幻のファンサを貰った日。

現在の時刻、19時19分。
私は今、スタバにいる。

今日は、18時以降なにも予定がなかったので、最近の寝不足を解消すべく、まっすぐ家に帰り22時には就寝するつもりだった。

しかし、なぜか今現在、私はスタバでチャイティーラテ(トール)を飲んでいる。


お盆休み後半戦の本日、私は前日から続くワクワク感によって、目覚ましよりも早く目が覚めた。

冒頭にもあるように、最近寝不足が続いていたにも関わらず、20代も半ばになったいい大人が遠足前の小学生のような状態になっていたのは、例の大男6人組の影響だ。
(何かのご縁でここに辿り着いてくださった方からは、「もうお前のSixTONESに対する感情は聞き飽きたよ」なんて声が聞こえてきそうな頃だとは思うが、なにせド新規ゆえ、彼らから貰う初めての出来事が多すぎて、書き留めておきたい感情が溢れてしまうので、もう暫く続くことを許して欲しい。)

今日は、別にライブやイベントがあるわけではない。

夜、音楽番組で新曲を披露するが、私はテレビを持っておらず見逃し配信を待機するしかないので、特にチェックするメディア情報もない。

それなのに、前日の夜からウキウキが止まらないのは、初めてSixTONESのライブ鑑賞会をする日だったからだ。

アイドルやアーティストを好きになった経験がない人には「ライブ映像の鑑賞会くらいでそのテンション…」と思われてしまうかもしれないが、やっぱりライブというのは、どこか特別なイベントだと思っている。

会場ごとの特色や客席の反応、メンバーのコンディションや機材の調子など、様々な条件によって作り出されるその空間は、たとえ同じセトリ・衣装であっても、1日として同じ日はない。

今日は、そんな特別なライブ映像を初めて観る日。

ありがたいことにYouTubeでもライブ映像が公開されているので何曲かは観たことがあったが、ライブ1本を通して観るのは初めてだった。

そして、この記念すべき第1回鑑賞会の上映作品として選ばれたのは、2022年に行われた「Feel da CITY」。

SixTONESのライブ映像はいくつかあるが、「きっと彼らは、常に最高を更新し続けているだろうな」という謎の信頼感があったため、さらっとセトリを見た程度で、今現在発売されている中で最新だったライブ映像を迷わず購入した。
(「どうせ全部揃えることになるだろう」と思っていた為そこまで気にしていなかった、というのも大きな理由ではあるが。)


鑑賞会当日。

数日前までは台風直撃の予報だったのだが、私のウキウキ具合を見て、天もさすがに可哀想だと思ったのか、何とか台風を回避し予定通り実施された。

1人でこの鑑賞会を開催するのは少し心細かったので、ほぼ全てのグループのFCに入っているジャニーズ狂の友達に立ち会ってもらうことになった。

本当は、当日に初見だとテンションが上がりすぎて取り乱す恐れがあったので、事前に家で1人試写会をしようと思っていた。

しかし、テレビもレコーダーもない我が家で唯一の頼みの綱だったPCは、なんとBlu-rayに対応しておらず、図らずもほとんど事前情報が無い状態で当日を迎えてしまった。
(ちなみに、彼女にそのことを伝えると、「取り乱したり発狂したりする面白い姿を見るために鑑賞会するんだから、そんな余計なことしないで!」と怒られた。)

まあ、何だかんだありつつも、鑑賞会の会場である某カラオケ店のシアタールームに無事到着。

学生の頃に数回した以来、もう何年もカラオケでの鑑賞会なんてことをしていなかったのですっかり勝手を忘れていたが、何とかディスクをセットし終え、いよいよ鑑賞会がスタートした。


本来であれば、一曲ずつ感想を綴りたいところだが、そんなことをしていたら確実に腱鞘炎になるので割愛するが、SixTONESのライブは本当に凄かった。

YouTubeで公開されている何曲かは観たことがあるはずなのに、考え抜かれているであろうセットリストに沿って最初から最後まで観ると、惹き込まれ具合が全く違う。

SixTONESの音楽のジャンルが幅広いというのは、少し彼らの音楽に触れればわかる。

しかし、彼らの音楽の魅力は、ジャンルの幅広さというよりも、幅広いジャンルの音楽を全て自分たちのものにして「SixTONESの音楽」として表現してしまうところだと思う。

“ただ上手く歌えている” “ただ上手く踊れている”

そうではなく、「楽曲と自分たちの魅力」を最大限に引き出す力を全員が持っていることで、どんなジャンルの音楽であっても彼らの色に染まっていくのだ。

その力は、歌や踊りに対する向上心はもちろん、デビュー1年目にしてアルバム制作時には意見を出し合うほど、常に楽曲に対して真摯に向き合う彼らだからこそ持ち得るものだと思う。

これは、音楽だけでなくYouTubeにも共通する感想だが、彼らの発信からは「みんなが、“かっこいい・面白い”と思ってくれるものをやろう」ではなく、「俺らが“かっこいい・面白い”と思ってるものを、みんなも観てよ!」という気持ちが伝わってくる。
(もちろん、ファンのために発信してくれているというのは大前提としてあると思うが)

少し話が逸れてしまったが、貰った楽曲をただ上手く歌う・上手く踊るのではなく、楽曲の魅力や自分たちの魅せ方を理解した上で表現していくことで、どんな音楽も「SixTONESの音楽」になっていくのだ。


ごちゃごちゃと長くなってしまったが、SixTONESのライブはとにかく楽しかった。

ジェシーのもみあげはビックリするくらい長いし、慎太郎の衣装は法被にしか見えないものもあったけど、そんなことも全部ひっくるめて楽しすぎた。

案の定、途中テンションが上がりすぎて取り乱す場面もあったが、温かい目で見守ってくれるどころか一緒に盛り上がってくれた友達には感謝しかない。
(彼女いわく、スタトロに乗った慎太郎がファンサをしている場面では、まるで自分がファンサを貰ったかのような反応を私がしていた為、もはや私の前に森本慎太郎が見えたらしい。)

今度ライブがあるときは絶対に彼女を連れて行きたいので、今から徳を積んでおこうと思う。


ちなみに、自分で思っている以上に余韻が凄かったようで、鑑賞会終了後、気付いたら、公開初日に観たはずのリボルバー・リリーのチケットをしっかり購入していた。

そう。
まっすぐ帰るはずだった私がスタバに居たのは、映画までの時間を潰すためだったのだ。

2度目ましてのジェシー演じる津山は、やっぱり最高に情けなくて最高にかっこよかった。


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