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あまり指摘されない新卒入社でやってはいけないこと5選

鹿児島で社労士をしています原田です。

 新卒で入社された方々は、きっと希望や期待に胸を膨らませていることでしょう。アルバイトの経験があったり、先輩後輩の厳しい学生時代があったりと、それぞれで多くの体験をしていると思います。会社それぞれで規則として禁止されていることはありますが、それとは別で、やってしまいがちでダメなことをご紹介します。

1.同期入社の給与委明細を見せ合う

 ありがちで一番ダメです。ほとんどの場合は、同じ職場であれば同じ給料です。最初に見せ合うと、毎月見せ合うようになったりします。
次第に残業代や手当で違う部分が出てきます。

 昇給時期を過ぎて昇給した時に、基本給が違ったらどうしますか?自分と同じぐらいだと思っていた人の方が高いと、自分の方が評価が低いことになるので嫌な気分になります。反対に自分の方が高いと、誇らしいこともあるでしょうが、相手が自分を見る目が変わるような気がして、嫌な気分になる場合もよくあります。

 つまり人間関係を悪くした上に、嫌な気分になるのです。それは仕事にも活かせないし、モチベーションアップにもなりません。何の意味も無いのに嫌な気分になるだけの行為です。

 時々見せろと迫る先輩がいることもありますが、見せない方がいいです。そういう人で能力があったり、会社に業績で貢献している人は極めて少ないです。人の給料を見ても、自分の給料は上がりません。

2.旧友と会って、待遇の話をする

 働き始めて初めての休みの日や、就職で上京した時はゴールデンウイークやお盆休みで帰省したりすると、一緒に食事に行ったり、飲み会に行ったりする場面が出てくるでしょう。それはそれで親交を深めることもいいことです。
 仕事の大変さや、面白さの話になることもあるでしょう。そこでやってはいけないのは、給与や休日や労働時間の話です。

 各企業で賞与の有無や昇給度合いも違います。特に昇給や昇進で給料が上がる会社は、最初の給料が安いこともあります。長く勤める人を優遇したいのも変な話ではありません。

 また、休日や労働時間は、変形労働時間制と言う制度で一時期だけ少ないとか、繁忙期だけきついこともあり、数ヶ月で判断できるものではありません。

 若い友人はそうした知識を持ってないので、簡単に人の会社をブラックだと断言する事もあります。

 ひどい時には、土日祝日が休みでないことや、午後6時以降に仕事をしていることだけで、ブラックだと言う人もいます。それだと接客業はほとんど全部ブラックになってしまいます。特にあなたと会いたいと思っている人が機会が減るので意味なく断定することが多いです。人の事情を理解しないで完全に自分優先でしか考えられないという人間性がこれで分かります。縁切った方がいいです。

 意味のないアドバイスを受けるのは無駄なのでやめましょう。自分の働き方を疑問に思うなら労働基準監督署に聞けば無料で教えてくれます。弁護士や社労士に聞けば有料で教えてくれます。

3.遅刻しそうだから休む

 学生時代は、アルバイトや授業に遅刻しそうだと、体調不良といいわけして、休んでしまう方がいます。本当に体調不良であれば、無理して行くべきではありません。むしろインフルエンザやコロナだと、職場に広まり職場崩壊する可能性があるので、行ってはいけません。

 遅刻したら怒られます。基本的にどこでも同じです。しかし来ないのは本当に困ります。研修中でも一人だけ理解できていないのは困るし、配属されたら、いないことが致命的になる場合もあります。

 例え3時間遅刻でも出勤しましょう。本当に体調不良なら、きちんと病院に行きましょう。

4.知ってるつもりになる

 能力がある人にありがちな話で、
1を聞いて10を知ったような気になって7間違える
ということがあります。1理解しただけで3倍も分かってしまうぐらい能力が高いのですが、10やって7も間違えれば傍から見ればどう見ても無能です。

 企業内の常識は、社会の非常識と言われるぐらいの決まりがよくあります。その多くは、品質維持・安全管理・顧客対応・トラブル防止の面から就業規則や細則やマニュアルや職場慣習で決められていて、膨大な過去の反省や危機予測から定めたものです。

 時には適当に決めただけのものもありますが、簡単に変えていいものと、変えるにはそれを決めた理由を解決できるような時代の変化や設備の発達が必要になる場合があります。

 そういうことも「知らない」と思います。「知らない」のは新人にとって悪いことではありません。「知らない」ままで「ルールを守らない」のは悪いことです。自分が「知らない」ことを知りましょう。

5.慣れないことを無理だと思う

 企業内で多くの人が簡単にやっていることが、異常に難しいと感じることがあるでしょう。簡単な部分で例えると、立ち仕事の現場であれば、4時間連続で立ちっぱなしも当たり前ですが、当初は非常にキツイです。
 異様にスピーディな動きや、何かをやりながら同時に違うことをするとか、複雑な書類を兆速で処理していくとか、到底自分では不可能だと思えることを、ほぼ全員がやっている場合があります。

 こういうのは基本的に慣れです。慣れていないというのは、ほとんどが体がそれに耐えられる状態になっていないだけです。多くはそれを処理する筋肉量が足りないのが原因です。
 スポーツでも楽器でも最低限の動きがスムーズになるのに、3カ月かかります。それはそこに使う筋肉や神経が発達していないからです。

 つまり3カ月それに耐えれば、ほとんどきつく無い状態になります。私は勝手にそれを「100日筋肉理論」と呼んでいます。
根本的に不可能な身体的特徴が無い限り、100日でなんとかなります。それまでは、稀にその部分の筋肉がついている人が早期に慣れるだけで、それ以外の人はどうやっても何ともなりません。

 慣れたら気にならなくなるから、先輩に聞いても、「慣れるよ」ぐらいしか言われません。筋肉と神経の発達までは解決しないので、きつい状態が続きます。溶鉱炉や冷凍庫中の作業とか、20㎏以上の重量物運搬、10時間超の長時間勤務のようなきつい業務の場合は、慣れることなく、ほとんどの人が耐えられないですが、そうした場合でなければ、そのうち慣れます。


 直接の仕事とあまり関係ない5種類ですが、こうした意味のない行動が原因になったり、大したことが無いものを重大だと思ってしたりすることで、安易に退職を選択してしまうことがあります。

耐えられないぐらいにきついのなら、多くの人や機関に相談しましょう。一人に相談するのもお薦めしません。たくさんの意見を聞いて判断することも大事です。

 社会のほとんどは若い人材の活躍を期待しています。

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