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金木犀のにほいが町を包んでしまって

気だるい日が続く。
昼前に起きて夕方くらいにまた眠くなって気ままに眠ってる。
気だるい日曜日の午前、相変わらずアイフォーンをだらだら見て目が痛くなる。
自慢やった視力の良さもどんどん落ちてく。

神奈川に住んでる友人から手紙が届いた。いつだって気持ちを大事に鉛筆で手紙を書いてくれる。
泣くような内容が書いてあるわけじゃないのにその人からの手紙を読むといつも心が温かくなって
私は少しだけ涙を流してる。

だらだら過ごす時間にもっと本を読んだら知らないことを知れるし、
散歩もすればいいのに。知らない景色に出会えるのに、新しい気持ちになれるのに。
いつもさぼっていて、かまけて。情けない日々が続いてうんざりする。
全部自分で選んできたのにな。

さっきは図書館に行って本を借りてきた。
今の部屋に越してきてから図書館が近いわけでないのによく行くようになった。
先日高円寺のビレバンで買った本はまだ読んでない。

返却期限があるからか図書館で借りた本をまぁまぁ読めるようになった。

帰りに100円ローソンで苦手なビールを買って飲む。
また近所に住んでた友達の日向ちゃんのことを思い出す。
いつも思い出すんよな。初めて会ってすぐにおうちに招いてもらって
知らない人とカードゲームをしたこと。思い出すんよな。
あれっていつの季節やっけなぁ。
あ、1月かな。3月かなぁ。なんで曖昧になるのかなぁ。
初めて会ったのに日向ちゃんはりんごをくれた。

一昨日、新代田あたりを歩いていたら甘い香りが懐かしそうに、膨よかに漂ってきた。
忘れてたなぁ。1年前でも。当たり前に忘れてまたこの季節になって。
金木犀が香った。

探すとすぐに花が見つかったのでにほいをかいだ。
好きじゃないけど気にする香り。

それから色んな町の中で存在を強調するように金木犀の香りがやってくる。
さっきも図書館の帰りに香った。
どこあるかわからない。
夜の方が匂いが強いかも。

新代田の駅のところから小田急電車を見下ろすといつも思い出す。
10年くらい前のこと。向田さんとその友達と過ごした日のこと。
バイト先のコンビニの隣の雑貨やさんの息子さんと彼女と向田さんと4人で飲んで、
飲みすぎて次の日朝から吐きまくってその辺で寝てたこと、
そのあと私の分のサーキットライブのチケットを向田さんが見つけてきてくれたこと。
SAKEROCKは人がいっぱいで見れんくてトイレで吐いてたな。

先週はとにかく誰かと過ごす時間が多かった。

神奈川で過ぎたはずの夏がしっかりあった。
ずっと会いたかった人に会って、友達に会ってふっくらしたお腹を触って、
川崎で友達にバチの使い方を教えてもらった。
鶯谷を案内してもらっておもしろかった。
友達が物件を探しに東京にきていて、久しぶりに会って初めて二人で酒を飲んで話した。
好きな友達がたくさんいて私は贅沢だからなんかこんなに幸せでいいのかなぁと思う。
岩手の遠野の民宿で一人頂いた夕飯があまりに豪華で申し訳なくなって、少し泣いてしまった。
岩手の日本酒を飲みながら。

一瞬でこんな贅沢な時間も終わって大好きな冬がくる。
冬は大好きやけど長いので飽きる。ほんでまた春を待つんです。


to be continued

2021.09.13 21:32


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