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シティリーグ優勝 クワガノンイオルブデッキ解説

どうもみなさんこんにちは、チーム桃屋のしらぬいです。




■初めに

今回は11/15日に行われた、シティリーグドラゴンスター大阪日本橋2号店で使用し見事全勝優勝することが出来たクワガノンイオルブデッキの解説になります。僕がどういう意図でこのデッキを作成し使用するまでに至ったのかという所にもフォーカスを当てて執筆していこうと思います。

■当日のマッチング

予選

1回戦 マッドパーティ 〇
2回戦 セキタンザン〇
3回戦 コダックhand〇
4回戦 コズガ〇
5回戦ピカゼク〇

予選一位通過

決勝トーナメント
1回戦ルカメタザシアン〇
準決勝ピカゼク(予選最終戦の方)〇
決勝コズガ〇

全勝優勝

このデッキで有利だと考えていたデッキのみ当たるという非常に恵まれたマッチングでしたが、環境を正しく読めていたのが一番の大きな要因かなと思います。

■環境デッキの評価

今回のシティリーグに参加するにあたって、無視は出来ず特に注視して練習しておくべきであろうと考えていたデッキタイプは以下になります、各デッキの評価と見解を述べていこうと思います。

〇3神ザシアン

CL横浜の後に完成度の高いデッキリストが出回ったことにより、使用者が増えることが見込まれる。
今までまちまちであったリストが統一化されつつあることで想定しやすいデッキタイプになったことは3神ザシアン以外を使う上では非常に大きい。
環境デッキに対して明確に有利を取れているといえるデッキタイプが存在しないため使用するには至らないが、対策はするべき。デッキの過半数をグッズが占めているケースが多いので雷系統には不利が付くことが多い。

〇小ズガドーン

以前より増えていたFTB小ズガと呼ばれるアタッカーの種類を多彩にしたデッキタイプが続々と結果を残している事から小ズガメインのデッキよりはFTBタイプの方が世間的にも評価が高くなっていると予想。
VやGXといったアタッカーをメインとしているデッキには比較的有利なので使用者の増加が見込まれる。グッズロックは厳しい。

〇ムゲンダイナ

HP340のポケモンが先2から270飛ばしてくるのは余りにも驚異で、大体の攻撃を一撃は耐える事が出来るのでエネルギー加速手段も特に必要とはせずに手張りのみで間に合うケースが多い。
デッキの特性として悪タイプのみで構成しなければならないのでクロバットを使える回数、特性でのドローできる枚数が大きくデッキの回転率に影響してくることが多い。
無人発電所を採用しているタイプは特に相手への要求を上げることに長けているので使用者が多いと予想。

〇セキタンザン

横浜で一気に流行したデッキタイプで種類も多彩、コンボギミックを搭載して攻撃回数を減らすことで3神に有利を取るタイプが世間では人気があると予想。
比較的使用者の多いムゲンダイナや雷タイプに弱点を付けることから明確な有利がついているのが好印象。
ムキムキパッドとストーン闘エネルギーで簡単に要求を上げることができるのでリセットスタンプを上手く使えるデッキタイプでもある。
セキタンザンVMAXを一撃するギミックがないデッキはそれだけで不利を取る可能性が高い。アタッカーの選択肢が狭いため、ネギガナイトとセキタンザンを同時に相手出来るデッキには不利が付きそう。

〇ピカゼク

Tier1と呼ばれるデッキに五分以上は取れること、タッグチームを軸とした種ポケモンのみで構成されたデッキであるため安定感が非常に高い。セキタンザンとルカメタに不利が付く以外では比較的好印象なデッキタイプ。
ライチュウ&アローラライチュウのタンデムショックによる麻痺、ピカゼクのフルドライブによるエネルギー加速、クワガノンのパラライズボルトによるグッズロックとやれることが多くなった分プレイ難度が以前の前のめりなものより上がっている。
適切な判断を行えれば間違いなく強いデッキで、明確に不利な相手に無理に抗いに行くよりは切ってしまった方がデッキとしての完成度は高くなりそう。

〇ルカメタザシアン

VMAX相手のザマゼンタ詰ませ、ルカメタルの耐久アップとエネルギー破壊を合わせて山を引かせてのLO、高耐久ザシアンのブレイブキャリバー連打と隙のないデッキタイプ。そもそもデッキとしての速度が遅いデッキなので多少の序盤コケ程度なら捲ることが可能なデッキタイプである。
プレイ難度こそ高いものの当たったら嫌なデッキタイプ。
ミラーした際に時間内に終わらない可能性や、3神ザシアンには比較的負けやすいことから人気はそこまでないと思われるので当日は当たらない可能性が高い。

〇超ミュウツー

対3神ザシアンとセキタンザン相手に有利が付くことで再び注目されたデッキタイプ。
小ズガとムゲンダイナとピカゼクに不利なことからデッキとしての立ち位置には疑問が残るが3神ザシアンに有利という事が何よりも大きい。
デデンネへの依存度が非常に高く安定感にはかけるが理不尽にゲームを進められる可能性も高いので要注意。

特に注視したのはこの7つのデッキタイプでした、これらを踏まえてシティ当日の環境予想したところ

Tier1 3神ザシアン、コンボセキタンザン
Tier2 小ズガ、ムゲンダイナ、ピカゼク
Tier3 ルカメタザシアン、超ミュウ

となりました

デッキとしての強さではなくシティリーグという短い対戦数で行われる大会において如何にパフォーマンスにブレがなく対戦を行えるかを特に重視しての評価になっています。安定感の面では上二つが他より少し高くてTier2に位置するデッキは何かしらの不安要素を持っていると考えています。
実際当日の環境も概ねこの通りで環境は正しく読めていたと思います。

■デッキ選択

以上を踏まえたうえでシティリーグでは安定感が高めなデッキ且つ上振れムーブを持っているデッキに対してストップをかけやすい要素も兼ね備えていることが望ましいと考えました。
CLでも使ったクワガノン+ピカチュウVMAXの組み合わせはグッズロック、高打点瞬間火力、安定感と欲しい要素をいくつも満たしているので続投は検討されましたが、セキタンザンVMAXは殆ど諦めに近い事からもう少し別のアプローチがなければ使えないとなりました。
とはいえクワガノンが環境上位に対して有効なポケモンであることは明白なので雷系統を使用することはほぼ確定とし、シティ当日までの一ヶ月は他への勝率を担保したままセキタンザンVMAXデッキに勝つことはできないのかを考えてみました。

セキタンザンに有利な要素を考えた結果、草タイプのアタッカーを採用するしかないことに気づいたのでクワガノンデッキに自然と採用できそうな草タイプのアタッカーを探すことになりました。
ここの枠には対セキタンザンだけではなくもともと低いデッキパワーを補えることも追加の要素で必要に感じたのでそれらを条件に候補を絞りました。

候補として挙がったのがフェローチェ&マッシブーンとイオルブVMAXです。双方ともにタッグコールを介したサーチが可能である点、イオルブVMAXはグズマ&ハラでキャプチャーエネルギーとターフスタジアムをサーチしてくることで次のターンには最速で進化できる事からサイド落ちケアで入れたい2枚目のグズマハラが腐りにくい点が魅力でした。
双方のメリットデメリットを挙げると

フェローチェ&マッシブーン

メリット
・ビーストゲームGXで不意にゲームを終わらせることが可能
・種ポケモンである点からデッキの枠を取らずに済む

デメリット
・スタートすることで負け筋となりやすい
・グッズロックを常にし続けることが大事なのでジェットパンチをするタイミングがあるかといわれると怪しいので、スタートするとただ3枚取られるだけになりやすい

イオルブVMAX

メリット
・全体バラマキなのでエレパなどで調整することで一気にサイドを取ることができる
・自身をアタッカーとする際に2エネルギー起動なので前のターンからの準備などが不要

デメリット
・進化ポケモンなので早期に乗れるかどうかが大事になる
・採用枚数次第ではデッキの枠をかなり取ってしまう

以上の事からフェローチェ&マッシブーンかイオルブVMAXを組み込んだクワガノンメインのデッキが最適と思い構築に着手することにしました。

簡潔にまとめると
・クワガノンが非常に環境に刺さっているがセキタンザンが厳しい
・草タイプのアタッカーで処理することで相性を覆したいが、元々デッキパワーは低いので他のマッチアップでもノイズとなりにくいものを採用したい
・条件に当てはまるのがフェローチェ&マッシブーンとイオルブVMAXになったのでこれらを採用したクワガノンデッキがベスト

以上が僕がこのデッキを選択した理由と経緯になります。無料部分はここまでになります、次の項からは実際にどういう変遷を経て大会で使った60枚になったのか等の解説と各マッチアップで意識していることを記載していこうと思います。

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