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僕という流れについて

僕という日は過ぎゆく
遠いあの日
あの時部屋に聞こえていた音楽と同じだ
あの時と同じように僕は響き続けている
後悔だけはするものかと
若い僕は前へ進んだ
その気持ちにやっぱり後悔はない
それでよかったと過去をなぞる
もしも古い畳がささくれるように
自分で決めた選択が間違っていたと
毫も思わずきたのに
その小さな毫が大きい破れとなっていく恐怖
だからもう引き返せないと自分に言い聞かせ
過去を否定する甘美なる誘惑に抗う
僕は川
生きるがままにさらなる河となり
海へ注ぎ込む
僕は僕であり世界であり
あなたであり そこに咲く花である
眠りの誘惑
ゆっくりと身体を横たえて
僕は束の間の夢を見ようと
なんとなく決めるのだ

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