Szpilrajnの定理

 ぶっちゃけ諦め気味だけど、備忘録として。

 はい、この記事にあるSzpilrajn(相変わらず読み方がわからない)の定理の話です。リクターが書いているのは、この定理には選択公理は必要なく、より弱い公理で済むということだった。それは、ブール代数における極大イデアルの存在定理である。この定理は、使用できる記号が非可算な数理言語に関するゲーデルの完全性定理とZF公理系の下で同値らしい(Mendelsonという人の本に書いてあった)他、仮定することでウルトラフィルターの存在定理や、任意の集合上の全順序の存在(選択公理は整列順序の存在と同値。ツェルメロの整列公理)とかが言えるらしいのだが……(ということは、たぶんアローの不可能性定理が無限人の経済だと言えないという話も、この公理の下で議論できる)
 で、僕はフランス語がわからないので放置していたんだが、最近はDeepLという素晴らしいツールがあるので、手入力さえすれば一応読める。そういうわけで読みました。Szpilrajn (1930)を。

 ……一番肝心なところが、他の本にアウトソーシングされてるー!?

 はい、そういうわけです。HausdorffのMengenlehreって本なんだけど、英語版があるって聞いて買ってみたらまず章構成から違ってどうにもならず、ドイツ語版を買ってみたら英語版とまるで内容が違ってお手上げ。ドイツ語版の初版に対応する英訳版があればまだなんとかなる気がするんだが……これ、単純にいまの集合論と用語法が違うのでDeepL使ってもまるで読めないんだよね。
 というわけで、暗礁に乗り上げました、という話でした。ぐぬぬ。

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