https://www.mhlw.go.jp/content/001227740.pdf

本当は障がい福祉サービスでやりたかったんですが、あまりにも公開が遅いので介護保険のほうでやります。

多分、そんなに違いはないと思うんですけど。

🟧問１－１　賃金改善の基準点はいつの時点になるのか。

今回最も重要な部分といって良いかと思います。

例えば訪問系サービスを想像してください。

利用者の利用回数も、登録ヘルパーさんの勤務状況も全く異なるので、「前年度と本年度を比較して数字を調整して」なんて不可能に近いと言えます。

他のサービスでも同様です。

『処遇改善加算を算定しない場合の賃金水準』は原則としてはこれまで通り『初めて算定する前年度』ではありますが、困難な場合等において、

❶新加算等を除いた介護報酬の総単位数の見込額に基づく営業計画・賃金計画を策定した上で試算する等の

❷適切な方法により算出し、賃金改善額を算出することとしても差し支えない。

となりました。

重要なのは❶もあくまで一例であり、他の適切な方法でも問題ないと考えられます。

個人的に最も良い方法と考えるのが、

◆処遇改善加算を一切算定せず、賃金改善しなかった場合の賃金との比較です。

（前年度とは比較ではない。基本情報入力シートに記載されている算出イメージのことです。）

まぁほとんどの事業所が、これまでもそのようにされていたかとは思うんですが、「採用する適切な方法を文書化（エビデンス化）する」という作業が重要ですので。

🟧問１－２　前年度から事業所の介護職員等の減少や入れ替わり等があった場合、どのように考えればよいか。

こちらの問22の再編したものですね。

https://www.mhlw.go.jp/content/000763794.pdf

処遇改善計画の『加算以外の部分で賃金水準を引き下げないことの誓約』を実績報告書で数字で証明するのですが（令和5年度分の報告から）、これも実際無理ですよね。職員数も労働時間も異なるので比較のしようがありません。

そのため問１－１と同じ様に賃金改善しなかった場合との比較になるかと思います。

そもそも、証明方法が数学的におかしいのですが。。。

実際に証明しようとすれば、実績報告書の

「令和６年度の加算の影響を除いた賃金額」と

「令和５年度の加算及び独自の賃金改善の影響を除いた賃金額」

は《同じ額》になるかと思います。

これを逆算で形式上の証明することになりますので、

「令和５年度の賃金の総額」の値を調整するということになります。

もちろん、これだと誓約の証明になりませんので、やはり職員ごとの賃金形態を前年度と当該年度で比較するということになると思われ、そのための資料が必要になります。

🟧問１―３ 「決まって毎月支払われる手当」とはどのようなものか。

こちらの問１０の焼き直しです。

https://www.mhlw.go.jp/content/000890610.pdf

通常は時給には時給、月給には月給の上乗せがなされるかと思います。

このような固定的賃金以外でも含まれます（ただし残業代や固定残業代はNG）。

以前コールセンターに問い合わせた際は、訪問系サービスなどで「１回いくらみたいなものでも構わない」と言われたことがあります。おそらくはこういったものが含まれるかと思われます。

🟧問１－４　時給や日給を引き上げることは、基本給等の引上げに当たるか。

こちらの問５の焼き直しですが若干表現が変わっていて、基本給以外の部分も含まれることが明確になっている様子ですね。

https://www.mhlw.go.jp/content/000890610.pdf

🟧問１―５　キャリアパス要件及び職場環境等要件を満たすために取り組む費用について、賃金改善額に含めてもよいか。

多分、多くの方は意味がわからないと思われます。

職場環境等要件は以前は「定量的要件」と呼ばれており、そこで要した経費も組み込めたようです。

もちろん今は費用に含めることはできません。