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面白いオープンワールドを見極めるコツ

2020年夏、オープンワールドが世に出てしばらくたち、ほとんどのゲーム新作はオープンワールドが当たり前になりました。

面白いゲームのアクションやRPGはほぼオープンワールドとなっているのですが、オープンワールドのゲームが全て面白いわけではない。

遊んでみないと面白いオープンワールドか面白くないオープンワールドか判別しにくい時代になってきました。(PS5の新作発表でオープンワールドが多かったが面白いか面白そうかどうか全然読み取れなくて困った!)

そこでここでオープンワールドを振り返ってみて、面白いオープンワールドかどうか見極めるコツをまとめていきたい。


オープンワールドって何だろう?

オープンワールドの定義はややフワフワしています。

wikipediaは以下のようにまとめられています。

オープンワールド(Open World)とは、英語におけるコンピュータゲーム用語で、舞台となる仮想世界を自由に動き回って探索・攻略できるように設計されたレベルデザインを指す言葉である。定められた攻略手順の遵守を要求されないゲームプレイは、「Sandbox(サンドボックス:砂場・砂箱の意味)」ともよばれる。

ここではオープンワールドはこのように定義します

シームレスな舞台を自由に動き回って探索・攻略できるストーリーのあるゲームをオープンワールドと定義する。

ストーリーがないものはシームレスな舞台を自由に動き回って探索・攻略できるゲームでもオープンワールドとはここでは扱わない。

マインクラフトもオープンワールドのサンドボックスだとかクラフトゲームだとか言われますが、上記の定義だとゲームの主軸にはストーリーがないのでオープンワールドの定義からは外れます(マインクラフトにはストーリーモードがあったりはしますが…)


オープンワールドの歴史

オープンワールドの起源については諸説いくつかあります

誰がどうみてもオープンワールドなゲームとして言われている名作はグランド・セフト・オートIII(GTAIII)。(シェンムーの方が先だという説もあります)

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ゼルダの伝説 時のオカリナをオープンワールドの起源という人もいますが、オープンワールドへのきっかけになった・限りなくオープンワールドに近い箱庭ゲームというのが正しいところだと思います。

ゼルダの伝説 時のオカリナでエポナに乗って疾走感を味わえる体験はインパクトが大きかった

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とにかく

GTAIII、シェンムーをきっかけに同ジャンルは増えていきます。

オープンワールドゲームの主な名作

1999年 シェンムー(国産)
2001年 グランド・セフト・オートIII
2005年 ワンダと巨像(国産)
2008年 グランド・セフト・オートIV
2008年 アサシンクリード
2008年 Fallout 3
2010年 ゼノブレイド(国産)
2011年 The Elder Scrolls V: Skyrim
2012年 GRAVITY DAZE(国産)
2013年 グランド・セフト・オートV
2015年 ウィッチャー3
2015年 メタルギアソリッドV(国産)
2015年 Fallout 4
2016年 FF15(国産)
2017年 ゼルダbotw(国産)
2017年 Horizon Zero Dawn
2017年 ゼノブレイド2(国産)
2018年 Marvel's Spider-Man
2019年 デスストランディング (国産)


オープンワールドはなぜ産まれた?どんなメリットがある?

ゲームのグラフィックのレベル向上に合わせて、フィールドもリアルになり、ある段階で箱庭ゲームというには広すぎるフィールドを舞台とするゲームが誕生していきます。

ゲームのグラフィック向上の主なきっかけはスーパーマリオ64、ゼルダの伝説 時のオカリナあたりまで遡れる。

箱庭ゲームだがオープンワールドへと繋がる礎としてゲーム史に残る名作スーパーマリオ64

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それ以前はドットの世界でした。デフォルメ、記号化された世界・表現だったので広大な世界を表現することは可能だった。

代表例 FFシリーズ、DQシリーズ

ドット絵でも世界の広さを飛空挺で感じ取れたFF6

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デフォルメで世界の広大さを感じさせるのに成功したDQ3

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ポリゴンを使ってキャラクターやフィールドを描写していくとリアル化していき、フィールドもそれに合わせて広大化していく傾向が出てくるように。デフォルメ化や記号化が難しくなっていきます。

ポリゴン描写以後は色んな試行錯誤が行われ、PlayStation2時代まではだいたいロケーションを切り替えて冒険・探索していくゲームが主流でした。

代表的な例でいうとFFシリーズ(7以降)など。この手法の欠点はロケーションの中で動ける範囲が決まっている、ダンジョンと街などのロケーションのつなぎ合わせで世界の広さを演出するという工夫が要る、ロードが必要でシームレスには遊べない(当時はそれが当たり前)

ロケーション内を動くタイプの代表例 FF10

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契機としてグランド・セフト・オートIIIが出たのもあるが、2009年FF13が一本道ゲーム(引き返せない、ほとんど寄り道できない、そのままストーリーを進めるだけの内容がほとんどだった)を出したのが「ロケーションタイプのゲームで進化していくのは難しい」と大きなダメージになったように見えます。(FF13は以後FF13-2などでチャプター方式を選択し乗り切った。個人的にはFF13-1であるそれはゲームとしては駄作でボロクソ言われても仕方ない作品だったとは思う)

グラフィックは美麗だったがほぼ一本道で寄り道の選択肢どころか引き返すこともなかなかできなかったFF13-1

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美麗なグラフィック描写になればなるほどロケーションを繋げてゲームを作っていく、広い世界を感じさせていくのが難しくなっていった。

その解決策としてオープンワールドが脚光を浴びていくようになる。


国産ゲームで名作と言われているオープンワールド

オープンワールドが素晴らしいと広範囲のゲーマーたちに認知させたのは国産ゲームではワンダと巨像がおそらく最初。(いろいろ諸説あると思います)

出てくる要素やオブジェクトは少なく、オープンワールドとしてはシンプルだがリアルな世界観を感じさせるという意味で世界中にインパクトを与えた名作です。(PS4でデジタルリメイクされているので遊んだことがない人は遊んでみてください。現在でも色褪せない面白さがあります)

馬に乗って各地にいる巨像を探し求めるだけでも特別なゲーム体験になったワンダと巨像

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次にオープンワールドとRPGを組み合わせてインパクトを与えたゼノブレイド。(UIが複雑だったので筆者は途中で頓挫した)

JRPGでもオープンワールドできるんだと希望を与えた作品。シリーズとなりゼノブレイド2へと続きます。

シームレスに戦闘にも入れたが操作系統やUIは複雑めだったゼノブレイド

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オープンワールドはこうやって作るんだと任天堂の本気を全世界に知らしめたゼルダbotw。

登って探索しているだけで楽しい。気になる地形を見つけて調査するだけでほぼ必ず何かがある絶妙なオブジェクト配置のゲームバランス。

オープンワールドはここまでデザインしないと面白くならないんだという見本のようでした。

とにかく高いところから滑空してあちこち探査して調べるのが楽しいゼルダbotw

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面白いオープンワールドに見られる傾向

長くなりましたがようやく本題に入っていきます。

面白いオープンワールドにある要素

・寄り道に意味がある
・サブクエストがたくさんある
・探す楽しみがある
・無意味な地形やただ配置しただけの地形が少ない
・高低差も活用している(上からは見えないが下に洞穴がある、逆に地上からは見えないが上に橋や高所への通路がある)
・ロケーションポイントや採集ポイントなどのオブジェクトを各所に配置する
・移動経路を選んだり考えたりするのも面白さの一環(移動が単なる尺にならない)
・豊富な種類の武器やアイテムがある
・ファストトラベルで行ったことのあるところへは移動の手間をある程度ショートカットできる
・攻略順番が決まっていない

これが多ければ多いほど面白いと感じやすくなる。

平たく言えば、広大なフィールドに意味のあるポイントが多数あり、アイテムやポイントの多様性が豊かであればあるほど、面白くなりやすいという傾向が見られる。(多すぎて面白くないという例は存在しないのではと思えるほど)

多様性の豊かさがゲーム体験に面白さや個性を与える例、各地にある温泉スポットを見つけるだけでも楽しいデスストランディング 

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面白いオープンワールドのチェックシート

遊ぶ前にこういった項目が確認できないかのチェックシートを用意しました。

該当する項目が多ければ多いほどそのオープンワールドは面白い確度が高まります。チェックしてみて実際どうだったか確認してみてください。

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逆にこういった事が何も事前に確認できないオープンワールドのゲームは警戒した方がいいのではと考えます。どんな要素があるのかできるだけチェックしましょう。


最後に

チェックシートを用意しましたが、その感想や改善点あれば教えてください。このチェックシートが完成形ではないとも考えています。


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