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今週のリフレクション【問いの設定力(鳥潟幸志氏)】

今週は鳥潟幸志さん著「問いの設定力」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.AFTER AIは、テクノロジーが人間の「考える」という作業の一部を代替していく。AIが答えられるのは、①選択肢、②過去の判断、③条件下での理想、④論理。答えられないのは、①自分の意思、②イマ・ココの判断、③ゼロベースでの理想、④情理。AFTER AIでは、①問いの発見力→設定力、②判断を仰ぐ力→決める力、③フォロワーシップ→リーダーシップ、④集団に沿って生きる力→自分らしさに沿って生きる力が必要になる。

2.問いの効用は、①思考を促す、②行動を促す、③次の問いを促す、④自らの隠れた声に気付かせてくれること。イシューの設定(対自分の範囲/具体/相手の興味)、What→Where→Why→Howの順番、目的を問うゼロベース思考、問いの進化(広げる/深める/反論/抽象化)が問いの設定力の要諦。モノの見方3原則=①多面的、②長期的、③根源的+意思決定3作法=①頭で考え(知力)、②心で感じて(共感力)、③腹で決める(胆力)、が決める力の要諦。

3.予測可能な内容はAIに従い、予測不可能な方針は信頼のおける人に従う。リーダーシップは、パワーの源=①ポジションパワー、②パーソナルパワー、③リレーションパワーと、影響力=①返報性、②コミットメントと一貫性、③社会的証明、④好意、⑤権威、⑥希少性の組み合わせ。自分らしさとは、自分と呼ぶにふさわしいと、本人が思う認識に沿って、目的を持って行動し続けること。 ①過去(ライフラインチャート)、②現在(意味の階段/キャリアアンカー/ジョハリの窓)、③未来(社会課題に触れる)から、自分らしさを再発見。

AIに使われるのではなく、AIを使いこなすためには?という問いについて考えさせられました。書籍にもある通り「時間軸」が大切だと思っています。過去のデータを活用して現在の課題を分析することに価値はなくなっていき、未来に想いを馳せてビジョンに共振を起こすことに価値が残るのだと思います。

では、いわゆる「広げ人」には価値が残り、「畳み人」には価値が残らないのでしょうか?

そうではないと思っています。これまでも、リーダーでない立場の人もリーダーシップを発揮して働こうというメッセージがありましたが、いよいよ机上の空論ではなくなっているのではないでしょうか。担当している業務の範囲で、AIを活用しながらも未来に想いを馳せ、自分で決めて、上司も含めて巻き込みながら仕事を進めていく。そんなスタイルが求められてくるようになると思います。

端的に言うと「未来を想像して決める力」が全ての業務で求められるようになるのだと思います。しかし、決めるとは責任を持つことです。だからこそ、プレッシャーはますます増えてくると思います。だからこそ、書籍にもある胆力を身につけるためにリベラルアーツや内省力が必要になってくるのだと思っています。全員が経営者マインドを持つ未来、とも言えるかもしれません。

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