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コネは良いこと?

6月に日立レールのピストイア工場を取材してきました。すでに東洋経済オンラインで、その時の様子を一部ご紹介しておりますが、他の媒体でも別の切り口で順次ご紹介していく予定となっております。

日立の「イタリア鉄道工場」どんな車両を製造中? 主力製品は高速列車、環境配慮ローカル車両も | 海外 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

日本のメーカーの場合、とりわけ納入前の新造車に関しては、鉄道会社側と守秘義務などの取り決めが厳しく決められているでしょうから、簡単に見学させてもらえるようなものではないと思いますし、ましてや撮影など、取材であってもほぼNGとなるでしょう。当然と言えば当然です。

私は以前、ご縁があって川崎車両(株)神戸本社の工場を個人的に見学させて頂いたことがございましたが、ある意味で言えば取材という機会ではありましたものの、本社内でお話をさせて頂いた後、いざ工場へとなったら「ではカメラは置いて」となりました。その当時は、今よりも遥かに駆け出しといった頃で、コネとはいえ工場内を見学させて頂けることを大変な栄誉と思っておりましたが、それでも工場内の撮影は一切できないと知り、世の報道関係者はどうやって撮影をしたり、色々な裏の情報を聞き出しているのだろうと思ったものでした。川崎車両の工場は、立地の関係で工場内を踏切が通っており、以前は(今も?)マニアがその踏切から製造中の車両の写真を撮影したりしていましたが、これは特殊な事例で、他のメーカーも含めて厳重な壁が構築されるなど、容易に撮影が出来るような場所は無くなりました。

鉄道会社も、メディア関係の撮影には厳しい制限が設けられています。ずいぶん前、いくつかの高速列車の本に携わっておりましたが、撮影許可などで一番揉めたのが日本のJRでした。各社とも、撮影には社員数人が同行し、決められたアングルでの撮影しか許可されなかったと聞いています。

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