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想像のなかで開業したカフェが廃業したことを考えて少し泣く

カフェを始めたいと夢見ているが不安でいっぱいで、という話を知人に話した時に、何が不安なのかと聞かれた。
無理そう、大変そう、という漠然としたものばかりだったので、もう少し考えてみる。
まあ考えるまでもなく、一番不安なのはお金のことです。
ものの本によると、一人か二人で回せる規模のカフェを開業しようと思うと、800万〜1400万円がかかるらしい。自己資金はせいぜい500万円くらいだと思うから、もしかしたら900万円借金をすることになるかもしれない。
なんとか開業するも2、3年で廃業し、潰すのにもお金がかかるから、結局900万円の借金が残ったとして、さあどうしよう?
親が退職金から肩代わりすると言い出すかもしれない。そんなこと想像するだけで、これを書いているだけで、ちょっと泣けてくる。父が40年近く会社一筋で働いてきて、色々勉強しながら退職金を資産運用にまわして、老後に少しでも備えようとしている姿を見ているわけで、大学まで通わせた一人娘が、40歳近くなったところで無一文になって900万円を借金して親を悲しませるなんて耐えられない!
母はヒステリーで泣き喚き、父は顔色ひとつ変えず今まで貯めてきた退職金で、ぽんと娘(40歳)の借金を返済するのだ。耐えられない。
もちろん親に借金のことは言わないけど、うちの母だったら興信所とか雇って娘の資産状況を調べることもあり得る。
わたしは会社員としてのスキルは何もなく、一から就職活動を始める。気力も体力も今よりもずっと落ちた状態で。

そうならないように、決意を固く、歯を食いしばって頑張れよという話だけど、どんなに頑張っても可能性としてこうなることは十二分にあって、そうまでしてカフェを夢見たいのだろうか。
わたしなんかはせいぜい会社員として不満を言いながら適当に働いて、「いつかカフェを開くわたし」をずっと夢見て酔いしれているくらいが関の山なんじゃないか。

仮になんとか食っていけたとする。わたしはビジネスとしてのカフェ経営というよりも、自己実現として自分一人でできる範囲のカフェをやっていきたいので、そうなると自分に払えるお給料は18万円くらい?会社員とちがって昇進なんてしないから、ずっと18万円。まあこれまでもそんなものか?

今これを書いていると、カフェへのモチベーションがだだ下がりなので、その自己実現ってのは何なのかも考える。

有給を取った平日休みなんかに、特にやることがなく、でも天気が良く、何かやった気になりたい。とりあえず気分を盛り上げるために、きちんと化粧をしてちゃんとした服に着替えた。ぼーっとしたり、外を眺めたり、本を読んだりしたい。感じのよいお店できちんとおいしいものを食べる。落ち着いた音楽がかかっている。よい時間、あたたかい空間で、自分を取り戻したような気持ちになる。
っていうのがいつも自分の人生の軸になっているような気がしていて、わたしはカフェが好きなのだ。でもこういう出会いってなかなかないとも思っている。おしゃれすぎても老舗すぎても緊張するし、アルバイトに捌かれて損なわれることも間々ある。(神経細すぎ)
なので、わたしのようなビビりでぼーっとすることが好きな誰かが、自分を取り戻せるような場所を作りたいと思う。そんなカフェ、なんぼあったっていいですからね。
会社員になって、資本主義の歯車の一つでしかないことに胸が苦しくなる。(会社に不満を垂れながら、自分では何もせず、隣の人に勝つことばかり考えて、昇進して、毎月給料をもらって、ネットで適当に買い物して無駄遣いしまくっている日々に)
だから、自分のやりたいことを実現して、すべての責任を負って生活しているなんて超いいじゃん、と。

一気に書いたらちょっと復活した。無職でいると、お金はなくて孤独で、どんどんやる気がなくなっていくものだ。こんなこと、どの転職サイトにも書いてあるし、職安でもさんざん言われている。
とにかく時間はあるので、悶々と考えていることはこうやって文章にしよう。いつか本当に実現するときがきて、悩んだ時に、これを読み返すのもいいかもしれないし。

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