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#09 プロフェッショナルな選手とは、を考える

プロフェッショナルとは何か。
なんだかNHKみたいな質問ですが、今回はスポーツにおけるプロフェッショナルとはどんな選手の事をさすのかを考えてみたいと思います。
プロとアマの違いはなんなのか。
そしてプロ選手が増えることは、
スポーツ文化の発展には重要なファクターだと思うのです。


リーグのアイコン

リーグが開幕する時、そして継続的な発展を遂げる上で必要なのが、アイコン的存在の選手です。
Jリーグでいえば、カズ。
リーグ発足当時、クラブ名はわからないという人や、サッカーに興味がない人でも、カズ、という名前は知っていたり、聞いたことがあったりしたのではないでしょうか。
プロ野球でも、以前はイチローや、松井。
古くは王、長嶋。
そうやって、リーグには、代表する選手がいて、彼らを通じて認知を広げていきました。


アイコン不足な現在

しかし、昨今のプロ野球、Jリーグをみると、
いかにもアイコン的存在、という選手が不在です。
これには、選手の海外進出という事が大きく関わっているわけですが、
競技のレベルアップもスポーツ文化発展に重要なファクターだったりするので、致し方なしです。
だとすれば、若手に期待するしかない。
しかし、のちにリーグを代表するようなキャラクターを育てるのは至難の技です。
ただ上手いだけではダメなわけですから。


本物のプロフェッショナル

リーグを代表する選手を育てるのは、難しい。実はこの難しい部分に、
今回のテーマである、プロフェッショナルな
選手とは、という疑問に対する答えが隠れているのかもしれません。

ここで、とある選手のお話しを。

先日、ファイナルを終え、栃木ブレックスの優勝で幕を閉じたBリーグ。

それなりにリーグでは、お客さんもはいり、ファイナルは完売。成功だったと言えるかもしれませんが、問題は、次のシーズンだと思います。
どれだけファンをはなさないでいられるか。
どれだけスポンサーをつかまえていられるか。

各クラブの努力はもちろんですが、必要なのは、選手たちの個です。
キャラクターとでもいうのでしょうか。

上手い選手、ではなく、どれだけアイコン的存在が増えるか。

おそらく、現段階では何人かしかいないでしょうし、おそらく、その何人かですら、アイコンには、なりきれていない。

その中でもやはり、ミスターBリーグという称号が似合うのは、田臥勇太でしょう。

能代工業での活躍、元NBA選手という肩書き。
バスケ界のスーパースターである彼は、
その肩に、ブレックスだけではなく、Bリーグをも背負っているかのようでした。

Bリーグのオフィシャルなイベントには、
チェアマンとともに参加し、リーグをアピールする姿を何度と見かけました。

スポーツをやっていると感じるんですが、
選手にはリズムがあります。
練習から試合、休暇があり、また練習。
そういったリズムはパフォーマンスに影響をあたえます。だから乱したくない。
おそらく、想像ですが、田臥は、そういったイベントやテレビ出演などで、リズムはかなり乱れた時期もあったんではないかと。

それでも、彼が、このリーグを絶対成功させるんだ!という気持ちは伝わってきました。
それだけに、記念すべき開幕戦が、彼不在だったのは残念でしたが、
ファイナルまでチームを導き、
最後の最後では、初代チャンピオンになるあたり、流石としかいえません。


すべてを背負って闘う

栃木ブレックスの試合は、
セミファイナルとファイナルをテレビで観戦しましたが、あのブレックスアリーナの雰囲気は凄かったですね。
行ってみたいなぁ、と思わせる雰囲気。

ついに、バスケが日本でプロリーグになったんだなぁ、と感慨深くなってしまいました。

試合は、というと、熱戦に次ぐ熱戦。
もちろん、NBAのレベルとは程遠いんですが、
実際見ていると、そんなことどうでも良くなるくらいの熱戦でしたね。

田臥も、持ち前のパスと、ディフェンスでチームを引っ張っていたわけなんですが、
彼が真のプロフェッショナルだと感じさせてくれたのは、試合後のインタビューでした。

熱戦の末の勝利でアリーナは、異様に盛り上がっていました。
もちろん選手もそうでしょう。

その状態で、キャプテンとしてインタビューを受けた彼の第一声は、
ともに戦い、ここまでリーグを盛り上げた、
敵チームへの敬意。

それは、ファイナルの試合後も同じでした。

優勝を決めた後ですら、
敵チームへの敬意をまず口にしたのです。

おそらく、田臥は、
チームだけでなく、リーグのことも考えているのでしょう。

その昔、フランス行きを決めたジョホールバルで、ヒデはインタビューで
代表は盛り上がったんで、Jリーグもよろしくお願いします。と言いました。

彼らのような次元で、
考えることができる選手。

それが真のプロフェッショナルなのではないか。だとすると、そんな選手、育てるのはそうとう難しい、、。

次回までの宿題です、、、

#コラム #スポーツ #スポーツビジネス #マーケティング #プロフェッショナル

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