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421コロナでも寿命が延びた

どのニュースの時間も、モーニングショーも、報道特集も、お約束のように最初にコロナの新規感染者数。そして、たいへんだ、たいへんだと、特定の“識者”に言わせる。
コロナは風邪の一種。風邪だから軽視していいというのではない。風邪は万病のもとというくらいだ。罹らない方がいいに決まっている。だけどそればかりに気を取られていると、肝心なことがおろそかになりませんかね。
感染症も病気。では病気とは何か。ある辞書に曰く、「病気とは、身体や精神になんらかの異状があり、日常的な活動が困難であったり、苦痛を伴うような状態をいう」。
コロナ感染が問題ではないはずだ。感染後に異常が生じ、生活に支障が生じることが問題なのだ。さらに重篤になると生命に危険が及ぶ。そうならないように医療体制を整え、治療薬を開発する。それを怠るべきではない。
しかるに「感染者をゼロにしよう」など、あり得ない目標に国民を追い込むのは間違っている。どんなに予防に努めても、ウイルスが存在する以上、偶然が重なって感染する人は生じる。その人に対して「行動歴を公開せよ」とか「他人への迷惑を反省せよ」などとネットに書き込み誹謗中傷する輩がいる。ゼロコロナ運動がもたらす醜い側面だ。

厚労省から2020年の簡易生命表が公表された。コロナ禍にもかかわらず平均寿命は前年よりも伸びている。連日のコロナ危機煽り立て論調にさらされていると、国民の平均寿命は2.3歳縮んだのではないかと思うだろう。実際には、男女ともに過去最高を更新し、男は81.64年、女は87.74年で、それぞれ前年より0.22年と0.30年上回っているのだ。
「それはおかしい。コロナは平均寿命を押し下げたはずだ」と考えるだろうか。その要素はたしかにある。新型コロナの平均寿命押し下げ効果は、男0.03年、女0.02年と計算されている。その一方で肺炎死亡者の減少によって、男0.10年、女0.10年平均寿命が改善されている。コロナも肺炎の一種とすれば、コロナ死亡は増えたが、コロナ以外の肺炎死亡はその3倍から5倍も減ったことになる。
 
コロナは高齢者が感染すれば重篤化しやすいという。同年輩の人が集まれば、コロナに感染したらこの世の終わりのような会話になる。教育レベルが高い人もそうなのだ。マスコミの恐怖拡散の成果なのだが、特養の高齢者が全滅したなどの具体報道はない。ひたすら、繰り返し危険を煽ることによる洗脳である。
ことさらに死の恐怖を煽るのはなぜなのか。コロナ蔓延にかかわらず、高齢者は元気で過ごしている。簡易生命表では寿命中位は男84.58年、女90.53年とのことだ。この年齢になっても同級生だった者の半数は生きている。コロナの寿命短縮効果はなきに等しい。

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