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センスとは、あなたの価値観そのものである。

センスを磨きあげるには、自分の価値観を掘りさげよう

たとえば、帰省前のおみやげ選び。

久々に会う友達に手土産を喜んでもらうために、僕は「本当に惚れこんでいるモノ」を選んでいます。自分の価値観の権化として贈り物をぶつけると、意外にも「いいセンスしてる」と喜んでもらえるのです。

理由はおそらく、相手にちょっとした「新しい発見」を提供できるから。プレゼントそれ自体よりもむしろ、相手が今まで知らなかった世界に気付くキッカケこそが喜ばれるのだと思います。贈り物でアハ体験を届ける感覚ですね。

おみやげに限らず、服装にしても音楽にしても「自分はこういうのが好き」を突き詰めて表現することが、あなたのセンスを生み出すのだと思います。自分の心が動く瞬間を見極めて、自分の価値観を理解していくこと。この繰り返しがセンスを磨きあげ、そしてあなただけのセンスは必ずや、ひとに新しい気付きをもたらすでしょう。

価値観を掘りさげるには、自分の好みを言語化しよう

価値観を自覚するには、心の動いた理由を言葉にしていく作業が欠かせないと思います。

心の動く瞬間をつくるには「比較」が手っ取り早いです。
たとえばチョコレート(もうすぐサロン・デュ・ショコラの時期!)。同じショコラティエの作品を食べ比べるだけでも、ミルク感が好みなのか、ドライフルーツのようにねっとりした甘みがツボなのか、とにかく余韻にクドさがないことを重視したいのか、そうした好みが見えてくるはず。
比較をすれば十中八九「こっちのほうが好き」と心が動くはずなので、あとは感動した理由と向き合えば簡単に好みを言語化できます。逆に言うと、感動なしに価値観の自覚は難しいと思います。

ひととの議論も自分の好みを明確にします。ひとが何をどう考えているかを知れば、その差分として自分の価値観(考え方のクセ)が見えてくるもの。ひとつの映画作品について語り合うにしても、ひとによって俳優の演技、カメラワーク、音楽など着眼点は違ってきます。
できれば外部のコミュニティに参加してみるのがオススメです。普段のコミュニティから一歩外に出れば、意見の多様性がすごすぎて嫌でも自分の考え方の特殊性に気が付きますし、ひとから思いがけない視点を与えてもらえます。

明確な判断基準が、価値観を揺るぎないものにする

自分の好みや考え方のクセの一つひとつを言葉に落とし込んでいくこと。その積み重ねがあなたの判断基準となり、あなたの価値観を確固たるものに育てます。自分の中に明確な判断基準があれば、値段の高低や他者の評価に惑わされることなく、自分にとっての「いいもの」を選べます。そしてあなたの妥協なき選択は、あなただけのセンスとして昇華され、表現を通じてひとに新しい発見を与えていきます。

――個人的な振り返りですが、2019年は自己理解で多くの壁を乗り越えられました。2020年はもっと多くの価値観を理解するだけに留まらず、自分の価値観の表現にも力をいれていきます。まずは「あれが好き」「これが良かった」という体験をたくさんつくって記事にしていくぞ。

おまけ1
音楽を10年やっている僕ですが、今年の『芸能人格付けチェック』の吹奏楽は自信満々に間違えました。なんとか四重奏は当てられてよかった。
おまけ2
昨年1月のサロン・デュ・ショコラで一番好きだったのは、フレデリック・カッセルの「デクヴェルト」でした。チョコレートにしてもワインにしても、僕はとにかく「香り」を重視して選ぶ節があります。次いで余韻。デクヴェルトは香りの複雑さと余韻の長さが圧倒的に優れていました。1粒のチョコレートで3段階も香りが変わっていくあの感覚、今年も味わえたらいいなあ...


#curryengineering と称して出張カレー屋をやってます。サポートはレシピ開発費(食材費・名店調査費)として大切に使わせていただきます! スキを押したら、僕が好きなカレー屋が分かります。全10種類。