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今週のリフレクション【ナチュラル・リーダーシップ(小日向素子氏)】

今週は小日向素子さん著「ナチュラル・リーダーシップの教科書」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.誰もが競争の檻/言葉の檻にいて、バイアスに捉われている。行動と可能性を狭めているのは、これまで身につけてきた経験と考え方。これまでの学びや経験を財産として持ったまま、アンラーニングで成長を続けられる。詳細な分析より身体感覚が正しいこともある。Doingではなく、多様なBeingに目をむける。埋もれている力=感覚を呼び戻すために、雄大な自然の力を借りる。ナチュラル・リーダーシップとは、ありのままの私が、自然や他者の一部であるという感覚に基づいて発揮するリーダーシップ。

2.ナチュラル・リーダーシップを身につけるには、まず「個人の内部の変容」が必要。感じていること(感覚)と実際に行っていること(言動)を一致させる=心身一致を目指す。感覚→感情→思考→行動の順番が大切。①感覚を鍛え、②感覚を情報に変え、③センス・オブ・ワンダー(自分も他者の一部)を持つ。次に「二者間の関係性の変容」を目指す。私らしく他者とリスペクトのある関係を築くために、①相手の境界(Being&価値観)を越え、②相手の弱さ(多様性)を尊重し、③真の危機以外はエネルギーを温存(水に流す/逃げる)する。

3.最後に「組織での関係性を変容」する。①他者のルールの中でも自分の感覚(大切なこと)に忠実であり、②ゴールよりプロセス(プロセスが適切ならゴールは達成できる)を重視し、③複数でリーダーシップを(全体が最適の状態)をとり、④英雄的な感覚(他者と共に生き延びる)を持つ。リーダーに最も必要な資質は内省する力。内省→観察・理解→行動変容→フィードバック、のリーダーシップ・サイクルを回し、相手の感覚を尊重しつつ、自分の感覚も否定せず、私らしく生きながら、調和し合う。

ビジネスパーソンとして働くと、組織としての合理的な意思決定を引き出すために、論理的思考力が求められます。判断軸が言語化され、インパクトは数値化され、受け手の解釈の幅が小さいコミュニケーションが良いとされます。確かに、ビジネスをスムーズに進める上で、必要不可欠なスキルであることは間違いありません。

一方、人は本来たくさんの感情を持っています。頭でわかっていても、なんだかYesと言いにくいあの感覚です。マナーは完璧でも、なぜかかわいいと思えない新人。分析や発想は素晴らしいけど、なぜか応援したくならないビジネスプラン。ビジネスでは好きじゃないとは言えないので、それっぽい理屈をつけて距離を置きます。

でも、この頭ではわかっていてもなんだかモヤモヤする感覚が書籍にある「直感」で、自分にとって大切なのだと思います。そして、そのモヤモヤを放置せず、きちんと向き合う。そんな姿勢が大切だと感じました。論理的思考では説明のつかない直感。そして、直感と向き合って見えてくる価値観。リーダーとして、それを大切にしたいと思いました。

ただし、1人で内省しているだけでは、なかなか新しい切り口で捉える直すことができません。そこで大切なことが他者。他者との対話することで、モヤモヤの新しい側面と出会えて、アンラーニングが進み、価値観がアップデートされるのだと思います。対話からの内省をこれからも大切にしていきます。

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