暗記は忘れるためにある

前回、『倉庫から工場へ』で上達する頭の使い方についてふれた。

では頭に情報を「搬入」する暗記は必要ないのか。
そんなことはない。暗記は大事だ。なぜか。

それは「捨てる」ためだ。
詰めこまないと捨てられない。

禅問答のようだがこういう例で見てみよう。

常識を知っているから常識をはずせる。
常識をしらなければ単なる非常識だ。

型があるから型を破れる。
型がなければ単なる形なしだ。

常識はずれや型破りは「奇想天外」「独創的」につながる。
だが「非常識」「形なし」にポジティブな意味はない。

知っててはずすのか、知らないからはずれるのか。
同じ「はずれている」でもその違いは大きい。

繰り返すが、上達には最初の「暗記」が大事だ。
それは「捨てる」ため。

なぜ捨てるのか。
それは「考える」ため。
頭を倉庫から工場にするためだ。

つめこんで、捨てて、つくる。
このサイクルが最高の上達エンジン。

暗記は忘れるためにある。 

「記:根本」

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