見出し画像

#21 右にボールがいくなぁ

2ヶ月ぶりに友人とボウリングに行った。
去年末くらいからボウリングに行く回数が増え、スコア上昇を目指して頑張っている。


平日のお昼でありながらも、そこそこ人がいて隣のレーンには3歳くらいの女の子を連れた
親子がボウリングを楽しんでいた。

左隣のレーンにいるので、
視界に親子の姿が必ず入ってきてしまうのだが
子供は楽しそうに投げておらず、
お父さんとお母さんも決してワイワイしているという感じでもない、なんとも気まずい空間が流れていたように感じていた。


ただ、それは勝手な勘違いで
子供が投げる時は右後ろにお母さん、左後ろにお父さん。お互いに子供の背中に手を置いて
投げるのをサポートしてあげている。
その姿を見て、鼻につく言い方にはなるが
家族愛をひしひしと感じた。

子供が投げやすくなる滑り台を使ったり、
ガーターなしレーンに変更したり。
親が子を思う気持ちを目に見えて感じる瞬間であった。


それでも子供は少しも笑みを見せず、機嫌を悪くしたり、早く帰りたいと駄々を捏ねたりと
2人を困らせていた。

この子はどのタイミングで
親からの愛を素直に受け止めることができ、幸せだなと感じるようになるのかなぁ。
明らかに面倒臭いおじさんの考えになりつつあるなというのを実感したが、自分の心が温かくなっていくのが分かった。


ここで終わらせた方がカッコ良いのかも知れないが、カッコ付ける気は全くないので続けさせてもらう。





上で述べたことを考えながら
ボウリングをしているので、
子供が投げている右横で自分が投げる時に

「この空間を邪魔しないように」
「子供がびっくりしないように投げなきゃ」
「間違えてボールが飛んでっていったらどうしようかな」
「変に騒がないようにしなくちゃ」


なんてことを考えていたら
ボールが自然と親子から遠い右側に
いくようになってしまった。笑



自分の番の時に
あの親子が3人揃って左隣にいる。
右にボールがいってしまう。
後ろ振り返ると友人たちが「大丈夫か?」
という目でこっちを見ている、
この繰り返しを何ゲームか続けていると
今日は何をしにきたのだろうかと自問自答するようになった。


そしてとうとうその親子たちが帰る時が来た。
心の中で
(よっしゃあああああああ!)
と叫んでいた自分を今後の生活の中で
しっかりと戒めておきたいと思う。


すると左側のレーンにおじいちゃんと6歳くらいだろうかお孫さんが来ていた。
(また子供だ…)


おじいちゃんはとても上手でスコア200を叩き出していた。お孫さんはおじいちゃんから投げ方やコツを優しく教えてもらっていて
その姿もまたグッときてしまっていた。




さっきは左隣で次は右隣か!!!!!




(今度は左にボールがいってしまうんだろうな…)
そう思いながら投げると





ボールは真ん中より右にいった。





親子への思いやりが強すぎるが故に
ボールが右にいったと言わんばかりの文章を書いてきたが、
そうこれは自分のボウリング技術そもそもの問題であったのだ。





お恥ずかしい限りだ。
どうかこれを読んだあなた。
私のことを嫌いにはならないでください!笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?