払い契約にしたというのは周知の通りである。

愛着のあるエンゼルスのユニフォームを脱ぐのは辛い、それはファイターズの時もそうだった。そう言いながらドジャースのユニフォームをまとった彼の目は純粋に輝いていた。

伝わるメッセージというのは、わかりやすさが大切であって、自分だけの感情や言葉では多くのひとには伝わらない。

文章だって、映画だった、絵画だってそうだと思う。

スーパースターとスターの違いは凡人の僕らにでも伝わるメッセージを持っているかどうかの違いなんだろう。

ドジャーブルーの17番のメッセージはおじさんをも興奮させる。ちゃんと伝わっているのだ!

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