見出し画像

スペラ・趣味の変遷とASD的な分析

スペラです。

1月には自己紹介記事として、主に現在好きなもの・現在どのような生活をしているかを紹介しましたが、今回は生まれてから現在までの趣味の移り変わりを紹介していきたいと思います。

最初に言っておくと、やはりASDの特性なのか僕は「にわかファン」をあまり経験したことがないんですよ。基本的に好きになったものにはどっぷりハマります


バス

まず生まれてから最初に僕が興味を持ったのはバスです。

母の実家に帰省した際によく駅前のバスターミナルに連れて行ってもらい、その時に撮ってもらった写真や動画を繰り返し見ていたのがきっかけだと思います。
確か2歳くらいですね。ちなみに2006年頃の話なので、ガラケーで撮った解像度320×240くらいの動画でした。

そのバスターミナルにはラッピングバス(車体の全面に広告がついたバス)が多く停まるので、種類が多くて楽しかった思い出があります。

関連書籍もたくさん買ってもらい、6歳くらいで路線バスの事業者名をほとんど覚えました。地名や漢字などは比較的早く覚えたのですが、それもそのおかげですね。

乗り物の映像が収録されている子供向けDVDなんかも買ってもらい、今もすべて手元に残っています。撮影から20年以上が経過しているものも多く、今となっては歴史的な資料としても楽しめます。


トミカ

乗り物に興味を持った子が集めたいものといえばそう、トミカです。

ただ1歳になる前にトミカを持っている写真があるので、もしかしたらトミカが逆にバス好きのきっかけの一つかもしれません(一応トミカの対象年齢は3歳以上です)。バスが先かトミカが先か。

トミカは120種類の中から毎月2種類ずつ入れ替わるのですが、数年分はほぼコンプリートさせてもらったと思います。

さらに中古でも集めてくれたり、伯父が小さい頃に遊んでいたお宝級のトミカを譲ってくれたり…今となってはそんな貴重なもので平然と遊んでいたのが恐ろしいです。

他にもトミカには建物やマップなど関連して遊べるものが多くありますが、誕生日プレゼントはほとんどそういったものだったと思います。


紙幣

「えっ?」ですよね、特にここまでの流れを踏まえたら。はい、5歳くらいからお金(そのもの)が好きな子供でした。

新宿区にあった「野口英世記念会館」(2011年に閉館)の前を車で通った際に、野口英世について父から説明を受けたことがきっかけだったと思います。

家族や親戚が持っていた古い紙幣を見せてもらったり、正栄デリシィ「お金のチョコ」のカードを集めたりしていました。

さらに5歳で東京・中央区日本橋の貨幣博物館に連れて行ってもらい、その数か月後に家族旅行で福島県猪苗代町の野口英世記念館に連れて行ってもらいました。


歴史上の人物

野口英世がきっかけで紙幣に興味を持ったのであれば、歴史上の人物に興味を持つのは当然なのかもしれません。

5歳でPHP「日本史有名人物事典」を買ってもらい、電卓で没年から生年を引いて没年齢を調べるのが好きでした。どんな子供だ。

ちなみにこの本、卑弥呼や聖徳太子から存命の方まで幅広く載っているんですよ。どういう訳か吉永小百合さんやビートたけしさんはこの本で知りました。


展望タワー

興味を持ったのは6歳頃ですね。直接のきっかけは従姉と東京タワーに行ったことですが、ちょうど東京スカイツリーの建設が進んでおり、展望タワーそのものへの注目が集まっていた時期だったと思います。

タワーにおけるバイブルはイカロス出版「にっぽんタワーめぐり」ですね。ちょっとしたムック本のような本ではあるのですが、すごく詳しく書いてあるのです。

ちょうど幼稚園の卒園式の後に父が長い休みを取れたので、関西のタワーにいくつか行く計画を立てていたのですが、これが2011年3月の話。中止せざるを得なくなりました。


鉄道

「えっ、乗り物好きだったのに今更?」ですよね。何故紙幣・歴史上の人物・展望タワーを挟んだのか。

本格的に鉄道に興味を持ち始めたのは小学1年生くらいからでしょうか。

今でこそ写真撮影が好きで、鉄道で外出することも多いのですが、当時は「撮り鉄」でも「乗り鉄」でもなかったんですよね。
鉄道に関する書籍や雑誌を読んだり、写真を見たりするのが好きでした。

ちなみに好きな新幹線は200系です(今もけっこう好きです)。


特撮

これまでほぼノンフィクションのみを趣味としてきた僕にとって、突然触れるフィクションでした。

きっかけは父が2012年に「特命戦隊ゴーバスターズ」と「仮面ライダーフォーゼ」を録画したことですが、父は録画した理由について「ただ今の作品がどんな感じか気になった」とも「僕の友達と話すきっかけになればと思って」と言われたこともあり、真相は不明です。
息子としては後者の方が嬉しいですが、父はよく冗談でこういうことを言うので…。

その翌年、小学3年生のときに「バトルフィーバーJ」をレンタルDVDで視聴し、昭和作品にも興味を持つようになりました。
何故数ある昭和作品の中から「バトルフィーバー」を選んだのか…おそらくデザインに惹かれたのでしょう。

しかし、自分のお小遣いでないとはいえDVDをレンタルし続けるのはかなりの出費ですし、返しに行くのも大変なので、次第にDVDをレンタルすることはなくなっていきます。

そんな時に出会ったのが東映特撮作品が無料配信されている「東映特撮YouTube Official」。これまた「バトルフィーバー」が配信されていることを知り、再度視聴したいと思ったのがきっかけでした。

そして2017年、中学1年生のときに「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」に入会。レンタルDVDでの視聴は困難な作品もあり(そもそもDVD未発売の作品も)、TTFCに支えられてこれまで6年間生きてきました。

1月の自己紹介記事にも書きましたが、派生趣味としてグッズ収集・ロケ地探訪などがあります。ロケ地探訪が趣味であるおかげで高校を休学しても完全な引きこもりにならずに済んでいます。

特撮にどっぷり漬かり始めてからは、これまでの趣味からは距離を置くようになっていきます。


日本映画

大元のきっかけはTTFCで配信されている「宇宙からのメッセージ」など、ヒーロー作品の劇場版ではない一般向け特撮映画を視聴したことだと思います。

そして、以前から家族が契約していたWOWOWで大林宣彦監督の一周忌に合わせて監督の作品を放送することを知り、気になって観てみたところでトドメを刺されました。

最近の作品だけでなく1940年代の作品を観ることもあるので、祖父母…というより曾祖父母(故人です)と話が合うかもしれません。



ASD的な観点から分析

バス

ASDの人が好みやすい「動くもの」「回転するもの(車輪)」に一致しています。あとは「種類の豊富さ」でしょうか。

特に車輪に関しては、ホイールが凸型の前輪を「んー」・ホイールが凹型の後輪を「たー」と呼んでいました。
「んー」は頑張って前に突き出そうとしている感じ、「たー」はエネルギーを出し切った解放感だったと思うのですが、なかなかASDらしいです。

左(前輪)が「んー」で右(後輪)が「たー」。…この説明文は何なのでしょう?
自宅の近所ではなく人が写っていない写真を探した結果、先ほど書いた2010年の猪苗代旅行の際の写真になりました。


トミカ

バス好きと「動く」「回転する」に加え、ASDの特性として「コレクションするのが好き」というものがあるからでしょう。過去のトミカが載っている図鑑などを見て、やはりコレクション欲をそそられていました。


紙幣

これもコレクション好きが関わっていると思います。過去の紙幣はなかなか手に入らないものなので、やはりコレクション欲をそそられたのでしょう。


歴史上の人物

直接の理由は先ほど書いた通り「野口英世がきっかけで紙幣に興味を持ったから」なのですが、「昔のバス」「昔のトミカ」「昔の紙幣」など、好きなものに関する「昔の〇〇」に触れることが多かったことも影響しているかもしれません。

ただ普通は5~6歳くらいだと、いくら好きなものでも昔のことまではあまり興味を持たないと思うんですよね。
昔のことを知りたいと思うのは、好きなものを極めたい「完璧主義」だと考えればASDらしい理由になるかと。


展望タワー

これに関してはASDの特性へのこじ付けも難しく、先ほど書いた理由しか思い浮かばないんですよね。

「高いところが好き」よりは「建築物として好き」だと思うので、そう考えると目のつけどころがASDらしい気もしますが…。


鉄道

専門家や当事者の間で「ASDは鉄道好きが多い」と言われることはよくあります。

よく言われるのが「時刻や行き先、同じ線路の上を走るなどの規則性を好む」というもの。
確かに路線図や駅一覧などを見るのも好きでしたが、僕はとにかく車両が好きでした。

同じ路線を複数の形式の車両が走っていたり、同じ形式でも路線ごとに・さらには同じ路線でも細かい仕様が異なる場合があるので、バリエーションが豊富なんです。ASDを惹きつける要素としてはかなり強いのです。


特撮

これもよく考えたら謎なんですよね。
確かにASDの大きな特性である「強いこだわり」を発揮する場面は多かった気はしますが、特撮以外でも色々あった気はしますし。

コレクション欲は「変身アイテムと連動する小物を集める」よりも「シリーズを全作視聴する」に向かいました。

鉄道のところでも書いた「バリエーションの豊富さへの興味」ですが、僕の場合はキャラクターが別の姿に変身する「フォームチェンジ」ではなく、「同一キャラ・同一フォームでもスーツやマスクに個体差があること」なんです。

特に昭和仮面ライダー・中でも仮面ライダー旧1号に多いんですよね。旧1号をじっくり見ている人なら必ず「第〇話の〇〇のシーンの旧1号が好き」というものがあるはず…というくらい奥が深いです。

これまで現実に存在するものに興味を持っていたので、アニメよりは実写の方が興味を持つハードルは低かったと思います。

ちなみにアニメよりも実写が好きな理由の一つが「アニメだと現実に出てきている姿が想像しづらい」というものなんですよね。これはASDらしいかと。


日本映画

これはむしろ「特撮しか観ない」という強いこだわりから解放された結果ですね(勝手にこだわっていたのは自分ですが)。

「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」や「透明ドリちゃん」といった特撮というよりは子供向けドラマに近い作品や、先ほども例に挙げた「宇宙からのメッセージ」のような一般向け特撮映画などから、徐々に「特撮しか観ない」というこだわりが消えていったのだと思います。

逆に外国映画はなかなか観ません。
やはり日本との文化の違い「俳優本人の声が聞ける字幕版・翻訳が具体的な吹替版」でどちらも一長一短に感じるのが主な理由ですが、「日本映画しか観ない」という変なこだわりがあるというのも事実かもしれません。

映画はほとんどWOWOWで録画しBlu-rayにダビングして繰り返し観ているので、日本映画だけで収まった方がいいのかもしれませんが…。


ここまで多くの趣味に共通するのが、何らかのきっかけで割と唐突に興味を持っているということ。

今でもこれまでにやったことのなかったジャンルのゲームを家族や友人に薦められてハマることもありますし、きっかけ(とそれに触れるためのお金)さえあれば基本的に何にでもハマるようです。
というわけでフォロワーの皆さん、ぜひnoteで好きなものをプレゼンしてみてください(?)。

先ほどは「特撮にどっぷり漬かり始めてからは、これまでの趣味からは距離を置くようになってきた」と書きましたが、最近になってそうでもなくなってきています

「きっかけがあれば何でもハマる」ので、「きっかけがあれば一度興味が薄れたものにも再び興味を抱く」のかもしれませんね。


幼少期よりも知識が増えた現在、当時読んでいた本を読んだり、以前行った博物館にもう一度行ったりするのも楽しいです。

昨年鉄道博物館や貨幣博物館に行ったのはそういうことでもあります。


ADHDの場合は興味が移りやすいので物事に広く浅くハマることが多いらしいのですが、ASDの僕の場合は「こだわりの強さ」「完璧主義」故か広く深くハマっているんですよね。

ASDの特性上ハマらないものには全くハマることはないのですが、ASDの人・特に子供にとって余暇活動は社会参加や自立生活を促したり、二次障害を防いだりする効果があるそうです。


なので僕個人の意見として、ASDのお子さんを持つ親御さんには

  • お子さんが何かに興味を持つきっかけをたくさん与えてあげる

  • きっかけを与えても興味を持たなかった場合、無理に興味を持たせようとしない

  • 危険なものや他人に危害を加えるものでなければ、お子さんが興味を持ったものを否定しない

ということを意識していただけたら嬉しいな…と思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?