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岩手へ。孤独な旅だと思った。

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2年ぶりに東北の地を歩いた。

腹が減ったので小牛田の駅前の洋菓子屋さんでマドレーヌを買った。

お店の方に「マドレーヌひとつ下さい」と言うと「おっきいのと小さいのどっち?」と聞かれた。

「あ、ほんまや…。ん~おっきいの下さい」と伝えた。

そしたらおっきいマドレーヌと、「これ良かったら食べて」と小さいマドレーヌをつけてくれた。

売り物やのに、と思った。気持ちが嬉しくて私はお礼を言ってお店を出た。

そしたら心がいっぱいになって涙が出てきた。賞味期限が近いとかかなて余計なことが気にかかった。

賞味期限はまだ先。

旅をしてきてよかったと思う瞬間はこういうところに落ちていて私はそれを両手で救って、少し指の隙間からすべり落ちてしまうと思うけどそういうことを大事にしたい。

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お金がないから、気持ちが満たないから、旅をしていたように思う。

必ずしもいつもそういうわけではないと思うけど。

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あほみたいに重い荷物を3つも持って(実際あほということや)

結局20キロほど歩いた。花巻駅から新花巻駅は遠かった。休日でバスの本数も減っていた。

歩いていたら孤独だと思った。その孤独が辛いと思った。

音痴やけど私はエレカシの孤独な旅人を一人で歌いながら歩いた。

旅は孤独でよかったんよなて思ってまた歩いた。もう旅は終わりにしようと思った。

それが何を意味するかまだわからない。ただ、やめようと思った。

私は東北がなぜかすごく好きで、それはその土地が持つエネルギーが心地いからだと思っていた。東北の人は優しくしてくれる。車に乗ってる人がいちいち道を譲ってくれる。そんなことしたら後ろがつかえるのに、と思うけど後ろに車はない。

いちいち道を譲ってくれた。その人柄も相まって私は東北が好きなのかもしれないと気づいた。

朝5時に起きてイギリス海岸を見に行った。宮沢賢治さんが名前をつけた場所。

なにもないよ、と言われてたけど私はなぜだか行きたかったので行った。

確かに何もなかったがなんとも心地のいい場所やった。

一人でぼーっとしとったら散歩をしているおばあさんにグレーのサギがいる。と話しかけられた。

目が悪くなっていたのでメガネをかけて見てみた。おばあさんは裸眼だろうか。目がいいなと思った。

また一人でぼーっとしていたらおじいさんが話しかけてくれてパンフレットをくれ、川の説明をしてくれた。

花巻のあとは念願の遠野へ向かった。特急はまゆりに乗って釜石線を走る。

遠野の地を大変気に入った。

土地の心地良さも、町の歴史も興味深かった。

現地の人が色々とお話しをしてくれた。

なぜカッパが有名なのか、座敷童の話があるかオシラ様のことや石碑が多いこと昔にあった出来事から繋がって今の話になっている。

もっと見たい場所がたくさんあった。岩手にいた3日間はずっと雨が降っていた。

また状況が落ち着いたら訪れようと思った。

もう次は旅、ではない。お金の話かもしれない。

ちなみにカッパ淵で竿の先にきゅうりを垂らしたがカッパが釣れませんでした。

遠野のこけしを買って満足。

2021.8.18 12:09

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