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【風水】中国風水の自己解釈まとめ

風水鑑定士の清水 真樹です。
風水についての理解を深めるため、自身の解釈もまじえて記事へまとめることにしました。
※自分の理解度に応じて適時更新しています。

風水の起源

風水は約4000年前の古代中国で生まれた鑑定術です。
目に見えない自然の気(エネルギー)の流れと性質を読み、人間をはじめ、さまざまな生物が気から受ける影響を鑑定します。

郭璞という人物によって世間に認知された

風水の名が世間に認知されたのは約1700年前の書物『葬書(そうしょ)』と呼ばれる、死者を埋葬するために書かれた本の一節からです。

『気は風に乗ずれば散じ、水に界(くぎ)られれば即ち止まる。古人はこれを聚(あつ)めて散ぜじめず、これを行いて止める。これを風水という。』

自然の気は、風が吹けば散ってしまい、川など水に接すれば止まる。このように風で散る気を水によって集める方法を風水と呼ぶ。
風を避け、水を集める。これが風水の語源です。

葬書の著者は『郭璞(かくはく)』。現代中国でいうと山西省出身の人物です。郭璞は風水を編み出したわけではなく、風水の自己解釈を著書『葬書』に記して、風水の名を世間に広めた人物とされています。

郭璞について

郭 璞(かく はく、276年 - 324年)は、中国西晋・東晋の文学者・卜者。字は景純。河東郡聞喜県の人。文才と卜占の術により建国まもない東晋王朝の権力者たちに重用され、史書や『捜神記』などの志怪小説では、超人的な予言者・妖術師として様々な逸話が残されている。卜占・五行・天文暦法に通ずるのみならず、古典にも造詣が深く、『爾雅』『方言』『山海経』に注したことで知られる。文学作品では「遊仙詩」「江賦」などが代表作とされる。

寒門の家に生まれ、訥弁であったが、博学で文章に巧みであった。また郭公なる人物から『青嚢中書』という書物を授かり、これによって五行・天文・卜筮のあらゆる術に通じ、いにしえの京房(けいぼう)や管輅(かんろ)をも凌ぐほどであったという。

Wikipedia先生

京房(けいぼう)、管輅(かんろ)ともに占いの大家で、この2人以上と評された郭璞の占いの実力は相当なものだったと容易に想像できます。
管輅は三国時代の人ですが、人によっては、かつての光栄(現コーエーテクモ)のシミュレーションゲーム『三国志』でよく見かけた名前かもしれません。

化殺(かさつ)

風水には気の流れを調整する方法も存在し、風水の専門用語で『化殺(かさつ)』と呼びます。化殺の主な役割は以下のとおりです。

  • 気からの悪影響を防ぐ、軽減させる

  • 吉凶を反転させる


風水は陰陽説・五行説がベースにある

風水は陰陽説、五行説がベースとなっています。風水に限らず中国発祥の占いや医学では必ず登場します。中国発祥の占いや医学を学ぶために覚えるべきものであり、陰陽説と五行説への深い理解がこれらの上達に直結します。(まあ、他にも八卦、天干、地支などいろいろあるのですが…)

陰陽説


陰陽図(いらすとや様)

陰陽説とはあらゆる現象、モノゴトを陰と陽で説明する古代思想です。
大地が陰ならば、天は陽。
夜は陰で、昼は陽。
女は陰で、男は陽。
体内は陰、体外は陽。
死は陰、生は陽
などです。
陰と陽、互いに相反する存在ですがどちらも欠けてはならず、陰のみ、陽のみでは、あらゆるものは停滞するという思想です。

五行説


五行図(いらすとや様)

あらゆるものは木火土金水(もく・か・ど・ごん・すい)のいずれか5つ(五行)に所属し、『五行の相互作用(助ける関係、制御する関係)』によって気の流れが変化し、さまざまな現象、物質が生じるという思想です。

五行の相互作用とは以下の2つのことを指します。

  1. 木は火を生じる。火は土を生じる。土は金を生じる。金は水を生じる。水は木を生じる。という相生(そうじょう、そうせい)関係。

  2. 木は土を剋(こく)す。土は水を剋す。水は火を剋す。火は金を剋す。金は木を剋す。という相剋(そうこく)関係。

大道は至りて簡し

説明としてはごくシンプルですが、あらゆるものを陰陽説・五行説で述べるには、目についたもの、現象を常に陰陽・五行へ置き換えて考える習慣が必要です。

ちなみに日本の『家相(かそう)』は、風水と同じく中国から伝来したものですが、日本の神仏習合思想が深く関わり、風水とは違なる独自の発展を遂げています。風水と家相はよく混同されがちですが、別物です。
北東にトイレがあると運気が下がる。北東は鬼門。南西は裏鬼門の概念は家相に該当します。

風水には大きく分けて2つの種類があります。

陰宅風水(いんたくふうすい)

お墓の場所を選ぶための風水です。
祖先の霊を、よりよい環境の中へ葬ることにより、現世に生きる子孫に繁栄と安全をもたらすと考えられ、重要視されました。
陰陽説で述べましたが死は陰に該当し、お墓は死者の家とも呼べるので陰宅風水と呼びます。
しかし、今の世の中ではお墓を好きな場所へ建てるのは難しく、理想の墓所を見つけるのは困難を極めるでしょう。

陽宅風水(ようたくふうすい)

家、マンション、ビルなどの建物、土地の吉凶を鑑定する風水です。
私が学んでいる風水は陽宅風水です。

Masaki Simizu

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