ボードゲーム The Mind(ザ・マインド)には失敗した人にペナルティを付けるべきだという意見の考察

みなさんこんにちは。
スピカデザイン 大下バルサラです。

ボードゲームは名刺代わり

スピカデザインでは、ボードゲームを作ったりしていまして
それを話すと「パーティにボードゲーム持ってきて~」などとお声をかけてくださる事も多々あります。(最近はめっきり無くなってしまいましたが・・・

そこで普段、名刺代わりに持っているゲームというのがありまして
自社の
ココロカルクナールEX
魔女住む森のクッキーパーティ
などを定番として

みんな大好き
The Mind(ザ・マインド)なども持って歩く事が多いです。

全部、小箱ですね。名刺代わりなので。

選ぶ基準としては、簡単にルールを理解できて小さい。
そして、遊ぶスペースも少ない。
という物にしています。

その中でも
「ボードゲームって色々あって面白いよー」というのを
伝える為にThe Mind(ザ・マインド)は重宝します。

The Mind(ザ・マインド)とは

ゲーム好きには言わずと知れた名作ゲーム。
以前、ダウンタウンのガキの使いじゃあらへんで で
2週にわたり放送されました。

こちらで買えます
https://amzn.to/3J5D6Rj

簡単に説明すると
1~100まで書いてるカードを
1枚ずつ配ります。

配られた数字を自分だけで見て

一番少ない数字から順番に全員が出せたら
全員の成功。

というゲームです。

配られた数字が前後してしまうと
その時点で失敗。

カードをもう一度配りなおして何度でも楽しめます。

いわゆる
協力ゲームになるのでしょうか。これも。

そして、なぜか最適化されてゆき
段々上手くいくようになるんです。

上手くいった時の気持ちよさと言ったら。

しかし、まれにルールに対し文句が出る

大抵、どこに持って行っても皆で楽しめる良いゲームなのですが
30人~40人くらい集まって、順番にやっていくと
必ず1人くらいはいるのです。

「このゲームは良くないよ。」
という人。

初めてこれを聞いた時は、正直驚きました。

全く理解できず、ぽかーんとしてしまいました。

ただ、ボードゲーム作家としては
このルールの何が良くないか教えてもらいたくなるものでして

「どの辺がですか?」

と聞いてみます。

すると、みんな共通してこう言うのです。

「失敗した人に何かないとダメだよ。」と。

なるほど。
「失敗したらバツを与えたい」と言うのです。

これは、この人が他人に危害を加えたいという事ではなく
「協力なんだから、みんな上手くやっている中で
失敗した人にペナルティがないとダメでしょ。」

という事らしいです。

大抵この場合
「協力ゲームというジャンルがあるなんて思いもしなかった。」
「ゲームは勝敗があるべき。競い合わないとゲームじゃない。」
と思っている事も多く、実際に言われた事もあります。

そう思うのも悪い事ではないと思いますし
そういう考えもあるべきだと思います。

しかし、みんな楽しんでいる所に
それは無いんじゃない?と思う反面

実際にそのルールだと何が起こるのかを考えてみたくなる
というのがボードゲーム作家の性分でしょうか。

なんか、切り捨ててしまうのはイケないかなと思うんです。
実際にやってみたら、どうなるか考えてみたいし。

The Mind(ザ・マインド)のルールに「失敗したプレイヤーにバツを」という意見を取り入れたら・・・

ここからは、頭の中のシミュレーションです。

ルールはThe Mind(ザ・マインド)と同じで

各プレイヤーに1枚ずつカードを配ります。

配られたカードを、一番少ない数字から順番に全員が出せたら
全員の成功。

数字が前後してしまった場合
全員の失敗

ここまでは、通常通り。
違うのはココから。

間違えた数字を出してしまったプレイヤーが罰ゲームをします。
(こういうのぞみだったかと思います。)

頭の中でシミュレーション開始です。

ゲームスタート!






いやいやいや

これ、誰もカード出さないでしょ。

仮に持っているカードが「4」だったとしてもスグ出す気にはならないですよね。

だって、

この中に「3」を持っている人がいる可能性はあるし、その人が
「ひょっとして「2」を持っている人がいるかもなー」とか思って出さないでいるかもと考えると、出せるのは「1」を持っている人だけだし

「1」を引いて来た人は、ただ単に「絶対に罰を受けないカード」を手に入れただけで、特別だれかを助けたくなければカードを出す必要もなく

それこそ誰かしびれを切らした人がカードを出して罰ゲームをするのを見たいなと思う人もいるかも知れない。

「そんなの協力じゃない!協力しろー!」なんて言っても
そんなの全く通じないでしょ。

無理して出して、どうにか一歩を踏み出した人は
罰を受けるというデメリットの方が大きくなっちゃうんだもん。

The Mind(ザ・マインド)のルールに「失敗したプレイヤーに罰を」という意見を取り入れたら・・・プレイヤーの気持ちはカードを出す方向に向かわず、結果「協力してミッションを成功させる」というこのゲームの一番の魅力が失われてしまうんだなと思いました。

なんか、どこかの上手くいっていない会社の部署を見ているようですね。

会社は特に、カードを出さなくても定期的にお給料も出るし
無理にそんなデメリットのある行動はしないですよね。

ボードゲームのルールを作るのに大切な事

やはり、ボードゲームを作る時に大切なのは

・プレイヤーに何を体験してもらいたいかを考える
・心はどう動くかを考える
・体験してもらいたいツボがぼやけていないかを考える
・後から足さない

というのは大切なんだなと思いました。


以上、
ボードゲーム The Mind(ザ・マインド)には失敗した時のペナルティを付けるべきだという意見の考察 でした。


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