見出し画像

愛逢月





ぽつんと

心に浮かぶ

星ひとつ



あまりに小さく

震える瞬きは

静かにくるくると

芯をなし

頑なに  

わたしの意識を待っていた




何億年も

守り続けて




わたしは私を待っていた





自分を生きるいのちを

信じてほしくて

待っていた



歩いてきた自分の道を

愛してほしくて待っていた



その時を

待っていたんだ




天がひらく7月に

わたしは私に届いてしまう

その柔らかなベールに抱かれてしまう



小さく震えていたはずの

かわいい光に 

あたたかい愛情に

わたしは包まれて



しばらく眠りについた

果てしない安堵感の中で




わたしは君と育ちゆく

この世界で

広がり放つ君とわたしの輝きに

私たちは照らされながら






























この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?