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酒飲みと豆腐屋の朝は早い2022

酒飲みと豆腐屋の朝は早い。

10年前に思ったこと。
今でも言葉だけ覚えてる。
その時に思った感覚のことは忘れました。


2022のマーチ
早朝に目が覚める。
散歩がしたくてしたくて。

だらしない格好で外に出る。
東京は人が多いけど早朝は人が少ない。
だから気ままにやれる。
朝の眩しい光にはいつも希望を感じる。
それだけが今のところ「希望」として認識していて、そして持続している。

夜は真っ黒でもうこれ以上何者にもなれないけど、
早朝は真っ白で何にでもなれる。
真っ白は今日の出来事をたくさんの色で塗り潰せる。

夜は言い訳ばかりするけど真っさらな朝には何も言い訳できないね。
する気にもナラナイネ。
んだから私は朝でいたい。

部屋を出てセブンイレブンでまずいお気に入りのチューハイを買う。

木蓮と沈丁花のつぼみを見た場所を目指す。

だらだら歩く。
お犬が散歩をしている。

誰かのことを思い出す、泣く、忘れる。
もう誰もいないのに。


木蓮も沈丁花も一番いい時期ではなく少し枯れてた。
それでも触れてみて、私は好きな花のにおいをかいだ。
肺いっぱいにそのにおいを入れた。

なんと愛しいことやろう。
酔ってぼけた頭にわかりやすい花のにおいが入ってくる。


気分がよくなると独り言が増える。


花壇の植え込みに横たわるスズメの体を見た。

目を瞑ったスズメの体にもう温度はないとすぐにわかった。
私はとっさに目を逸らした。
それでもその後、歩きながら、スズメの体が土に還っていくことを想像した。

不思議な行為だと思う。


傷口はわかる人にだけ見せればいい。
あなたの辿ってきた優しい感情は全員にはわからない。
理解なんてされなくていい。でもその気持ちは殺さないで。


春がくる。
春を理由に何か始めてみるかな、


陽が落ちて皆が酒を飲む時間、
私は新宿の街を走っていた。
その時間の電車に乗るのを一人では諦めそうやったのに手を引かれ、
何度も通った道を逆再生、走馬灯のように浮かんだ思い出を無視して、今の速度で駆け抜けた。

あなたの全てのことを可能にしてくれる人がいるかもしれない。

そんなのいるわきゃーない
まやかしですんで
ゆっくり眠ってください


話を続けよう。ようこそ、ようこそ

3週間くらい前に書いて、書き足して。


2022.4.3 21:13


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