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「言霊」って信じますか?

 私はけっこう色んな国に行ったけれど、「言霊」みたいな概念はあまり聞かなかったような気がする。

 私がしゃべれるのは日本語と英語とタイ語だ。昔はポルトガル語、というかブラジル語、ブラジリアン・ポルトゲースが少ししゃべれた。ブラジルを9カ月旅行したのでどうしても覚える。英語が絶望的に通じないからだ。

 タイ語はサンスクリット語が語源だし、ポルトガル語はラテン語だろう。

 どちらにも凶事を避けるために不吉な言葉を避けるといった風習は無い。むしろ「死んだ」、「首が折れた」などの表現が多い。日本人も若い人は使うがある年齢以上はあまり言わないんじゃないか。

 なぜ日本だけ言霊を信じるのか。

 いや、あともう1カ国あった、イギリスだ。

 あの国はなにか失敗をしたときになにやら長いが短い呪文を唱える。
 つまり早口で聞き取れないのだ。
 それはアメリカ人もカナダ人もオーストラリア人も聞き取れないのだ。
 それで失敗を帳消しにしているらしい。
 あれも言霊の一種かもしれない。

 日本とイギリス、共通点は多い。島国。
 辺境。豊かな自然。自然への畏敬。
 
 農耕の始まる前の日本列島はおそらくまさしく自然の支配する大地で人間は、その恩恵を受けつつも大半は自然に振り回されるのが常であったと思う。

 しかし日本は流刑地ではない、遠すぎた。
 つまり我々の祖先は冒険者であった。それもかなり無謀な。

 そういうような流れ者のようなものこそ言霊のようなことを信じる傾向があるのではないか。

 


計算でつまったらノートに写してみてください。考えてむつかしい場合、コトバでナニが分からないか記入してノートのコピーを送ってください。