COVID-19ワクチン

最近ファイザー+BNTX,モデルナのワクチンがFDAに緊急使用申請をしているのでその辺の話をまとめてみる.

SARS-CoV-2ワクチンの製造・流通に向けた取り組みは目覚ましい速さですすんだ.実に2月のアウトブレイクから9か月で緊急申請まで言っている.エボラのウイルスが未だ開発途上であることを考えるとこれは異例である.現在、世界中で180種類以上のSARS-CoV-2ワクチン候補が開発されている(Krammer 2020)。ファイザー社とモデルナ社は、第3相試験の最初の中間解析の有望な結果(RR0.95)を発表しており、2020年末までにワクチンが完成するという期待が高まっている.

なぜ,こんなに早くワクチンが完成し使用可能になるかというとひとえにその期待からだろう.しかも思ったより,人々は,自粛を我慢できない.さっさとこの自粛を終わらせてもとの日常に戻りたいという強い願望は政治的圧力となり,迅速な開発が求められた.

みんなの希望もわかるのだが,しかしながら,必要な安全性評価が完了する前にワクチンの承認につながることが最も大きな懸念である。これを防ぐために、2020年10月6日、食品医薬品局(FDA)はワクチン開発者向けのガイダンス文書を更新し、より厳格な推奨事項を提示した。

ワクチンは圧倒的な需要があるため、臨床試験データが入手可能になれば、FDAはこのガイダンスに基づいた緊急使用承認に向けて迅速に動き出すことが予想される。

この記事ではFLAREのReviewを引用し,ワクチン開発の現状をレビューする.


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