マガジンのカバー画像

「ヘブンズトリップ」

26
高校生のちょっと危険なロードノベルです。 連載していきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

作品について 「ヘブンズトリップ」

ヘブンズトリップは顔も知らなかった同じ学年の二人が共通の目的のために動きだし、その過程を…

doiemon
5年前
6

小説「ヘブンズトリップ」_25話 完

 翌日の放課後、帰りのホームルームが終わったらすぐに二階へ降りて、史彦のクラスへ向かった…

doiemon
5年前
4

小説「ヘブンズトリップ」_24話

 太一には、警察のやっかいになったことを省いて、今回のことを話してやった。  すっかりス…

doiemon
5年前
3

小説「ヘブンズトリップ」_23話

 病院の待合室にはほとんど人がいなく、黒の学生服を着た俺はずいぶん目立つ。  スタスタと…

doiemon
5年前
4

小説「ヘブンズトリップ」_22話

 俺を後部座席に乗せた警察官の男性は、不愛想で無口だった。   流れる朝方の景色をただ、…

doiemon
5年前
4

小説「ヘブンズトリップ」_21話

話の続きだ。  史彦が「大変だ」と言ったのは、これから受ける事情聴取についてだった。  警…

doiemon
5年前
1

小説「ヘブンズトリップ」_20話

俺はすっかり気を失ってしまったみたいだった。心地よく眠っていたようでスッキリと目を覚ました。よかった。とりあえず、生きてる。  隣に史彦がいると思って目を向けるが、そこはどこだかわからない、覚えのない場所だった。  俺が眠っていたのは車の中ではあったが、助手席ではなく、後部座席。  史彦の姿が見えない。そしてこの車はマークⅡではない。  窓の外を見て確認しようと状態を起こしたら、バックミラーを通して、運転席の人物が声をかけてきた。  「気がついたかい? 傷は平気かい?」  低

小説「ヘブンズトリップ」_19話

七、八メートルくらいあるこの高さから落ちたら、どうなるかわからない。 でも、もう他に道は…

doiemon
5年前
3

小説「ヘブンズトリップ」_18話

 わずか数秒。 めざし帽をかぶって顔を隠した男性が何かを振りおろす瞬間に俺らは遭遇した。…

doiemon
5年前
5

小説「ヘブンズトリップ」_17話

 「おい」  聞こえないくらいの声で史彦はつぶやく。小さなつぶやきでも前に進む意思が感じ…

doiemon
5年前

小説「ヘブンズトリップ」_16話

 短時間でも車のシートで寝るのはやっぱり背中がやられる。腰の近くまで圧迫されてピーン張る…

doiemon
5年前
3

小説「ヘブンズトリップ」_15話

 「ここで休むか?」  「眠くなってきた」  今度は仮眠を取っていない俺のほうが眠くなって…

doiemon
5年前
2

小説「ヘブンズトリップ」_14話

 冷えあがった心臓は通常の温度の取り戻した。  走り進んでいくと道路の幅は狭くなり、フロ…

doiemon
5年前
1

小説「ヘブンズトリップ」_13話

 俺らよりも怪しいのはお前らだろう。  そんなことは口に出すわけにはいかなかった。  誠司と名乗った同じ年の青年は地元の高校生で、一緒にいた連中はバンドメンバーだと説明してくれた。全員年上で一番上は二十二歳の大学生だと教えてくれた。外見はひどいけどみんな優しくいい人たちだと言う。  「大学生も高校生もそんなに変わんないよ」  「どこで知り合ったの?」  「ライブハウスで」  俺はライブハウスなんて入ったこともない。  「ここで何してたの?」  「ちょっと休憩、これから東京のラ