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映画のこと

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記事一覧

『収容病棟』観に行ってきました

中国・雲南省の隔離された精神病院に3カ月半密着したドキュメンタリー映画。
まず長いです。237分。映画は二部に分かれていて、時間も料金も映画二本分です。(セット料金はあります)
わたしはとりあえず前篇のみ観ました。真相に迫るようなドキュメンタリーではなく、いつの間にか画面の中の病院に自分も入院しているかのような、疑似体験させられる映画でした。初めてあの光景を見た人はショックを受けると思いますが、わ
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『革命の子どもたち』観に行ってきました

”世界革命を目指した日本赤軍の最高指導者・重信房子と、後のドイツ赤軍を結成したウルリケ・マインホフの生き様を、彼女らの娘たちが追っていくドキュメンタリー”――いくら主張が正しくともそれを訴えるために手段を選ばないというのはやはり…。ウルリケ・マインホフの娘のセリフ「テロリストはヘロイン中毒に似ている」と重信房子の娘のセリフ「今はメディアに注目されるには(インターネット等)数多くの方法がある」が印象 もっとみる

『浮城』観に行ってきました

とある事情で貧しい漁民に育てられた混血の男の子が成長し、さまざまな苦難を経て企業­で出世していくさまを実話に基づき描いた人間ドラマ。植民地香港の水上生活が舞台ということで飛びつきましたが、その期待は裏切られました。映画と言うよりドラマっぽい感じがしました。ありがちなサクセスストーリーです。アーロン・クォックの演技が下手すぎて観てられません。おばさまたちに人気なようですが。

『リアリティのダンス』観に行ってきました!

『リアリティのダンス』観に行ってきました!

まずは…ここ数年観た映画の中で一番よかったです!わたしには、このよさは言葉でうまく表わすことが出来ません。ですが、決して難解な内容ではなく寧ろ直球です!残酷で美しく愛に包まれた映画でした。これが映画というものだったか!そういえば!

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大好きな監督の、しかも23年ぶりの新作だったので、

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『影なきリベンジャー 【極限探偵C+】』観に行ってきました

火曜サスペンス劇場のノリでした。シリーズもので4作品公開されていますが、もう十分かな。

『ITECHO 凍蝶圖鑑』観に行ってきました

レズ、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、 緊縛、異性装、身体改造、Wet&Messy ......大阪の変態さんたちが揃いに揃ったドキュメンタリー。生活居住区にこんなにたくさんの変態さんが居たとは。そして、その方たちの年齢層が高いことにも驚きました。40歳以上の変態さんが多かった印象。恐れ入りました…!

2014上半期 映画ベスト10

偏りのあるわたしの2014上半期映画ベスト10、書いていきます。
大阪アジアン映画祭・マカオ映画祭などの特別上映作品は除き、一般公開された作品の中から選んでいきます。近いうちDVD化されるものがほとんどだと思いますので、よかったら観てみてください!

1.ドラッグウォー 毒戦

あらすじ: 中国・津海にあるコカイン製造工場から逃げた際、事故を起こし病院に運ばれた香港出身のテンミン(ルイス・クー)は

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『闇のあとの光』観に行ってきました

ん…パンフとトレイラーに騙された感が満載の映画でした。
トレイラーもほぼ冒頭シーンですし、ということは冒頭シーンだけ観ればもう十分。
映像の特殊効果も段々ウザく感じましたし。
以降は、ドキュメンタリー映画のように淡々とシーンが映されいるだけで、その中の意味のない会話は全く面白くないし、そしてそのまま終わってしまったことに唖然。
乱交サウナシーンの性器の露出っぷりにはちょっとびっくりして、唯一目が覚
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『ホドロフスキーのDUNE』観に行ってきました!

『ホドロフスキーのDUNE』観に行ってきました!

本当は公開初日(6.14公開)に観に行ってきたのですが、いつもの一言映画感想では終われないな…という想いが強いながらもなかなか記事にすることが出来ず…遅くなってしまいました。

映画好きの人、モノづくりに携わる人に是非観ていただきたい映画です。

芸術はお金には変えられない。また、お金によって簡単に潰されてしまうのも芸術。勿論、生きていくためにお金は必要ですが、お金に目がくらんだ途端、芸術というも

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『世界の果ての通学路』観に行ってきました

サバンナが通学路で、途中像に遭遇したり、道もないような山岳地帯を十数キロ歩いたり、馬に乗って通学したり、三兄弟の兄がおんぼろの車椅子に乗り険しい道のりを弟たちが押して学校に行ったり。景色が壮大で素晴らしかったです。何より子供たちの元気さと屈託のない笑顔からパワーがもらえる映画でした。と同時に日本人はちょっと反省したくなるような。

『罪の手ざわり』観に行ってきました

中国人すごい生きてる!むき出しに生きてる!パワフルに行きてる!これぞ大陸の映画、という感じでした。どんなきっかけで人が人を殺めてしまうかなんて自分を含め誰も予想出来ない。わたしは若い頃、人を殺さないで一生を終える自信がない、と結構悩んだ時期があったし、今はそこまでの怒りが湧くようなことがないにせよ、やはり分からないものだなこればかりは…、と映画の主人公たちを見て思いました。しかしカメラの焦点あんな もっとみる

台湾映画『一分間だけ』観に行ってきました。

号泣…。犬を軽いノリで飼ってしまったが仕事が忙しく面倒をすべて彼氏に押し付けてしまう女。しかし次第に何が大事か気付いていく…。映画を観てこんなに泣いたの初めて。わたしはまだペットの最後を看取ったことがないので、自分に置き換えてみると…涙が止まらなかった。動物モノはダメだ…。原作は、原田マハさんの『一分間だけ』。小説もおススメです。ペットを飼ってる人、飼ってない人にも是非読んでいただきたい。

『ヴィオレッタ』観に行ってきました。

監督の実体験を元に作られた映画。ヴィオレッタ役の子が息をのむ可愛でしたが、それはさておき…の、キュートなだけの映画ではなく、アートという単純なものでもなく、勿論児童ポルノでも全然なく…、もう自分には若さも才能も残っていないのに「芸術」に憑りつかれているがばかりに娘を食い物にし有名になろうとする母、その「芸術」の犠牲になり傷ついていく娘。「普通の子になりたい」――ポスターの可愛さからは想像出来ないヘ もっとみる

『GF*BF』戒厳令下にある台湾。学生運動に燃える男二人、女一人の仲間の中で男女関係が生まれたり、男女関係以外の感情が芽生えたり、大人になることで淀んでしまう様々なもの、そのすべてを乗り越えた「友情」が切なくも美しかったです。色彩も温かみがあり美しくすごくいい映画でした!