循環小数の桁数と割り算について(2)

ええいオリュンポス来たのになにこんなめんどくさい記事書いてるの僕。馬鹿なの? 死ぬの? と昨日の自分に罵倒を吐いてるすたりむですよこんばんわ。ちなみに今日一日論文であーでもないこーでもないと計算してたら脳が死ぬかと思った。あちらを立てればこちらが立たぬ。立たぬのだ……

てわけでこれの続きです。

まず、フェルマーの小定理を適用しましょうね。pを2と5以外の素数として、10^{p-1}をpで割った余りは1になります。

言い方を変えると、9999999……9(p-1桁)はpで割り切れるのです。はい。ということは、とりあえず9999999……9という形の数(これ、名前ないと不自由なんで「9連数」という名前を仮につけときますね)で、pで割り切れる数は存在し、その中で最小桁のものはp-1の約数だということになります。

例を挙げると、まず3は、そして3だけが、「9」を割り切りますね。「11」だけが、「99」を最小の割り切れる9連数として持ちますが、はい、2桁、つまり「11-1」の約数桁ですね。「999」を割り切れる最小の9連数として持っているのは37のみ。はい「37-1」、つまり36の約数に「3」がありますね。そして前回話題にした101は、「9999」を割り切れる最小の9連数として持つ唯一の素数。「101-1」、つまり100の約数に4がちゃんとありますね。

問題は7。これが割り切れる最小の9連数は「999999」です。つまり6桁=「7-1」桁。こういうこともわりとあります。他の例としては、17が割り切れる最小の9連数は「9999999999999999」、はい16桁っす。頭にきますね。ちなみに17は循環小数の循環部が10を越える最小の素数っすよ。

え、なんで循環小数かって?

いやね、桁数Aの9連数「9999999……9」が、p×Xだったとしましょう。このとき、「0.{000……X}」という形の循環小数({}内が循環部。ただし、0の数は000……XがちょうどA桁になるように詰める)にPを掛けたら、「0.99999999……=1」になりません? じゃああれが1/pの循環小数なんじゃないです?

はい具体例。1/3は0.{3}。上で述べた通りっすね。1/11は0.{09}。二桁っすね。1/37は0.{027}。三桁っすね。1/101は0.{0099}。四桁っすね。1/7は0.{142857}。六桁っす。

このように。素数にとって「割り切れる最小9連数の桁数」と「循環小数の循環部」は一致するのです。だからこんなタイトルつけたんですね。

え、じゃあなんで「素数」ってくくりが必要かって?

……

1/6=0.1{6}だけど、6の倍数になる9連数なんてないよね? つまりはそういうこと。

さて。

この話、たぶん続きます。上の形で例として「循環小数の循環部桁数」と「割り切れる9連数の最小桁数」が一致している素数をいくつか挙げた。しかしそれが一般に成り立つかどうかは、実は上の議論だけじゃわかってない。本当にそうなん? というところで……

次回に続く。たぶん。

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