小説感想『名前探しの放課後』

作品概要

作者:辻村深月
出版:講談社文庫


感想

 おすすめされて読んだシリーズの1つ。この作品から辻村深月作品をいくつか巡ることになったのはまた別の話。
 内容的には過去に戻された主人公が未来を改変すべく動くための話。ただ文章が、展開が緻密に構成されている。無駄と思えた行動が、気にならなかった日常描写が、全ての伏線が一気に回収されていくさまは、一種の爽快感を味わえると思う。
 上下巻あるがそんなこと気にならないくらいにページが進む。これのお陰で数日間寝不足になったのを僕は忘れない。

さいごに

 『ぼくのメジャースプーン』を読むとまた違った解釈が生まれてくる。同世界線のお話なので正しくはこちらの解釈なのだろうけれども、私の感想はあくまでこれを単体で読んだときの感想に留めておく。 
 一部表現の捉え方が変わるだけなので大綱に影響することはないのだが、余裕がある人はこちらから読むとより楽しめるだろう。

 

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