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【ネタバレ無し】王府百年レビュー【マーダーミステリー】

こんにちは。するめです。
トリックスター大塚店様にて「王府百年」を遊んできましたので、そちらのレビューをさせて頂きます。

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★シナリオ概要★

マーダーミステリー「王府百年」
プレイヤー人数:9人
プレイ時間:3時間半~4時間
舞台:現代中国

愛新覚羅奕劻(あいしんかくら・えききょう、1838年3月24日~1917年1月29日)は晩清宗室の重臣、清朝初代内閣総理大臣、満洲鑲藍旗。西太后により慶親王に封ぜられる。
奕劻の逝去から100年後、その旧居・慶親王府が観光業界の重鎮・羅利(ろう・り)の目に留まり、政府の承認を経て観光地として開発されることとなった。拡張資金の調達のため、羅利は公開入札を募集。最終的に3人の投資家の共同投資により開発を進めることが決定された。落札者の決定後、羅利は王府で関係者の会食会を開催することに。
会食会の翌朝、事態は急変する。王府の表の庭の草むらで一人の女性の死体が発見されたのだ。
調査の結果、被害者は楊清華(よう・せいか)、開発エリアのスタッフだ。死体が発見されると、王府は混乱の渦に包まれ、人々は疑心暗鬼となった。そこで、全員で警察に協力し、犯人を探し出すことになった。

トリックスター様HPより引用

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現代中国が舞台ということもあり、地名から登場人物に至るまですべて漢字で記載がされています。私は中国の文化にそれほど馴染みがないこともあり、ぶっちゃけあらすじからして少し取っ掛かりにくいな…と思う部分もありました。物語の舞台となる「王府」がそもそもなんだよと思う方、多いと思います。
ちなみに「王府」とは、昔の中国の政治をするところ、らしいです(ゲーム開始前にDC様に教えて頂きました)。

トリックスター様HPにはキャラクターの概要も記載がありますが、正直「誰が何なのか分からん!」と思いながら参加しました。そもそも読み方が分からないので記憶に残らないんですね。マークスだけカタカナなので覚えやすかったです。

「マークスは名前が分かりやすいから、まずは自分のキャラクターの名前とマークスだけ覚えておいて、他のキャラクター名は後々ゲーム中に覚えよう!覚える名前は実質6人か~」と思っていたら、配役決めを行って頂いたDC様に「するめさんはマークスでお願いします!」とご指名を頂き、無事7人の中国人の名前を覚えることとなりました。笑

以下レビューとなります。


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私の好き度 ★★★★★
(★1: 自分には合わなかった 
★2: 自分には合わなかったけれど部分的に好きなところがあった 
★3: 好き。基準点 
★4: とても好き。オススメ 
★5: むっちゃ好き。超オススメ。)
→本当に面白かったです。一番の懸念点だった「登場人物の名前が覚えられない問題」ですが、実際に遊んでみると思いのほかすんなり覚えられました。舞台が中国ということで文化ギャップも覚悟していましたが、特段ギャップはなく、聞きなれないのは名前と地名くらいだと感じました。ネタバレ回避のため詳細は記述できませんが、人狼ゲームが好きな人には強くオススメしたい作品です。

ロールプレイ重要度 ★★★★★
(★1: プレイヤーとして話しても問題なくゲームが進む。
★2: プレイヤーとして話しても問題ないが、一部キャラクターとしての思考・発言を求められる場面がある。
★3: キャラクターになりきって発言する必要がある。
★4: キャラクターの背景設定を深掘りし、その解釈を演技によって他プレイヤーに伝える必要がある。
★5: キャラクターの背景設定を深掘りした上で、ゲーム方針を左右する発言・意思決定を行う必要がある。)
→「自分のキャラクターは、この状況下ならどう考え行動するか」の思考を求められる場面が他のマダミスに比べて多いように感じます。ただし、ハンドアウトの文章量はさして多くなく、また感情移入もできるものですのでロールプレイ難易度としてはそこまで高くはありません。またキャラクターとしてのロールプレイが求められる状況も、「みんなに見守られながら重大な決断をする」というよりかは、「プレイヤー間の会議中に小さな決断を重ねていく」、というものが多く、心理的ハードルは低いように思います。

推理難易度 ★★★☆☆
→他のマダミスに比べると、プレイングによるところが非常に大きく感じます。ハンドアウトには「プレイ中のヒント」が記載されているため、そちらに従うのもゲームを有利に進める方法の一つだと思います。ただ、DC様曰く、解釈が難しいヒントもあるとかないとか…。過信は禁物です。
一点大事な点として、このゲームではトークンを支払って他のキャラクターの手荷物を調べられるのですが、自キャラの手荷物内容については「ハンドアウト読み込み時間」に自分で確認することができます。自キャラの手荷物は最終的に全て他の人に行き渡ってしまうため、もしバレたくない秘密へ繋がるヒントが手荷物に含まれているのであれば、ハンドアウト読み込み時間中に言い訳を考えておくことができます。
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ゲームそのものも楽しかったのですが、トリックスター様の前準備やゲーム進行があまりにも素晴らしかったため、この場を借りてご紹介させて頂きます。

① それぞれの演じるキャラクターを判別しやすくするために、プレイヤーの前にキャラクター名が入ったアクリルスタンドフレームが置いてある。
→キャラクター名を覚えるのに一役買った他、「誰が」「どのキャラクターを」演じているのかの理解にも繋がりました。私は人の顔と名前を一致させるのが大の苦手なので、これには非常に助かりました。あと大きなフォントで書いてあるので遠目からでも見やすかったです。

② 「王府百年」用のトリックスター様オリジナルメモ冊子が配布される。
→完成度が高すぎて、ゲームについてきているものなのかとずっと思っていました。

見開き1ページ目には各登場人物の説明と、どの席に誰が座っているかのメモが取れる図。
見開き2ページ目には時系列ごとに書けるメモ。
見開き3ページ目からは各登場人物ごとに分けられたメモ。

感動しすぎて言葉も出ません。ゲームが非常に遊びやすかったです。
他に助かった点として、メモ冊子自体のサイズがB6サイズ(単行本くらいのサイズ)だったため、立ちながらでもメモがしやすかったです。また隣の席の方に見えないように、腕などで囲いながらメモを取ることもできました。

他にも、「そもそも王府ってなんなの?」という世界観を深掘りするための文化のご説明をして頂いたり、ゲーム終了後に真相等を懇切丁寧にお話いただいたり、とにかくホスピタリティがすごかったです。シナリオの楽しさは星5でしたが、尋常でないホスピタリティの高さがあるため、ゲームの満足度としては星6と表明したいと思います。

本当にいいゲームでした。ありがとうございました!

おわり。

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