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憲法コラムのまとめ一覧

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CLAYが執筆した憲法コラムを、まとめて一覧にしたものです。 テーマごとに知識を整理しているため、初学者の方は、気になる項目があればとりあえず読んでみることをお勧め致します。疑問… もっと読む
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記事一覧

〔憲法コラム20〕営業の自由に対する規制の合憲性判定基準

1 二重の基準論  「二重の基準論」とは、人権のカタログの中で、精神的自由は立憲民主制…

〔憲法コラム19〕平等原則違反の違憲審査基準

1 二段階審査  法の下の平等は、他者との比較において成立する相関的な権利である。平等…

〔憲法コラム18〕平等原則

 14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地…

〔憲法コラム17〕行政機関による裁定

1 司法の一元化  現行憲法は、「法の支配」の下、民事事件・刑事事件のみならず、行政事…

〔憲法コラム16〕法律と条例の関係

1 条例  条例:地方公共団体がその自治権に基づいて制定する自主法  ・形式的意味:議会…

〔憲法コラム15〕立法不作為に対する具体的な司法的救済の可否

 積極的な国家行為は、原則として全て違憲審査の対象となるが、消極的な不作為についてはどう…

〔憲法コラム14〕社会権の法的性格

1 社会権総説  社会権は、20世紀になって、社会国家(福祉国家)の理想に基づき、特に社会的・経済的弱者を保護し実質的平等を実現するために保障されるに至った人権である。  その内容は、国民が人間に値する生活を営むことを保障するものであり、法的にみると、国に対して一定の行為を要求する権利(作為請求権)である。この点で、国の介入の排除を目的とする権利(不作為請求権)である自由権とは性質が異なる。ただし、社会権にも、公権力による不当な侵害があった場合に、その排除(不作為)を裁判

〔憲法コラム13〕「教育を受ける権利」の保障の意義・内容

1 趣旨  教育は、個人が人格を形成し、社会において有意義な生活を送るために不可欠の前…

〔憲法コラム12〕表現の自由に対する制約についての違憲審査基準

1 二重の基準の理論 〈論点1〉表現の自由を規制する立法が合憲か違憲かを判定する基準を整…

〔憲法コラム11〕外国人の地方参政権

 一時的に日本に在留するにすぎない外国人に選挙権が保障されないことについては争いがない。…

〔憲法コラム10〕統治行為論

 統治行為とは、直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為で、法律上の争訟とし…

〔憲法コラム9〕司法権の意義・範囲

 76条1項は、「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所…

〔憲法コラム8〕補償規定を欠く場合の直接請求の可否

 補償請求は、通常、関係法規の具体的規定に基づき行うが(土地収用法68条以下等)、法令上補償…

〔憲法コラム7〕損失補償の要否

1 29条3項の趣旨  ⑴ 財産権不可侵の原則との関係    公共事業の用に供するために私有財産を収容することは、財産権の不可侵性と真っ向から対立するが、その損失を貨幣価値により償うことで財産権不可侵の原則を貫こうとするのが損失補償の制度である。  ⑵ 平等原則との関係    損失補償制度には、公共の利益のために特定人に対して加えられる経済上の損失は全体において負担すべきである、という平等原則の契機も含まれている。 2 補償の要否 〈論点1〉補償の要否の判定基準をいか