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令和5年10月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?

令和5年度の北陸三県の住宅着工件数につき、国土交通省建築統計調査報告の数値を毎月取りまとめします。10月の数字が公表されましたのでご報告します。

建築着工統計調査は、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月調査結果を公表しています。調査から得られる全国の建築物の動態は、国や地方公共団体の施策の基礎資料となるばかりでなく、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で動態分析などに広く利用されています。

国土交通省 建築着工統計調査報告 時系列一覧
(【住宅】 都道府県別着工戸数 がわかりやすいです。)

用語解説

持家

「建築主が自分で居住する目的で建築するもの」と定義されています。 いわゆる注文住宅のことです。

貸家

「建築主が賃貸する目的で建築するもの」と定義されています。 つまりアパート等を含めた賃貸住宅のことです。

給与(住宅)

企業が建てる社宅や、官公庁が建てる官舎などのことです。

分譲(住宅)

「建て売り又は分譲の目的で建築するもの」と定義されています。いわゆる建売住宅や分譲マンションのことです。

表の見方

  • 「戸数」は各項目の着工件数です。

  • 「対前年同月比」は各項目の前年比です(例えば〇%増又は〇%減)。
     但し、「合計」欄は前年度同月までの累計と比較した、増減戸数で表記しています。

  • 「コロナ前比較」は、平成31年度(令和元年度)同月まで累計と比較した、増減戸数で表記しています。

国土交通省が一旦統計結果を発表後に、当該統計数値を修正することがあるようです。そのため期間経過後、数値に若干の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。

過去の住宅着工件数の実績及び分析

これまでの分析については過去の記事をご参照ください。

参考記事:令和5年9月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
     令和5年8月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか? 令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年7月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年6月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年5月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年4月)

参考記事:令和4年度完全版!建設業必見、北陸三県の住宅着工件数集計(令和5年3月まで)

富山県の住宅着工件数

単月

ほぼ横ばいのマイナス約1%でした。

注文住宅は約20%減と大きく減少していますが、賃貸住宅が昨対約8%増となりました。

累月

累月では約6%減と、少しだけ回復した感じです。

注文住宅は昨対約13%減と大きく減少していますが、分譲住宅は約5%増えていますし、賃貸住宅もほぼ昨年並みで推移しています。

石川県の住宅着工件数

単月

昨年対比でトータル約19%減となっています。

注文住宅が昨対マイナス約32%と大きく減少しています。分譲マンションは着工はあったのですが、昨年同月に30戸の着工がありましたので、そちらと比べると減少となりました。

累月

トータルで昨対約13%減となっています。

引き続き全ての項目が昨対マイナスとなっています。

福井県の住宅着工件数

単月

トータル昨年対比約33%のマイナスとなりました。

注文住宅が昨対マイナス約30%賃貸住宅が昨対マイナス約42%と大きく減少しています。

累月

昨年対比約13%減と、また減少幅が拡大してしまいました。

注文住宅が昨対マイナス約10%、賃貸住宅が昨対マイナス約18%となっています。

全国の住宅着工件数

単月

昨年同月比約6%の減となっています。

注文住宅はこれで23ヶ月連続の減少となります。ただ、今年度に入って初めて分譲マンションの着工戸数が10,000戸を超え、昨対約9%の増となりました。

累月

累月約6%の減が続いています。。注文住宅も分譲マンションも累月約11%の減少で同じですが、注文住宅は減少幅が約1%拡大し、分譲マンションは減少幅が約4%縮小しています。

まとめ

全国で見ますと、分譲マンション着工がまた動き出した感じがあります。石川でも着工がありましたので、今年度末に新幹線が開通する福井と併せ、今後の動きに期待したいところです。

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