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自動車保険の弁護士特約をつけておいて本当に良かったという話

 先日のとある朝コインパーキングに駐車して、まだ予定まで時間があったので、そのまま車内でパンをのんびりと食べていた時のことです。すぐに私の駐車した左隣の空きスペースに駐車しようと別の車が入ってきました。一回で上手くいかなかったのかハンドルを切り直した次の瞬間、どんどん私の車に近づいてきてドンという音とともに横から衝突....私の車の助手席ドアと左後部座席ドアのちょうど間に相手車の左前方タイヤがしっかりとぶつかっていました。

 ぶつかってきた車からは若い男性が降りてきて、申し訳なさそうに平謝り。乗ってた車には初心者マークが見えたし、かなり動揺していたので初めての事故だったのかもしれません。幸いどちらにもケガはありませんでした。すぐに私から警察に電話し現場検証を依頼、自分の保険会社にも連絡し、相手と自分の連絡先を交換。問題なく全て終了し、本来の予定に遅れてはしまいましたが行くことができました。

 ほどなく相手方保険会社Jから電話があり「この度は当社の保険加入者が事故を起こし申し訳ありませんでした。保険金をお支払いするにあたり、まず車を修理工場へ持っていってくださいますか。」との内容。ちょうどディーラーに6か月点検&タイヤ交換の予約を数日後に入れていたので、ディーラーに電話し、事故の修理もお願いできますかと問い合わせたところ、OKです、その際代車も用意しておきます、との返答。その旨保険会社に伝えると、わかりましたということで、後は修理完了まで代車で過ごし、代金は相手の保険会社が支払って終わり、とばかり思っていました。この時点では、ここからとんでもない展開になるとは想像もできず....

その後、自分の保険会社から電話があり「今回の事故はこちらの責任割合はゼロなので当社は示談交渉に関与することができず、お客様と相手方保険会社とのやり取りとなります。」「ただ事故についてご相談窓口で相談は受けることができます。弁護士特約がついているので使うことも可能です。まず今回の事故について教えていただけますか?」そこで、事故の経緯を話すと、「お客様のお車の年式からすると相手方保険会社は修理費の全額は出さないと言ってくるおそれがありますので修理を頼む際はご注意ください。」えっ!修理費全額出ないこともあるなんてそんなことあり?と急に不安に...

なぜ全額出ないのかというと、車の車両価値は年々下がっていくため、年数が経過してくると車の価値より修理費が上回るケースが少なくない、と。その際、相手の保険加入内容でそれを負担する特約などがついている場合、全額出ることもあるが、車両価値以上の修理費の負担は拒否してくるケースがある、とのこと。えっ、なんで一方的にぶつけられて修理費をこっちが払わなきゃいけないんだよ、とあきれた次の瞬間、すでに修理を頼む前提でディーラーに話をしてしまってるマズいぞと気づき、見積もりだけまず出して実際の修理はまだ待って!と連絡し、もう修理始めちゃってから大変なことになることは未然に防ぐことができました。自分の保険会社の相談窓口に感謝!

 ディーラーに車を持っていき代車を借りて数日後、相手方保険会社から連絡があり、「お客様の車ですが、事故前にすでにドアに傷がありましたよね?であれば事故前にすでにドア交換が必要な状態であり、事故によって新たな傷がついたとしてもすでに交換が必要な状態であったので新たな損害はなく、保険金のお支払いはゼロになります。代車料金はお支払いできます。」はぁ!?ゼロって何よ!ドアの角が経年劣化で錆びてたけど別に交換が必要でもなかったし!怒り心頭で保険会社には、この内容で応じることはできない、と通告しいったん交渉は決裂。後で振り返ると、この時うっかり承諾してたらまんまと相手のペースにはまるところでした。

 すぐにディーラーに連絡し、工場の算定ではドア2枚要交換という判断をきき修理金額を確認。自分の保険会社相談窓口に連絡し経緯を話すと、「それはドア2枚ともでゼロなんですか?もう一度確認したほうが良いのでは?」という時点で金曜日が終わり、土日は保険会社営業していないのでイライラした状態で週末を過ごすハメになりせっかくの休日が台無しになりました。

 週末の間に、なんで自分がいちいち、ゼロ円ってドア2枚分なんですかぁ?といちいち相手方保険会社に交渉しなくてはならないのか、そうだ弁護士特約がるではないかと思い立ち、週明けすぐに自分の保険会社に弁護士特約を利用し今後の交渉は一任する旨を連絡。するとお客様相談窓口担当から、弁護士特約担当へと担当者が替わり、弁護士特約を使って相談料、着手金等は保険から支払うことが可能な旨説明あり。弁護士は自分で探すこともできるし(ただし保険特約での報酬で引き受けてくれることが条件)、保険会社が探すこともできますよとのこと。いったん保留し自分で考えることにしました。保険会社に任せると楽かもだけど、やる気のない弁護士がつくこともあるのではと気になったので。

 とりあえず自分で相手方保険会社に、そちらの主張は受け入れられないのでこのままではこちらは弁護士をお願いすることにします、と通告すると、相手方保険会社から連絡あり、「助手席ドアについてはゼロ、後部座席ドアは一部負担してもよい、ただ金額はおそらく納得できるような額にはならないでしょうから弁護士つけるならどうぞ」という挑発的な返答だったので、すぐに知り合いの弁護士に連絡、それはひどい!私が引き受けましょうと快諾してもらいました。

 翌日、自分の保険会社に弁護士特約で引き受けてくださる弁護士を自分で見つけた旨連絡、あとは保険会社と弁護士事務所で契約や報酬のやりとりが行われ、こちらは自分の保険会社に弁護士特約を使用する旨の書類と、弁護士事務所に交渉を依頼する委任状を書くだけでした。その後は弁護士と相手方保険会社との交渉になります。

 そして待つことたった一日、翌日弁護士から連絡あり「相手方は修理費相当額支払うことになりました」と...えっ!自分相手にはゼロ円だった保険会社がたった一日で態度が変わるとは...弁護士すごいというか自分が保険会社からなめられてたことにショック...

 というわけで弁護士に依頼したらあっという間に解決です。特に今回の場合、人的被害はなく車体の一部損傷なので、そもそもの争う金額自体が低く、これをもし自費で弁護士に相談したり着手金など払うとそっちの出費のほうが多くなりかねなく、依頼すること自体を諦めていたかもしれなかったので自分の自動車保険に弁護士特約をつけておいて本当に良かったと今回の事故で痛感しました。今は無保険車の割合もそこそこいるようなので、もし相手方が任意保険にすら入ってなかったらというケースも考えると、弁護士特約はつけておいて損はない特約だと思います。みなさんのご参考になれば幸いです。








 


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