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コードネームに対する実際のコードチョイス(C:5弦ルート)

ギタリストのジョンウィリアムス曰く、ギターの音色の美しさはその消え行く様にある。。。いい言葉だなぁ。

昔NHKのBSかなんかで彼のドキュメントをやっていて、それがきっかけでCDなんかも買ってみたりしたんだけど、もう美しすぎて一音たりとも隙のない演奏に、そもそも到底敵うわけもないのにへこんじゃったりしたものです。

クラッシックギターとジャズギター、ナイロン弦とスティール弦みたいな違いはあるけど、ギターっていうくくりでは同じ楽器なのにこんなにちがうもんかと。。。

なにしろ、まいっちゃうくらい良い演奏がいっぱいあるわけですが、この録音の時何考えてたかとか、その朝何食べたとかほんと聞きたいことがいっぱいです。

生きてる人ならまだ良くって、もう"ジャッタシン"な人だったりするとインタビューやなんかの記事とかでうかがい知るしかないわけで。。。まぁそれでも音源があるだけマシかな。。。

実際ミュージシャンやアーティストなんて人の言葉面に、どこまで本当の事言ってるかなんてわかんないことですけどね。。。

さて今回のタイトルは"コードネームに対する実際のコードチョイス"としましたが、最高に良いギタリストというのは一つのコードネームから一体いくつくらいの選択肢を思いつくのかななんて思っちゃいます。

コードブックだとコードネーム一つに一つずつしか書いてなかったりするので、シンプルなコードネームからこんなのもあるよってのを考えてみたいと思います。

コードの引き出しが多いとコピーするときにも便利ですしね。

コードネームの大原則的な考え方や、この音使って良い、ちょっとやりすぎなんていう判断は、音楽スタイルや楽器の編成、音色なんかでも変わるものだと思いますが、今回は可能性として、5弦3フレットのドをルートに持つC(シーメジャー)コードを12個考えてみました。

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最初のコードはもうこれってやつです。

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6弦はミュートです。

2弦の人差し指がしっかり指先で1フレットを捉えないと1弦に触れてしまって音が出にくいかもしれません。

1弦の開放弦の音を出すコツとしては、ネックの裏の親指を指先ではなく指の付け根をネックに押し付けるように支えると、他の指が指板側にしっかり出てくるので他の弦に触れにくくなると思います。

ただ、このコードのミの音自体は4弦の2フレットにあるので、1弦の音が出ないのであればいっそ2弦を押さえている人差し指の腹でミュートしてしまうのもありだと思います。

次はその出にくい1弦を3フレットのソにする形です。

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構成音はドミソドソなので、全く問題ないです。

次はC(シーメジャー)の指示ながら、メロディーやキーの関係をみてシの音を入れても問題ない時に、代わりにCMaj7を使ってしまおうというアイディアです。

上記の二つのコードでは2弦の人差し指の音がドの音で、ドは5弦でルートとして既に存在しているので、2弦の音を半音下げる形で開放弦のシにしました。

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アレンジ上絶対3声で!という指示の時もあるので、アンサンブルの時には注意が必要ですが、キーがCやGの曲であれば必ず試してみたい選択肢だと思います。

また、一番上にあげたコードといったりきたりして、コードに動きをつけることもできるし、なにより押さえる音が少なくて気持ちの良い響きになるので便利ですね。

次のコードは、CMaj7の1弦を3フレットのGにしてみた形です。

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1弦以外はひとつ前のコードと全く同じなので、ちょっとしたバリエーションとして知っておけば、これまたコードに動きがつけられそうですね。

バリエーションといえばこんなのもあります。

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これは一番最初の形に2弦の開放弦ではなく、3弦の4フレットのシを加えることで、2弦1フレットのドと半音でぶつけるボイシングになっています。

トップノートと半音でぶつけるのは、これがメロディーの音だったりすると、かなり危ない賭け。。。になりますが、弾いてみるとこの感じが癖になる人もいると思います。

また1弦は無理がなければ開放弦のミの音を鳴らしてもいいかもしれません。

この場合、一番高い音がドではなくミになるので、シとドの半音で当たる部分が一番高い音ではなくなる。。。細かいことですが、ぶつかる感じが少し目立たなくなるかもしれません。

また、このコードにはソの音がありません。

ソがないことで、すっきりするとも言えるし、逆に物足りないと感じることもあるかもしれませんね。

実際に使うかどうかは別としても、ひとつの形として一度は試してみて欲しいコードです。

次はパワーコードと1弦2弦の開放弦を混ぜるコードです。

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2弦がシで3弦がドになるので、ここも半音でぶつかります。

またギターの、6弦から1弦にかけてだんだん音が高くなっていくチューニングのシステムとは、音の高さがひっくり返る形になるので、それが良い味になっていると思います。

そのためゆっくり5弦から一音ずつ弾くと、ちょっと面白い感じになります。

シとドのように半音でぶつけるボイシングは、楽器やアレンジによってはかなりタブーなボイシングなのですが、ギターは音色的に倍音がすっきりしているせいか、比較的よく使われる傾向にある気がします。

それでもやはり合わない時もあるとは思うので、気をつけて使うようにしてくださいね。

次は私が4声のコードを考える時には基準のコードと考えている形です。

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3フレットをバレーにして1弦の3フレット、ソの音を一緒に弾いても良いのですが、どちらかというと人差し指の付け根や小指なんかで1弦に触れてミュートしてしまった方が良いと思います。

あと1弦の開放弦は2弦5フレットと同じミの音なので、鳴らす必要なないと思います。

またこの形は横にずれて、他のルートでもよく使う形なので、やはり開放弦はミュートして鳴らないようにしておいた方が良いでしょうね。

さて、次からはテンションコードと呼ばれるものです。

まずは9th、レの音が入った形3種です。

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次は9thに加えて、Maj7の代わりに6thの音を入れた形です。

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このコードは2弦3フレットのレを、あえて開放弦のシにしてみると、もうひとつ綺麗なコードが作れます。

最後にファ#を加えたコードです。

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もはやC(シーメジャー)なのか。。。と疑っちゃうようなボイシングですが、実際エンディングなんかではよく使うコードです。

上記のコードを、時にルートを省略して4弦から弾いたり、任意の弦だけを選んで使ったりするとまたバリエーションになると思います。

他にもいくつか考えられると思いますが、まずは細かいことは抜きにして、サウンドを確認してみて欲しいです。

またいつか、Cmin(シーマイナー)コードや、6弦8フレットのドの音をルートにしたコードの事なんかも書きますね。


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