喜多村悦史

総合社会政策研究所代表 元内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官 終活カウンセラー協会…

喜多村悦史

総合社会政策研究所代表 元内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官 終活カウンセラー協会顧問 過去のブログはこちら https://00m.in/3UpgK

最近の記事

テロ国家ロシアにイスラムテロを批判することが許されるのか?! 琉球新報社説で感じたこと

 この社説を書いた論説記者は、民主主義に反感を持ち、プーチン流の専制権威主義に心服していると思われる。  そう感じさせるのが社説の最期墓分、「ロシアとウクライナの両国には冷静な対応と、一日も早い停戦を求めたい」としている点だ。  今回の襲撃はイスラム国が声明を出しており、その信ぴょう性は十分だ。ロシアがシリア等で行っている残虐行為への復讐と考えればその合理性もある。テロが許されないのは当然だが、その論理で言えば、ロシア自体がテロ国家ではないか。社説記者はロシアによるテロは容認

    • 臓器移植に限らず、日本のマスコミは肝心なことに触れず、隠そうとする。単なる不勉強とは思えない。

       マスメディアは伝えるべきことを伝えない。その一例としてNHKニュースを取り上げよう。報じた内容はその標題にあるように、「生体からの肺と肝臓の同時移植に成功したが、これは世界で初である」ということ。  しかし肝心なことが報じられていない。端的にこの手術との治療にかかった「費用をだれが負担したのか」である。  患者家族が全額負担したのか。それとも病院が研究のためだからと負担をかぶったのか。そうだとすればこの病院(京大附属病院)はその財源を以下にして工面した(隠し持っていた)のか

      • 町内会役員の成り手がいない 義務ではなく、民主主義実践の場と考えよう 

         町内会役員の成り手がいなくて、やむなく町内会自体を解散する地域が出ているとの秋魁新聞の社説記事。  問題の本質を考えよう。そもそも町内会は必要なのかが根源的な問いである。マンション管理組合は法が定める必置機関だが、町内会はそうではない。設置すれば行政の補助があるが、法的な設置義務はない。  したがって住民が必要を感じなければ廃止してかまわない。だからなぜ新聞が騒ぐのかということになるが、なくなったことで実は生活に支障が生じている。新聞はごみ集積所管理や回覧板が回らなくなった

        • 女性議員を増やすには・・ 民主主義の基本から考えればよい

           女性の議員は一人もいない自治体議会の現状嘆く論説である。  性別”女性”の議員数を増やすだけなら簡単だ。昨今のLGBTの流れに沿って「わが町の議会では議員の性転換を歓迎します」と宣言すればいいのだ。  当選議員が全員男性であったとしても、抽選かジャンケンで選ばれた半数が「自分は女性の心が強いので4年間限定で女性になることにした」と告白する。これで女性議員選出率先進議会になれる。  これはブラックジョークである。昨今の軽薄な性転換容認論者の主張を貫徹すれば、こういうことが可能

        テロ国家ロシアにイスラムテロを批判することが許されるのか?! 琉球新報社説で感じたこと

        • 臓器移植に限らず、日本のマスコミは肝心なことに触れず、隠そうとする。単なる不勉強とは思えない。

        • 町内会役員の成り手がいない 義務ではなく、民主主義実践の場と考えよう 

        • 女性議員を増やすには・・ 民主主義の基本から考えればよい

          プーチン式の似非民主主義 日本政治が問われている 社説論評

           70%が投票し、そのうち80%が支持した。したがって自分は正当に支持されている大統領である。プーチンはそう言いたいようだ。  しかしそれがインチキであることはだれもが知っていなければならない。読売新聞緒の社説の冒頭に「立候補や投票の自由が保証されてこそ、選挙は民主主義の制度」とある。そのとおりであり、異説(例えばウクライナ侵攻は間違い)を唱える者は立候補させない。プーチン以外の候補者はみなプーチンの小型版。家で寝ていようの投票ボイコットは許さない。  これで民主主義を名乗ら

          プーチン式の似非民主主義 日本政治が問われている 社説論評

          命は大事 寿命を延ばす費用をだれが負担する? 尊厳死問題

          「生きる権利」をどのように守り、保障するのか。難しい問題だ。  特に終末期である。通常の医療では手の施しようがないと主治医が判断したとする。その場合、当人や周囲にはどういう判断の余地があるのか。  この問題を取り上げた西日本新聞の論説委員に敬意を要する。  終末問題を考える際の判断事項には何があるか。  まず、死を最終的に免れることはできない。しかしその時期がいつかは定まっていない。例えばここで手術をすれば死期を3日遅らせることができるケーズを想定する。3日あれば家族は最後

          命は大事 寿命を延ばす費用をだれが負担する? 尊厳死問題

          小池ユリ子外務大臣! 危機には「異次元の外交」が必要だ

           東京都都知事の小池百合子さんが国政復帰を狙っているという。日本国家の危機をどう打開するか。彼女に期待する国民は多いと思う。同時に東京都知事の役職を放り出されては困るという都民も多い。  国政か都政か。おおいに迷われていると言われるのだが、そんなの簡単だというのがここでの提案。今必要なのは有能な外務大臣。中国の傍若無人にも反論せず、行動しない。専制者による民主主義国への侵略にも指をくわえているだけ。外遊のたびに援助金をバラまくが、清の同盟国が増えるわけで なし。そんな外交姿勢

          小池ユリ子外務大臣! 危機には「異次元の外交」が必要だ

          新鉄道路線、しっかり議論し、決まったらきちんと作る 静岡県知事に読ませたい

           北陸新幹線の大阪延伸に伴う路線決定について民主主義的手続きを求める社説。この社説を一番読んでほしい人は静岡県知事の川勝氏だ。既に決定済みのリニア新幹線建設に一人で立ちはだかっている。ドン・キホーテみたいで「格好いい」と評価する人が若干いるようだが、そうした人を含めて、民主主義の基本を壊そうとしている。知事は中世の騎士ではない。民主主義の仕組みで選ばれたのであり、合法的に授権されたことのみに決定権を持つ。越権行為は許されない。専制体制におけるプーチンや習近平とは違うのだ。  

          新鉄道路線、しっかり議論し、決まったらきちんと作る 静岡県知事に読ませたい

          ロケット打ち上げ費用は意外に安い 国防もミサイル主体にすれば安上がり?

           日本の民間ロケット打ち上げが失費したけれど、へこたれずに頑張れとエールを送る社説。  少し前にある勉強会で知り合った人が、その関係者とかで「ロケット打ち上げに間に合うように和歌山に帰る」と言っていたけれど、どうしているだろう。関西人の明るい人だったから「かまへん。次に成功したったらええんや」とでも笑い飛ばしているだろうか。  社説にもあるようにあのイーロン・マスク氏も最初は何度も失敗したそうだ。心配は成功の母。スペースワンの「カルロス」号もくじけずどんどん飛ばせと応援しよう

          ロケット打ち上げ費用は意外に安い 国防もミサイル主体にすれば安上がり?

          「婚姻」と単なる結婚は違う。同性婚では定義を明確にしなければ世論を分断する それをねらった社説??

           やはり出ましたね。同性婚判決。同性婚が認められたと有頂天になっている人たちがいますが、ちょっと待ってと言いたい。  ここでの同性婚とは何か。憲法24条の規定を改めて見て見よう。「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有する・・・」となっている。この「両性」とはどう見たって男と女でしょう。そして婚姻は「両性の間で」となっているのだから、男と女各一人の間でというほかに解釈のしようがない。ボクの国語力ではそう読めますが。  男相互間、女相互間、さらに男でも女で

          「婚姻」と単なる結婚は違う。同性婚では定義を明確にしなければ世論を分断する それをねらった社説??

          倫理の合意はできているのか 臓器移植の基本事項について 翼賛的新聞論説に思う

           下に掲げたのは某新聞の論説。死に行く人にとってはもはや体や臓器は必要ない。火葬場で焼いて焼骨と灰になるのだから、その一部でも必要とする人に使ってもらうことが有効活用である。  実も蓋もない言い方が、それが臓器移植。技術的にはだいたい確立している。だが、臓器の取り出し時期を一歩進めれば、まだ生きているうちに取り出す事になる。どのみち生き返る可能性がないのであれば、その時期を1時間やそこら動かしても結果は変わらないという見方はあり得る。  臓器移植を進めたい人たちはそう考えるだ

          倫理の合意はできているのか 臓器移植の基本事項について 翼賛的新聞論説に思う

          被害者は救われるか 脅しで判決が変わったとは思いたくないが 西日本新聞社説で思う

           日本語として文意が通っているのか。入試の国語の読解題材に出したい文章である。それが下の西日本新聞の社説。  書き出しは①「日本で最も凶悪な反社会的組織を、壊滅に追い込まなければならない。」  暴対法の趣旨を述べている。暴力団はそもそも存在悪なのだ。だから徹底的に追い込めと姿勢を示すが、中ごろでは、②「いかなる刑事裁判でも、精緻な有罪立証が不可欠であることを、捜査当局は改めて肝に銘じてほしい。」  いきなり罪を憎んで人を憎まず的に論調が変わる。 そして末尾では③「今回の判決を

          被害者は救われるか 脅しで判決が変わったとは思いたくないが 西日本新聞社説で思う

          日本は民主主義政体の国である 強権的統治政体とは共存できない 山陽新聞社説で思う

           今日はホワイトデー。チョコのお返しをする日なのにすっかり忘れていた。慌ててアマゾンから送る手続きをして、それぞれに届くのが遅れる誤りのメールを入れた。  東京は春の感じさせる好天気。別の何人かに花見の誘いのメールを入れた。この平和が続けばいいと思う。  ところがそうはいかない危機が深まっている。原因は簡単、クマのプーさんに似た体系の人物と、名前がそっくりの人物、二人の独りよがりの支配欲に世界が振り回されている。  下に掲げた山陽新聞緒社説はこのうち中国に焦点をあてたもの。

          日本は民主主義政体の国である 強権的統治政体とは共存できない 山陽新聞社説で思う

          備えを怠ればオオカミに食われる

           イソップ童話の3匹の子豚。ノホホントシテいた二匹はオオカミに食べられてしまいます。オオカミの来襲を予測して備えた末の子は助かります。  備えを怠ればどうなるか。家の防犯でも、角南などの自然災害でも基本はすべて同じ。  さて今回取り上げた京都新聞の社説。見事というほかない現実認識のなさです。  社説引用でゴチック体にしたのは三点。その1カ所目。「平和国家として戦後に積み重ねてきた日本の信用を危うくするのではないか。」😊    日本の「平和国家としての信用」て何ですか。他国を

          備えを怠ればオオカミに食われる

          ドラッグラグと健康保険の関係

           日本の国内製薬業界の開発立ち遅れが容易ならない事態になっていると専門誌などで読むことが多くなった。技術大国はどこに行った?  世界に通用する画期的新薬をどんどん開発し、海外のカネ持ちに売りさばくことで開発経費を回収し、返す刀で量産効果で販売価格を下げ、国民皆保険になっている健康保険での薬価を下げることで国民の健康と福利に貢献する。それが新薬開発企業の使命ではないのか。だから製薬業界は厚労省の所管になっているのでしょう。  社説を書く論説委員はマスコミ界でのエリートのはず。怖

          ドラッグラグと健康保険の関係

          「もしトラ」が現実になったら?

          「もしトラ」が流行語になっているようだ。ここでの「トラ」は阪神タイガースではなくて、アメリカの元大統領トランプ氏。  秋の選挙で返り咲くのではないかと、戦々恐々グループと期待するグループとでそれぞれどう立ち回るかで右往左往、甲論乙駁している状況。  しかしはっきりしているのはアメリカ人の選挙であって、下の論説を書いた人(日本人と思うが)を含めてわれわれには投票権はない。アメリカは国民主権の国家であるから、アメリカ国籍保有者にしか選挙権がないのは当然。  トランプ氏は相手を口汚

          「もしトラ」が現実になったら?