ところで

勢いでnote始めたはいいけど、なにがやりたかったのかを見失いつつあるすたりむですよこんにちわ。なにがやりたかったんだっけ? とりあえずアイギスの今回の象大討伐の話でもするかと思うも、これまでの記事全部数学関係だもんなあ。微妙にへんな縛りがかかってる悪寒。

実は書いてる暇もなかったりします。一応、春休みに書くと決めた論文ノルマはだいたい果たしたものの、残ってる課題がもう二つある。最低限なこれ。実際はさらに多くある模様。どひーって叫んで倒れそうな勢いですよ。なんでムイミちゃんあんなアグレッシブなん? 倒れるときまで前のめりなの?

しょうがないから書評でも書くか。高木貞治の『解析概論』について。わりとあの本への評価で、その人の数学適性が測れるんじゃないかと思う。いや、もう数学適性があることがわかりきった数学研究者の諸君には聞いてないよ? 頼むから「あんなんしょせん代数屋が書いた解析の本」とか言って燎原に火を放つのはやめろくださいおながいします。

そうじゃなくて、数学科以外の学科の学部生レベルで、あの本を読んだときのインプレッションで測れるんじゃないかって話。

ぶっちゃけ、あれ宝の山なんよね。liminfとかlimsupみたいなものから、微分可能だけど連続微分可能ではない関数の挙動まで、とにかく「既存の結果をちょっと拡張しようとした際に決め手になる」ものが山と詰まってる。「かゆいところに手が届く」というのが僕の評価で、その点ではあの本に追随できる本は未だに和書では存在しないんじゃないかと思う。杉浦さんの本? あれはむしろ重要な結果全部入りって感じでしょ。

高木貞治の本は脱線の仕方がうまい。本当に少しだけ脱線させて、その脱線によって得られるものがすごく大きいところで止めてる。これは芸術だと思うなあ。似たような立場の教科書は現在も山ほど出版されてるけど、高木貞治にしかできない名人芸だと思う。二階微分の交代可能性のところ、めっちゃ役に立ちました。

あとまあ、地味に思ってることだけど、ランダウの記号をむやみに使わないところも好感が持てるかなって。ていうか、前にどっかでDudleyの確率論の本で、リンドバーグの中心極限定理の証明が間違ってるって書いた気がするんだけど、あれもランダウ記号を濫用した結果評価が雑になりすぎてたって例だし。あんな記号もう使うのやめたほうがいいんじゃねえの? と微妙に思うすたりむでした。

まとめると、定理って打ち間違えるとチエルになるのな。初めて知ったわ、ウケる。以上。

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