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【3/1公開】シナリオ所感【PYX/メタモルフォシス論考】

お友達によく「生き急いでいる」と言われます。会う度に。
今回、これが本当に顕著でわたしの回りの人間が忙しなく動いている半分はわたしのせいかなって思っています。スケジュールを詰め込みすぎないように頑張ろうねという記事を多分1年前に書いたつもりでしたが、同じことを繰り返している。

しょうがないんです。
もしかしたら、というかほぼ確実に今年中には環境が変わってしまうのがわかっているので…。
わたしの生きるペースに合わせてもらって本当に申し訳ない!と思いつつ、やりがいがあるので止まらないのです。

では何故修羅場であるか?
毎日卓をしている。それはNOですね。今は週3回くらいで落ち着いてる?と思います。多分。
では何故?
それはですね、1月から3月までの期間の間にシナリオを11本編集するからです。
馬鹿じゃないのかなと思いますね、自分でも。そりゃ忙しいわけですよ。でも卓もするし鹿児島にも帰らないといけないので、なんかもう、毎日のスケジュール管理とタスク消費で一日が終わっていきます。すごい充実してます!!やったー!

というわけで、11本中の6本のシナリオがもうすぐ公開となります!

かなむらさんのシナリオ集が2本!

わーい!!

PYX


メタモルフォシス論考

公開したらBOOTHページをつぶやくのでTwitterをチェックしててくださいね!
それからPvPシナリオアカウントでも告知していますのでフォローしていだいて、公開を首を長くして待っていてください…!

かなむらさんとはTRPGを始めるときに勉強会を開いた時に知り合って、そこからほぼ毎日卓をしている仲まで進展した同期です。これまでpixivで公開している無料シナリオもとっても面白いのでぜひそちらも回してみてね!


■デザインについて

今回はDL版のみの公開でしたので、PDFでも印刷しても見やすい!という形を追求した結果、すべてA4横3列で組みました。非常に見やすくないですか? どう? そのうち公開するので見てね。
それから編集するにあたってかなり記法を限定的にしましたので、読みやすいと思います。

なんといっても今回のシナリオ集、情報量がめちゃくちゃ多い!
これはKPサイドに配慮してなるべく「何故こうなった?」や「この場合どうすれば?」という疑問をなるべく埋めようという心構えで書いた為です。なるべく迷ってほしくなくて、「KPに優しい」「見やすい」シナリオ集になったかと思います。

また表紙はいつもお世話になっているダムるしさん(@e_damurushi)にお願いしています!
想像以上のものを仕上げてくれる「プロ」の仕事に、こちらも「プロ」の腕がなります。
こちらの公開もお楽しみに!


■テストプレイ所感

それではようやく本題のテストプレイ所感についてお話したいと思います。

邪神変身・世界滅亡キャンペーンシナリオ

【PYX】ピックス

こちらのシナリオ、一番の目玉はなんといっても「ニャルラトホテプになれる」「ニャルラトホテプになってしまった探索者で遊べる」という二点につきるのではないでしょうか。
私は生粋のニャルラトホテプ信者なので(書いているシナリオをニャルラトホテプ縛りにしています)、わたしが楽しめないはずがなく!
ということは、ニャルラトホテプが好きなあなたも!ニャルラトホテプが脅威として描かれていることに興奮するあなたも!普段からRPが邪神のようだと言われているあなたも!このキャンペーンを通じて、ニャルラトホテプとは、神とは、人間とはなんたるかを感じて欲しいと思います。


●第一章「天国は無人」

弊探索者にはニャルラトホテプになった探索者が2人居ます。
お恥ずかしながらこの「天国は無人」は、その探索者のうちの一人に向けて作られました。
そう、このシナリオ、所謂「うちよそ」という体で回してもらいました。(※このシナリオは別にうちよそシナリオではありません)

ネタバレをしない範囲で感想を述べるならば、なんていうか…「仮面ライダー」感がすごいです。邪神に変身する、という「悪の力をどれくらい利用するか」とか「自分自身(探索者)の自我はどこにあるのか」ということを考えてロールしていました。

うちの探索者はニャルラトホテプのままこの「天国は無人」にいったのですが、いつも通りに、それでもちょっとずつ心を消耗しながら、それでも自分自身で選ぶことを与えられていました。
ニャルラトホテプになった探索者、ロストした探索者、引退してロストした探索者……いろんな探索者が居ると思います。
そういういわゆる「ロストに準ずる処理をした探索者」と「正規の継続探索者」の違いは「選べること」にあるのではないか。そういった点で、ニャルラトホテプだった彼がようやく自分で選んだ選択。これが天国は無人のエンディングに繋がります。

それにしたってPLはニャルラトホテプになった瞬間「やったーーーー!!!!!」って大きな声を上げていたかったのに、探索者の気持ちがめちゃくちゃ冷めてて「あの……わたしはめちゃくちゃ興奮してるんですけど、探索者が……」とKPに弁明するシーンがありました。それほどまでに、ニャルラトホテプ好きにはたまらんシナリオになっているかと思います!


●第二章「濁流は無知」

第一章で脱落するかとおもいきや、なんとか二章に進みました。
進み、そして、わたしはこのシナリオが終わったあと放心状態になってしまいました。
あまりにも、あまりにも楽しすぎた。
そしてあまりにも残酷だと思った。

例にもよってうちよそシナリオとして回してもらいましたが(※このシナリオは別にうちよそシナリオではありません)、発生するイベントに戸惑いながら街を探索できる。ニャルラトホテプになったうちの探索者がNPCと普通に探索できるというのは後にも先にもこれしかなかったと思います。だからこそ楽しかったし、その後の喪失感も大きかった。

描かれる描写がどのシーンも美しく、楽しく、そしてどのエンディングにいっても誰も悪くないんだと思える。全てが美しい。それがこのシナリオの素晴らしいところだと思います。

わたしは未だにこのシナリオの文章を読んで具合が悪くなります。編集の時、泣きながらしてました。それくらいわたしにはとても感動的でしたし、心に残るシナリオとなっています。


●最終章「楽園は無貌」

第二章で脱落するかとおもいきや、です。進んでしまいました最終章。
濁流のエンディングを迎えてから1日が経ち、放心状態に陥ってしまい、他の何も手につかなくなってしまったため、無理を言ってKP、もといシナリオ製作者のかなむらさんに未完成のまま回してもらいました。
結果的に言うと、多分全てがハッピーエンドで終わりました。これはシナリオ製作者からの「ご褒美」だと言われて、受け取ったという形で。

探索中(探索と言われるほどこの時はギミックがあまりなかったし、脳が死んでいたのでこういう回し方がありがたかった)ずーーーーーーーーーっっっっっっっと泣いてました。わたしの涙なのか、探索者の涙なのかわからないけど、泣いてました。音ログが残っているのですが、もうずっと泣いてて、探索もろくにできてないけど、全てが許されていました。そういう「許し」を得られるシナリオなのではないでしょうか。「楽園」ですしね。

その後、完成版として別途ニャルラトテップになった(2人目)探索者を連れて楽園へ。これは公開版に近いギミックで回してもらい、しかも前回は泣きっぱなしだったのでほとんど何も覚えていなかったので、すごい、すごい楽しかったです!
こういう言い方は矛盾しているし正しくないかもしれないんですけど、今まで「押し付けられてきた」選択を「自分自身できちんと」選択できるようになっています。それはそうだ、なんとエンディングは13個も用意されている。どのエンディングに行っても、探索者が納得できるような、そんな作りになっています。


変身をコンセプトにした3つのシナリオ集

【メタモルフォシス論考】

変身をコンセプトにしたシナリオ集。
プレイ時間、参加人数、難易度などいろんな雰囲気のシナリオが詰まっています。どれも素敵です。本当に、何よりどれも「導入が強い」。これにつきます。
また、声に出したい日本語がたくさんあるので回さなくても、読み物としてめちゃくちゃおもしろいです!編集中に爆笑してしまうシーンもたくさんあった。(まだ編集中だけど)
初心者にも手軽に回せるし、ライトな割には結構ガッツリ探索があったり、SANCがあったりするのでそれなりに手応えがあるなと思います!


●「巡る妖精」

「神になった」と噂される、失踪した天才小説家。
探索者は100万円の賞金に導かれ、彼の過去を追い始める。

弊探索者はオカルト編集記者で行きました。無事生還。危ない場所に足を踏み入れたはずなのに、なんだったら一緒に行った他探索者のほうが危なかった。
導入がまず「100万円が手に入る」ってほんともう最高ですよね。しかも受け取らなかった場合にも色々なしかけがあるとかないとか。ここらへん、KPが読み物として楽しめる場所じゃないでしょうか。
かなむらさんの得意な村クローズドなんですけど、天才小説家の描く世界感、そして現実、そして怪異、と3つの世界を一緒に口にいれるので3度美味しい。

あと、気軽に1D10/1D100が踏めます!!!!!!!結構手軽に踏めます。まああの、危ないのでホイホイいくもんじゃないとは思いますけど、手軽におっきなSANCがあるシナリオ、すごい好きなんですよね。そういう意味では怪異と現実の境目、崇められる者とそうでないものとの対比が非常にうまく絡み合っているかと思います。

何度だってあの世界に足を踏み入れたいな。
そんなちょっと「懐かしい味」がするような素敵なシナリオでした。


●「あの夏、お姉さまと湖のほとりで」

気がつくと探索者は、どこか自分の名残のある美しい少女の姿に変貌し、
真夏の避暑地に立っている。

誰だって美少女になりたいじゃん?
まず推奨が「美少女じゃない探索者」ですよ。美少女じゃない探索者で来たほうが楽しいし、なんだったらコマを用意するとき美少女差分を用意してください。
テニスコートと湖がついている館クローズドです。もうよくわかんないでしょ?あとお姉様とって書いてあるんだから、そりゃお姉様も出てくるんですよ。お姉様ですよ。お姉様と一緒にいろんなことをして遊んで下さい。そして「?????」ってなってほしいです。
大丈夫、あなただけじゃない。わたしも、よくわからなかった。でも楽しかった。

「お姉様」、ジゴロの探索者で行ったんですけどすごかったです。
もうみんな「お姉様」をやってくれ(大の字)という気持ちでいっぱいです。まず始めにお姉様を回してくれ、そして回されてくれ!
最後にはいろんなどんでん返しが待っています。だってクトゥルフですもの。ウフフ。


●「アイドルタイムはたぶんもうじき」

芸能の才や美しい容姿を持つ探索者が目を覚ましたのは
激しく揺れる車の中。見知らぬ声が告げる。
「あなたたちにはこれからのど自慢大会に出てもらう」

あなたたちは、のど自慢大会に出てもらいます。
もう、はぇ〜っていううちに導入終わってますからね。はぇ〜…これから私達どうなるの…。みたいな、微妙な絶望感があります。

「微妙」というのは、なんかちょっとあったかくて、変だけど、でもなんか居心地がいい……みたいな前向きな微妙、というニュアンスなんですけど、そう感じるのはNPCたちがみんな個性が強いからでしょうか。
かなむらさんが大好きな(語弊があるかもしれないけど事実そう)NPCたちがたくさん出てくるので、回してもたのしい、回されても楽しい!そんなガッツリとしたシナリオの作りになっています。

うちは正統派アイドルで参加したのですが、アイドルじゃなくても歌唱やパフォーマンス技能があれば参加できますので、臆せずのど自慢大会に参加していきましょうね。
でもクトゥルフなので危ないですからね。それなりに気をつけて……でも誰だってみんな優勝していいし、どんな結末だって迎えていいし、何だってしていいんだ!というPLにとっては許しのような、けれどKPにとっては地獄のような処理をこのシナリオは孕んでいます。すごいいっぱいやることがあるので、めちゃくちゃ楽しいは、そう!


いかがでしたでしょうか?
今回は【PYX】、【メタモルフォシス論考】のテストプレイ所感ということで記事を書きました。
当たり前ではありますが、これは所感であって感じるものは探索者、そしてプレイヤーそれぞれですのでご参考までに。少なくとも全てのシナリオが「めちゃくちゃ楽しかった!!!!」といえる内容なので、わたしも編集を頑張ってこれました(まだ終わってないけど)

シナリオ公開まであともう少し。我々の作業も大詰めにかかってきました。
シナリオ公開した暁にはぜひ拡散していただき、そしてプレイしていただき、楽しかったとそう一言Twitter等で発言して頂けると、シナリオ執筆者であるかなむらさん、そして編集、校正、表紙等々で携わってきた人間が喜びますので、ぜひ!ぜひよろしくお願いします。

そして次回は「シナリオ集」についての記事を書く予定です。
どんな内容かはお楽しみに!


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